美容業界はブラック企業ばかり?辛い労働環境になりがちな5つの理由とホワイト企業の法則

問題続きのエステサロン・労働環境が厳しすぎる美容師、美容業界に立つブラックの未来はあるのか?

美容業界の仕事に就こうと考えている方は、

「美容業界はブラックって聞くけど事実?華やかそうなのに…」
「離職率も高いという噂だけど労働環境が悪いの?」

という話を聞いて不安になったことがあると思います。

今回は、美容師やエステティシャンなど実際に美容業界で働く方々の体験談の紹介やブラック企業が多いとされる美容業界の現状を解説していきます。

この記事を読めば、なぜ美容業界がブラックと評価されるのか、その理由や実態についてわかるようになります。

美容業界がブラックと言われる5つの理由

美容業界のお仕事と聞くと、華々しいイメージを持っている人もいるはずです。

しかし、その労働環境は厳しく、ブラック業界とまで言われています。

なぜそのようなことが起こるのでしょうか。

今回、その理由を大きく5つに分けてご紹介します。

1.給料が安い

まずはお給料の安さについてです。

例えば、美容師の月給は男性203,400円 女性202,800円(ともに20~24歳)となっています。

参照:「令和2年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)

他の産業の平均年収と比較すると最低レベルとなっています。

また、実際の体験談を聞くと、研修期間の給料の低さが印象に残っている人が多いようです。

エステティシャンなどの技術職は研修期間が長くなりがちであり、難しい仕事を覚えるために頑張っているのに、お給料が少ないことで不満に感じる人が多いです。

他にも化粧品メーカーの販売員などは、ノルマを達成するために自分で化粧品を買うことが当たり前のため、毎月手元に残るお金が少なくなることも給料が安く感じる原因の一つでしょう。

2.長時間労働が常態化している

美容業界の仕事は接客業が多く、長時間労働が常態化していると言えるでしょう。

お客様の都合に合わせて営業する必要があるため、閉店時間になっても業務を終えることができず、毎日のように残業というケースがよくあるからです。
朝早く出社し、夜遅くまで仕事をする。憧れていた華々しいイメージとは裏腹の辛い仕事に耐えられず、3年以内に辞めてしまう人も多いです。

3.休日出勤が当たり前

美容業界は休日出勤が当たり前という風潮があります。

表向きはシフト制で休みを取ると言っている会社でも、実際は平日に休みを取らされる、という話をよく聞きます。

休日はお客様の来店が増え、人手が足りなくなるからです。

その結果、友人や家族と時間が合わず充実したプライベート過ごすことができない悩みを持った人は多いです。

有給や長期休暇の申請も難しいと感じている人が多く、ブラックなイメージが拭えません。

4.特殊な人間関係にストレスを感じる

美容業界に限った話ではありませんが、職場での人間関係にストレスと感じている人は多いでしょう。

職種によってある程度傾向はあるものの、結局は入社してから少しずつ適応していくほかありません。

例えば、クリニックでは医師が絶対的な権力者として君臨していたり、先輩が後輩をこき使う風習が代々受け継がれているような会社など、特殊な人間関係にストレスを感じるといった悩みをよく聞きます。

女性が多くなりがちな業界ですが、女性同士気楽に仕事ができると持ったら大間違いなようです。

5.キャリアアップに時間がかかりすぎる

キャリアアップに、思っていた以上に時間がかかることも忘れてはいけません。

美容師を例に挙げると、通常3~4年ともいわれるアシスタント期間を経て、ようやく一人前のスタイリストとして活動できます。

しかし、ほとんどの人が厳しい労働環境によって一人前になる前に辞めていきます。

今も尾をひいている?二大エステサロンのつまづき

美容業界=ブラック

そんな印象は、2つの事件が取り沙汰されてから数年経った今でも、多くの人の脳裏から払拭されてはいないようです。

事件は、業界を代表する2つの大手エステサロンで起こりました。

  1. たかの友梨ビューティクリニック
  2. TBC

たかの友梨ビューティクリニック(運営会社・株式会社不二ビューティ)の不祥事

自社の従業員に対し、過酷な勤務環境を強いた、残業代の未払いがあった、などとして提訴されました。

訴訟は複数人から起こされました。

いずれも後日和解に至ってはいますが、その過程では、生々しいパワーハラスメントの様子や、妊娠している女性従業員に対しての、当時はおよそ配慮の足りていなかった会社側の対応が明るみに出てしまう結果となりました。

