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転職活動で応募する会社の数について、もし100社に応募したら逆効果?

転職活動の時に、何社くらい同時に応募するべきなの?

転職活動の体験談などを見ていると、

「10社や20社落ちるのは当たり前」
「100社は応募した」

というような内容を見かけることがあります。

本当に、それくらい応募しないといけないものなのでしょうか。

在職中で転職したいと思っているような人は、この数字をみただけで転職をあきらめたくなるかもしれません。

しかし、転職の際に、企業数は受ければ受けただけいい、というわけではないのです。

その理由や、応募する前にすべきことなどについてご説明します。

安易な応募は良い結果につながらない3つの理由

数撃ちゃ当たる理論で手当たり次第企業にエントリーするといろいろなことに悪影響を及ぼします。

なぜなら以下のような3つの理由があるためです。

  1. スケジュール調整が大変
  2. エントリー段階で疲弊する
  3. 書類準備や面接のクオリティが低下する

では、これらについて具体的に見ていきましょう。

1.スケジュール調整が大変

まず、応募をするということは、企業から何らかのレスポンスがあるということです。

残念ながら応募したら全て落ちた、ということであれば、難しくはないのですが、1社、2社でも選考が進むとなると、面接の日程調整をすることになります。

おそらく応募した中でも優先順位というものがあると思います。

例えば、

  • ある企業から面接の日程をもらう
  • その企業の面接日程を決めた後に優先順位の高い企業からも同じ日程、時間帯で面接の日程をもらう

という可能性も高くなります。

もしくは、「優先順位の高い企業の返信が来なくて、他の企業の面接日程を決められない…」という可能性もあります。

特に在職していると、現在の仕事の状況によっても時間は限られてくるので、とにかくスケジュールを組みだけで一苦労になります。

2.エントリー段階で疲弊する

応募書類が通り、面接のスケジュールを何とか調整できたとして、面接を受けるとなると、その企業のことを当然ながら事前に理解をする時間が必要になります。

例えばエージェントを通していた場合、模擬面接の練習などをすることもあるでしょう。

さらに、当日持参する資料を準備する時間も必要です。

1社、2社でも正直大変ですが、これが複数社続くとなると、だんだんと疲弊していきます。

無理をしすぎて転職活動で体調を崩してしまう、などという事態になりかねません。

3.書類準備や面接のクオリティが低下する

複数社同時で選考が進んでいくと、どの企業がどのステータスなのか、結果はどうだったかということを、それぞれの企業について把握すべき状況になります。

特に1次、2次と複数面接がある際は1次面接で何を言ったか、辻褄が合わないと一貫性のない人だと思われてしまい、せっかく1次面接を通過しても2次面接で落とされる…ということにもなりかねません。

さらに、履歴書や職務経歴書などを準備する際に、どの企業に提出してどの企業に提出していないか等も把握しておかないと、書類に不備があり、実力があっても次のステップに進めない、という可能性もあります。

多すぎる応募は負の連鎖へハマってしまう可能性が高い

このように、安易に数を多く応募すると書類の準備や面接のクオリティが下がってしまいます。

そうなると、せっかく選考が進んでも、どこかのタイミングで選考を通らなくなる、という悪循環にはまってしまいます。

本当であればいい出会いにつながるはずが、途絶えてしまうという事態になってしまうのです。

多数の応募で転職成功率が必ず上がるということはない

ここまで見てきたように、企業への応募は、数撃てば当たる、というようなものではないことがわかります。

以下のDODAの2020年の調査によると、受かるまでに応募した総数の平均値は22.2社でした。
DODA平均応募社数
※参照:みんなは何社に応募してる?DODA(デューダ)

▼年代別応募社平均

20代 25.6社
30代 20.2社
40代 12.9社

※参照:DODA:年代別の平均応募社数

一般的に転職期間としては2~3か月(年代にもよります)と言われていて、単純に数を期間でわっても、1か月の応募数は10社未満です。

準備や面接にかける労力から考えても、それくらいの数が妥当ではないでしょうか。

たくさんの企業に同時に応募しやすくなったという背景には、ウェブを使って応募を行う企業が増えているということがあります。

それでは、そこにはどのようなメリット・デメリットがあるのか次に見ていきましょう。

ウェブサイトで応募がしやすくなった今の時代のメリット・デメリット

ここでは、WEB応募のメリット・デメリットについて紹介していきます。

これから企業に応募する予定の方は、ぜひチェックしましょう。

Web応募のメリット

  • ウェブを通じて簡単に応募できる
  • やり取りもスマホを通じてサクサク行える

転職サイトで、一度自分の経歴等を登録すれば、簡単なメッセージの送信で応募が完了できます。

最近はFacebookなどのSNSを通じて企業にコンタクトをとる仕組みや、企業の求人サイト上で職務経歴書を送信できるシステムがあるなど、応募すること自体の敷居が低くなってきています。

