シスコ・システムズは政府や公的機関、大企業・中小企業向けにインターネット・プロトコル(IP)ベースのコンピュータネットワーク製品やその他関連通信製品の設計から製造・販売までを自社で行うグローバル企業です。
日本でも知名度と年収の高さでシスコは転職者の間で常に人気があります。
そこで今回は、
- シスコシステムズの企業情報・事業内容
- 業績推移や将来性
- シスコシステムズの平均年収
- シスコシステムズが求めている人材
- シスコシステムズへの転職を成功させる方法
などを紹介していきます。
この記事を読むことで、あなたがシスコシステムズへ転職すべき人材なのかどうかを判断できるようになるので、ぜひ参考にしてください。
シスコシステムズとは
シスコシステムズは、アメリカ合衆国、カリフォルニア州のサンノゼに本社を置く企業で、コンピュータネットワーク機器を開発する世界最大規模の会社です。
1984年にレン・ボサック氏とサンディ・ラーナー氏によって設立されたコンピュータネットワーク関係の機器開発会社であり、シスコと呼ばれています。
設立当初は、企業向けルーティング装置のみを主に取り扱う会社でした。
その後徐々に事業を拡大させ、ルータ、スイッチを、セキュリティ、ワイヤレスLAN、光伝送路装置、ビデオ会議端末や音声システム、X86サーバーなどの販売を行っています。
特に、ルータ、スイッチについては、シェア60%以上を占め世界のトップブランドとなっています。
そんな、ネットワーキングの未来の発展を目指すシスコの企業情報や事業内容をもっと深掘りして紹介していきます。
シスコシステムズの企業情報
シスコの会社概要は以下のとおりです。
社名 | シスコシステムズ合同会社(英文表記CiscoSystemsG.K.) |
---|---|
所在地 |
東京本社 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー シスコ受付:21階 札幌オフィス 仙台オフィス 名古屋オフィス 大阪オフィス 広島オフィス 福岡オフィス |
設立 | 1992年5月22日 |
資本金 | 4億5,000万円 |
従業員数 | 1,300名(2021年8月現在) |
代表執行役員社長 | 中川いち朗 |
事業内容 | ネットワークシステム、ソリューションの販売ならびにこれらに関するサービスの提供 |
出資者 | シスコシステムズネザーランドホールディングスビーヴィー(100%) |
シスコシステムズの事業内容
シスコシステムズの製品やサービスには次のようなものがあります。
- ネットワーク(ルーティング、スイッチングやワイヤレスLANなど)
- コラボレーション(Webexクラウドビデオ会議システム)
- データセンター(自動化とハイブリッドクラウドなど)
- セキュリティ(VPN およびエンドポイントセキュリティクライアントなど)
- IoT(IoTネットワーク、Cisco Jasper Control Centerなど)
ルーターなどあらゆる機器類の自社開発のほか、プロバイダーやエンタープライズネットワーク、セキュリティなどのサービスにも力を入れています。
また世界的な将来の社会におけるIT化の流れを見越したメッセージングビデオやWeb会議等の通信インフラの普及や仮想化などのサービスなど、特定の製品やソリューションの枠を超えたコラボレーションを実施し、世界のビジネスをリードしています。
シスコシステムズの業績推移
下の表はシスコの2017年期から2021年期までの業績推移です。
売上高は日本円にしておよそ5兆円前後で推移しています。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
---|---|---|---|
2017.07 | 480億500万ドル | 119億7300万ドル | 96億900万ドル |
2018.07 | 493億3000万ドル | 123億900万ドル | 1億1000万ドル |
2019.07 | 519億400万ドル | 142億1900万ドル | 116億2100万ドル |
2020.07 | 493億100万ドル | 136億2000万ドル | 112億1400万ドル |
2021.07 | 498億1800万ドル | 128億3300万ドル | 105億9100万ドル |
純利益は1兆円超も計上し、その利益率はなんとおよそ2割。
巨大なグローバル企業にも関わらず、そのレベルの決算を毎期出してくるあたりは素晴らしいと言わざるを得ません。
さすがはネットワーク機器で世界トップシェアを有するグローバルIT企業ですね。
シスコシステムズの平均年収はどれくらい?