「たかの友梨」一社のイメージダウンのみならず、業界全体が、「うかつに就職などできない怖い場所」という、暗い印象に染まってしまったといってよい事件でした。

TBC(TBCグループ株式会社)の不祥事

こちらは、エステサロンを利用する顧客に対して迷惑をかけていました。

「体験チケット」を持って店を訪れた客に対し、長時間にわたって執拗な勧誘を行い、関東経済産業局による行政処分を受けたというものでした。

誰もが知る老舗エステサロンの失態による業界のイメージダウン

たかの友梨ビューティクリニック同様、エステサロンといえば多くの人が名前を挙げるトップ企業が起こした事件だけに、業界全体のイメージが大きく損なわれる結果ともなりました。

なお、それ以前にも以後にも、エステ業界では、大型倒産があったり、有名なサロンに経営問題が浮上するなど、消費者のみならず、就職希望者をも不安にさせる暗いニュースがたびたび聞かれています。

そのため、

  1. 競争が激しく経営が難しい業界
  2. 消費者か従業員にしわ寄せ
  3. 消費者…「悪徳」なサービス
  4. 従業員…ブラックな職場環境

こうした4段論法でエステ業界をイメージしている人も、残念ながらいまは少なくないのが現実でしょう。

実際に美容業界で働いていてるエステティシャンに聞いてみました

大きなサロンでの問題だったので業界全体のイメージがブラックとなっていますが、実際はどうなのでしょうか?

働いている人に「ブラックな部分」を聞いてみました。

身内にまで向けるノルマ販売(24歳・女性)

全国的にも有名な化粧品ブランドで販売員兼エステティシャンをしていました。

その会社はいわゆる業務委託形式で、従業員の給与は完全出来高制でした。

仕事の流れとしては、お客様の肌のサンプルを取って、それを専門の研究機関に提出し、返ってきた結果をもとに自社製品をおすすめするというかんじです。

その他にはフェイシャルエステも行っていました。

Q.ブラックだと感じたところを教えてください

働く前は、先輩社員のフォローがあるから、顧客がゼロからのスタートでも大丈夫だと言われましたが、入ってみるとそんなことはなく、自力でお客様を見つけないとなりませんでした。

また、月々ノルマもあるので、顧客のいない私には地獄でした。

高価な化粧品を自腹で購入することもよくありました。

ノルマを達成できている人は押しの強いタイプが多く、自分の親戚や友人に売るのはもちろんのこと、行きつけのガソリンスタンドでも販売していました。

ガソリンスタンドのスタッフさんからすれば、常連さんからの頼みなので断れなかったようです。

私にはそういった押しの強さはありませんでしたし、親戚や友人に買ってもらうのは申し訳ないと思っていたのですぐに辞めてしまいました。

無給研修の時点で気づくべきでした(19歳・女性)

数年前エステサロンに勤めていました。

高卒で就職しましたが研修の時点で定時に帰ることができませんでした。

この研修期間はお給料が出なかったのでひたすらタダ働きでとても苦痛な日々でした。

Q.ブラックだと感じたところを教えてください

テストに合格して店舗配属になりいざ働いてみると一日のお昼休憩は決まっていなく1人ずつ空きがある時に店長から休憩30分!と言われてパパッとご飯を食べます。

ひどい時はお昼休憩が16時の時もありました。

食べている途中にお客さんが来たらご飯は中断で接客に戻ります。

店舗配属後もサービス残業がほとんどでした。

早番の日でも遅番のスタッフと同じ時間まで働くこともありました。

もちろんタイムカードは先に押してと言われるのでタダ働きです。

エステサロンなのでサロンの化粧品類も買わないといけなくて給料から引き落としなので手取りはとても少なくボーナスも20万だと言われて入社したのに実際初ボーナスは2万4千円でした。