Web応募のデメリット

  • 深く考えずに応募してしまう
  • 人気企業の競争率がさらにあがる

メリットの裏返しになりますが、簡単に応募できる分、本当にその企業に応募をしたいのか、深く考えることもなく、応募数ばかりが増えてしまうという現象が起こります。

さらに、簡単に応募できるということは、人気の企業になると相当数の人が応募することになり、競争率が上がりやすくなります。

複数応募する前に考えておきたい3つのこと

複数案件に応募する前に、予め考えておかなければならないことが以下のように3つあります。

  1. スケージュールの管理
  2. 失敗から学ぶ
  3. 転職の意義の明確化

では、これらのことについて詳細を見ていきましょう。

1.スケージュールの管理

在職者、離職者によって状況は少し変わりますが、応募する際には実際にどれくらいの時間を転職活動にかけられるのかをよく考えましょう。

転職活動は、応募して通ったら、面接を受けるだけではありません。

必要な書類の準備や、その企業について理解する時間、面接の対策など、諸準備にかかる時間を事前に想定しておきましょう。

2.失敗から学ぶ

・どこでだめだったのかを確認、弱点を鍛える
転職活動を始めていくうちに、選考がうまくいかず、焦ってしまい、興味がそこまでなくてもとにかく選考を進めたいという気持ちで応募数ばかり増やしてしまうというドツボにはまることがあります。

そのようなときは、応募数を増やす前に、どこで選考が滞るのかを見直してみましょう。

・書類選考で落とされるのなら、書類の書き方をもう一度見直す。
・面接で落とされるのなら、面接対策を練り直す。

など、弱点を明確にし、強化していくことを考えましょう。

3.転職の意義の明確化

自分が転職してどうなりたいのか、転職の意義を考えて明確にする

この3つめが、転職活動を始める際にまずは一番時間をかけてすべきことかもしません。

なぜ転職をするのか、どうなりたいのかを事前にしっかり考えておきましょう。

そうすれば、仮になかなか選考が進まなくても、興味のない企業に保険をかけて応募をする、といった数の応募に走らず、納得のいく企業に絞って応募をする、という軸からぶれずに転職活動を進めていけます。

もしうまく進まない時期が続いて、気持ちがぶれそうになったら、一度この原点に立ち返ってみてください。

転職の際の応募数について聞いてみた。転職の際の企業の応募数と書類選考通過数を教えて下さい

転職は同時応募が基本!でも多すぎてもダメ!(20歳・女性)

応募:10社/通過:8社
面接数:3社/内定数:2社文章

私は最初特に急いでもなかったので1社しか応募してませんでした。

しかも第一希望なので理想が高くて…転職が初めてだったので途中で効率がものすごく悪い事に気づき、というより馬鹿ですよね。

でも中途半端に3社応募というのも今更な感じがして、

「とにかくここで希望の企業を選んで一気に応募して決めてしまおう!」

となぜか燃えてしまい10社書類選考をかけました。

たくさんの企業に応募してどうでしたか?

すると驚いたのですが、まず半分以上の企業様から2日以内に電話がきました。

今時メールでの連絡が多いので、切っては応対してで凄く忙しかったです。

何故かってみなさん11時ごろの空いている時間に連絡をくださって…それから今度は数日以内にメールで面接の連絡がきました。

確かにしっかりと選びましたがやっぱり優先順位もあり10社も面接に行くとその分急に辞退の連絡をする事になって失礼かと思いまして3社に絞らせてもらいました。

まさか書類がこんなに通ると思ってなかったんです。

それから3社にお伺いして面接を受けさせていただく事に!

2社内定を貰えたので、より志望の高かった企業様に入社いたしました。

転職を終えての感想は、応募しすぎた。という事です。

理想としては5社応募して3社書類通過、みたいな流れがいいと思ったので。私がおすすめする同時応募数は5社です。

1社だけに絞らない方が良い!複数応募のすすめ(29歳・女性)

応募:20社/通過:5社
面接数:5社/内定数:1社

転職の際の応募数としては少なかったと思います。

未経験職種の上、当時は私が志望する職種は経験者や資格を持っている人の応募がほとんどでした。

応募条件に未経験では応募できない会社もありました。だからこそ沢山応募しなければ面接にもたどり着けなかったのです。

たくさんの企業に応募してどうでしたか?

実際私は4社応募してやっと1社面接に呼んでくれるような感じでした。

しかもその内に内定までもらえたのは僅か1社です。

だからこそもっと応募していれば良かったと感じました。

もっと数を応募していればそれだけ面接に呼んでもらえる会社も増えますし、まだあの会社の選考が残っているからと余裕も生まれます。

転職活動をしていたときは常に選考中が1社しかない状態がほとんどでしたので、「あの会社に落ちてしまったらどうしよう」と常に不安を抱えてしまう状態でした。

また、選考中に他の企業で内定が出ているかどうか等聞かれたので、出ていた方がやはり人材的に良いと判断されていたと思うので、そういう意味では不利だったなと感じてしまいます。

結局、応募数を少なくしてしまったことで転職先が決まるまでに時間がかかったように思います。

もし、1社ずつ受けようとしている方がいたらリスクも考えて動いたほうが良いと思います。

転職の応募社数まとめ

年齢や職種によって、応募数が増えてしまうこと自体は決して悪いというではありません。

しかし、仮に興味のない求人でも、選考が進まないからと言って応募をするということをして応募数を稼いでも、結果的に時間の浪費や、体力を消耗させるだけ、という結果になる可能性が高くなります。

応募をする際は、本当に自分がその企業に興味があるのかしっかりと考えて、質の高い応募ができるように、転職活動を進めていきましょう。

応募することが目的になってしまわないように。