シスコの平均年収は、1200万円です。
生涯年収は、4億5220万円ほどとなっています。
エンジニア職でも1000万円を超えますので、30代でも年収1000万円以上を目指せます。
職種別に分けますと、
ソフトウェアQAエンジニア:約1,360万円
ソフトウェア・エンジニアⅣ:約1,500万円
となっています。
すべて能力給がプラスされた金額となっており、基本給は能力制となっています。
一般企業のように、年に1回昇給があるわけではなく、能力がなければ昇給は見込めません。
賞与についても能力によってプラスされる仕組みになっていますので、能力が高いほど高い収入が見込めます。
業績を上げれば、大きく稼ぐこともできますが、力を発揮できなければ、ゼロという可能性もあります。
セールス部門については、インセンティブも加算されていきます。
そのため、目標を達成できれば20%から40ほどのボーナスが毎月支給されます。
やり手になってくると、2000万円を超えることも珍しいことではありません。
シスコではセールス部門の力が強く、会社の花形として活躍しています。
シスコシステムズが求めている人材
シスコでは、シスコカルチャーとして、会社も自分も発展し、成長できる関係づくりを目指しています。
ゆるぎないインテグリティーのもと
シスコの技術を過信することなく
顧客を満足させたいという熱い思いを持ち
目標に向かう絶対あきらめない強い心で
厳しいマーケットの変化の中でもそれをチャンスと捉え
お互いを尊重したコミュニケーションを図りながら
組織、上司・チームと上手く協力・連携し
プロセスに則って
チャレンジ精神・スピード感を持って行動し
結果を出しながら
その過程を楽しむこと
参照:中途採用 – 採用情報 – Cisco
仕事をする中で、厳しい業況に立たされたとしても、楽しく働くというシスコカルチャーのもと、仕事をいかに楽しんで取り組むことができるかを考え、共感できる人材を求めています。
作業スピードはもちろんのこと、仲間とともにどんな問題にも挑み、さらに日本だけでなく海外のメンバーとも共に助け合い、結果を出す喜びを共有する大切です。
魅力的な仲間から日々刺激を受け、向上心やチャレンジ精神を忘れずにお客様に貢献していける人が向いています。
シスコシステムズは典型的な実力主義、自ら目標へ向かって進める人が向いている
シスコでは、それぞれのポジションで活躍できる舞台が用意されています。
経験を積み、キャリアアップを重ねることで、営業職、エンジニア職とキャリアチェンジの道を選び、可能性を大きく広げることもできます。
さらに、社内公募の制度も採用しているため、自分の興味のある分野への異動も可能です。
活躍は社内だけに留まらず、世界中のポジションに挑戦することができます。
また、新規採用枠や管理職、リーダーに女性を増やし、女性社員の活躍も推進しています。
自らのキャリアを構築し、目標に向かって躍進していきたい人に、おすすめの企業です。
シスコシステムズで募集している職種
営業職(アカウントマネージャー)
AM(アカウントマネージャー)と呼ばれています。
担当企業の要望を掘り起こしたり、要求の整理を行います。
シスコのサービスを駆使しながら、お客様のためにできることを一緒に探します。
企業のトップへの新しいビジネススタイルや業務フローの提案も任されます。
また、大きなプロジェクト全体の責任者として、メンバーを率いてマーケットの幅を広げる活動をします。
エンジニア職
SE
AMと密に連携を取りながら、最新技術の提案を行います。
世界中のSEと情報を共有しながら、最先端の専門技術に貢献します。
未来に向かう技術の開発をしていくポジションのため、日々勉強は欠かせません。
新しいスキルを吸収する積極性のほか、顧客ビジネスへの興味や理解を求められます。
NCE
アドバンスドサービス(AS)に所属し、顧客に密着したマネジメントを行います。
AS契約をした顧客のサポートを行い、システムの快適な運用ができるようお手伝いをします。
CSE
顧客が社内では解決できない問題のサポートを行います。
顧客側で発生したトラブルにいち早く対応し、トラブルシュートの最後の砦として活躍します。
シスコシステムズへ入社後の待遇・福利厚生
入社後は、様々な待遇を受けることができます。
通勤交通費、深夜・休日出勤手当も支給されます。
他には、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険完備はもちろんのこと、社員持株制度、退職金年金制度、慶弔見舞金制度なども充実しています。
資格を取得したい人を、社員英語自己研修補助、資格取得支援で応援します。
また育児休暇については男女問わずに取得が可能です。
子育て世代にうれしい在宅勤務も取り入れており、女性でも働きやすい環境が整っています。
自分を高めていくためのトレーニングが充実
自分の求める能力に応じた各種トレーニングを受けられます。
職種に関わらず社会人として必要な知識が身につく、ビズネススキルはもちろんのこと、シスコのマネージャーとして活躍するために不可欠なトレーニングを行います。
また、製品やテクノロジーの分野の知識をもっと深めたい、と考えている人向けのトレーニングや、営業活動に自分のフィールドを移したい、と考える人へ必要なセールスツールやプロセスに関する知識が学べるトレーニングが用意されています。
英語力を磨きたい人は、シスコが法人契約をしているスクールに通うことによって、会社から補助金を受けることができます。
シスコシステムズの口コミ・評判
実際に働いていた人の評判をチェックしてみましょう。
大手企業なので口コミは多く見られますが、概ね評価は高いです。
外資系で大手だけあって、風通しがよく人間関係の面でも魅力的な職場のようです。
ただ個人の裁量が任されている部分が大きいので、自分で考え動かないと成果に結びつかないようです。
入社してからの方が、自主性が問われて実力を求められる職場と言えるでしょう。
