数多く存在している診療科目の中でも特に医師不足・看護師不足が叫ばれている「小児科」。こういった背景があるため、小児救急に特化した看護師資格を設けようということで誕生したのが小児救急看護認定看護師です。ニーズがとても高く、活躍できる場所が多いということもあって、人気の資格のひとつになります。
小児救急看護認定看護師資格の概要
主な役割としては小児救急外来における診察介助、そして患者と家族のケアになります。小児救急は主に一次救急なので軽度な症状を取り扱うことが多いのですが、大人と違って早期発見・早期治療が必要なことも多いです。それだけに、幅広い知識と適切な技術、そして豊富な経験で的確な判断、スピーディーなケアが求められます。
小児救急看護認定看護師の役割と仕事
小児救急看護認定看護師の主な役割や仕事は以下のようになっています。
- 小児救急における適切な看護
- 医師が行う救急治療の処置介助
- 患者と家族へのケア
- QOLを高めるアプローチ
小児救急看護認定看護師になるには
大前提として日本の看護師免許を所有している必要があります。その上で以下の条件を満たして初めて認定審査資格が与えられます。
- 看護系大学院修士課程の修了
- 日本看護協会が認定している認定看護師教育機関(課程)を修了(6か月615時間以上)
- 看護師免許取得後、実務経験が通年5年以上
- 実務経験5年以上のうち、3年間は認定看護分野で実務経験
- なお勤務年数は常勤、非常勤は関係せず、通算時間を満たしていれば問題無し
上記した全ての条件を満たしていれば小児救急看護認定看護師資格の認定審査が受けられるようになります。 なお、5年ごとに更新(看護実践と自己研鑽の実績について書類審査)が必要となります。
小児救急看護認定看護師が活躍できる場所
小児救急看護認定看護師が活躍する場所として一般病棟、小児医療専門の医療機関などが挙げられます。特に後者でのニーズが高く、配属先に選ばれることが多いでしょう。 また近年はクリニックや障害者向けの施設でも需要が高まっています。虐待問題などでも必要とされる存在になるため、想像している以上に活躍できる場所も多いと言えるでしょう。
小児救急看護認定看護師資格のまとめ
小児救急と聞くと二次救急や三次救急のイメージが強いかもしれません。確かにこれらに対応する必要もあるのですが、主に一次救急に当たることがほとんど。それだけにいざ資格を取ろうと思っていて「こんなはずじゃなかったんだけど」と感じる人が多いようです。 一般的な救急看護とは異なり、小児科に関連することが中心となるため、小児看護全般の知識が必要不可欠で、同時に保護者へのケアも強く意識する必要があります。 他の認定看護師資格と比較するとあまり人気が高い方ではなく、それだけに資格保有者は歓迎されやすい傾向にあります。