シスコシステムズへの転職難易度
世界を引っ張る企業だけあって、業界トップクラスの年収の高さです。
また外資系なので自分の意見や挑戦を表しやすいのも、やりがいを感じてさらに年収に反映します。
また働きかたもフレキシブルで、福利厚生も充実しているとあって、人気の高い企業です。
転職ではある程度の実績があり、さらにシスコシステムで何をしたいかを目標を持っていないと、転職成功は難しいでしょう。
そのため、シスコシステムでしかできないことを、しっかりと意識を持っていることが重要です。
ある程度の実績をあげている下地があって、加えて転職の対策をしっかりと取ることは必須でしょう。
シスコシステムズへの転職成功確率をアップさせる唯一の方法
シスコシステムズはグローバルな会社ですので、古典的な日本式な考えや対策だと採用に繋がらない可能性もあります。
そのため自主性や一歩踏み込んだアピールがカギになります。
その点も踏まえた対策を立てられるのが転職エージェントです。
多くの情報を持っていますから、一人一人に合わせた対策にアドバイスをくれます。
また、採用情報に関しても新鮮な情報を常に把握していますから、求人が出たらすぐに申し込みと対策が取れます。
この差は一人で転職活動を行うよりも差が大きいです。
また、面接の練習も行ってくれるケースもあるので、本番前の準備もできて、転職成功率が格段にアップします。
シスコシステムズへ転職したい人が必ず登録した方がいい転職エージェント4選
シスコシステムズに転職しようと検討している人におすすめの転職エージェントは次の4つです。
- リクルートエージェント
- doda
- パソナキャリア
- JACリクルートメント
上記した転職エージェントのうち1社にのみ登録するのではなく、複数社へ登録して転職活動する方が転職成功率が上がります。
その理由やエージェント各社の特徴について詳しく解説するので、ぜひチェックしてみてください。
1.リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は、様々な業界・業種の転職に対応し、数ある転職エージェントのなかでも実績はナンバーワン。
求人数も業界トップを誇ります。
リクルートエージェントの口コミで多くみられるものは
「他のエージェントでは出会えないような求人に出会えた」
「求人数が多いため転職先の選択肢が増えた」
などの好印象なものがほとんどですが、アドバイザーによっては「あまり親切な対応をしてもらえない…」といったマイナスな意見も見かけるため、サポート力に強みのある『doda』や『パソナキャリア』との併用も視野に入れておくのが賢明です。
リクルートエージェント公式サイト:https://r-agent.com/
2.doda
国内大手の転職エージェントである『doda』。
業界トップクラスの求人数で、職務経歴書・面接対策の実践的なサポートもしてくれる、利用者の評判の良い転職エージェントです。
求人数が多くてもサポートしてくれなかったり、不安があると転職活動をスムーズに行うことが難しいです。
担当者の当たり外れの少ない、しっかりとサポート受けられるので、メイン利用の1社として登録することをおすすめします。
doda公式サイト:http://doda.jp/
3.パソナキャリア
カウンセリング重視、希望を理解したうえで、ベストマッチな求人を紹介してくれる心強いサポート力があるのが『パソナキャリア』です。
転職をするのが初めてという人にとって、充実のサポート体制が整っているため、頼もしいサポーターになります。
力になってくれるのは目標の企業や業界を知り尽くした転職コンサルタントたち、履歴書や職務経歴書などの添削もしてくれるなど、徹底したサポート力があるのは魅力です。
利用した人たちからの口コミには、良い評価が目立ちました。
- 丁寧な面接対策に的を得たアドバイス、おかげで転職活動は順調に進みました。
- 質の高い非公開求人の紹介にも満足でした。
- 連絡やメールも素早い対応であり、相談も親身になって乗ってくれました。
リクルートエージェントやdodaなど、業界大手の転職支援サービスを利用しつつ、サブ的にパソナキャリアするのが効率よく転職活動できる秘訣です。
パソナキャリア公式サイト:http://www.pasonacareer.jp/
4.JACリクルートメント
転職エージェントは数あれど、なかでも外資系企業や国内大手企業に強みを持つ会社といえば『JACリクルートメント』です。
ハイクラス転職・グローバル求人を得意とし、キャリアアップを目指す人や管理職や専門職の転職者にぴったり。
業界ではめずらしく企業ごとに担当者がいるため、企業文化や風土、事業戦略にいたるまでしっかり把握。
リアルな情報を聞くこともできるうえ、こちらでしか紹介を受けられない企業も多数あります。
高待遇な案件も多く、案件の質においては他のエージェントを圧倒しています。
JACリクルートメント公式サイト:http://www.jac-recruitment.jp/
まとめ
以上、シスコシステムズの企業情報や業績、平均年収、求められている人材、転職を成功させるコツについて解説しました。
最後に、シスコシステムズへの転職を考えている方が抑えるべきポイントをまとめると、
- シスコは売上高5兆円規模を誇る超優良グローバル企業
- 能力が高ければ30代でも年収1000万円を優に超える
- 実力主義の社風だが福利厚生は充実している
の3つが挙げられます。
「シスコシステムズで大規模プロジェクトの一翼を担いたい」
「自分の能力をグローバル企業で試したい」
という想いを抱えている方は、当ページで紹介したシスコシステムズへの転職に強いエージェントに複数登録して、転職活動を始めてみてはいかがでしょうか。
そうすることで、転職成功を自ら手繰り寄せることができるはずです。
参考サイト:
シスコ – 日本
Annual Reports – Cisco
OpenWork (旧:Vorkers)
転職会議
ライトハウス