とてもやっていけないと思いその後すぐに辞めました。

意外な意見も?エステサロンはホワイト企業が多い

そんなエステサロン業界ですが、意外にも、「ホワイト企業が多い業界なんだ」と、いう人もいます。

どうしてなのでしょうか。

そうした意見の人に理由を問うと、「従業員をちゃんと正社員として採用する会社が多いから」と、いうことのようです。

そのため、福利厚生などもしっかり整っていることが多い、というわけです。

ただし、それにはもう少し深い理由があるのだという人もいます。

美容業界におけるホワイト企業の法則

エステサロンには、多くの人がその名を知るような法人が経営している事業者もたくさんありますが、実は、小さな個人経営のお店も大変多いのです。

そこで、かなり古いデータではあるのですが、「公益財団法人 日本エステティック研究財団」が2000年から2001年にかけて調査をしたデータをひもとくと、「エステティックサービスを提供している事業所の経営の主体」は、

法人経営 個人経営
32.9% 67.1%

参照:公益財団法人 日本エステティック研究財団

と、いった比率になっていました。

この数字が、その後15年以上が経ったいま、どう変化しているのかについて迂闊な判断はできませんが、業界を知る人によれば、「法人経営の割合は、いまはもう少し増えている印象」とのこと。

さらに、ここはポイントなのですが、上記調査によると、

法人経営のうち多店舗展開の直営サロンを擁する比率は85.6%と高い
逆に、個人経営では、単独店での営業が93.3%

参照:エステティックサロンの営業内容等に関する実態調査

すなわち、エステサロンにおいては、無数の個人事業者が散らばる中、「法人であれば大手が多い」傾向が、少なくとも当時は顕著であったようです。

よって、業界をよく知る人からは、「従業員をちゃんと正社員として採用するところが多いとの印象があるとすれば、それは、(昔も今も)大手の会社が多い法人事業者について平均していえることだろう」とのこと。

一方で、数の上ではかなりの多数となる個人経営のサロンについては、「たとえ人を雇っても、そもそも法人でもないだけに、福利厚生面を完璧に整えるのはなかなか難しい事業者も多いかも知れない」との見解が聞かれるといった状況です。

以上はひとつの参考でしょう。

大手サロンが必ずしもホワイト企業というわけではない

しかしながら福利厚生が整ってはいても、それが正しく実行されていなかったり、福利厚生面以外での問題を抱えている事業者も、もちろん一部には存在します。

残業代の不払いや、従業員に退職時の賠償を求めるなどの行為によって、労働基準監督署からの指導を受けたり、俗に「求人詐欺」などと呼ばれる、求人広告への表示に関する問題によって従業員とトラブルが発生したりといったケースが、エステサロン業界ではいまだに後を絶ちません。

ただし、2016年の暮れのことですが、やや明るいニュースが、業界から聞こえてきています。

「エステ業界最大手のTBCグループが、労働組合『エステ・ユニオン』と、9時間以上の『勤務間インターバル規制』の導入を盛り込んだ労働協約を締結した」という報道です。

参照:TBCグループ株式会社 | 導入事例 | 勤務間インターバル(厚生労働省)

勤務間インターバル規制は、長時間労働対策の決め手ともいわれるもので、エステサロン業界における労働環境改善のための大きな一歩として、評価する声が挙がっています。

また、これが一方的な会社からの宣言ではなく、「違反=即、法律違反」となる労働協約として結ばれたことにも、会社の本気度を示すものとして大きな注目が集まっています。

たくさんの求人を行う大手サロンが先頭に立って、従業員の健康や生活を大切にしていこうという動きを示してくれることは、業界全体への波及効果を考えるうえでも大いに歓迎すべきことではないでしょうか。

ブラック環境がそうさせる?高い離職率を誇る「美容師」の仕事!

美容業界の離職率の高さ

一方、数的規模においても、売上規模においても、美容業界の中心を占めているといわれる「美容室」についても、その労働環境に対する世の中のイメージは芳しくありません。

「離職率の高い仕事の代表、イコール、美容師」といったイメージを多くの人が持っています。

これについて、よく引用されるデータが、日本大学大学院総合社会情報研究科 松本啓子氏による「美容師の社会的スキルレベルと離職の関連性」です。

ここに示された、

▼美容師の退職率の平均値
入社1年目…45%
3年目…72%
5年目以上…88%

参照:美容師の社会的スキルレベルと離職の関連性

と、いう衝撃的な数値は、「美容師は7割が3年で辞めてしまう」との通説・ウワサとなって、その後も多くを駆け巡っています。

ただし、注意したいのは、この数字があくまで調査対象となったお店からの美容師の「退職率」を表している点です。

上記レポートにももちろん明記されていますが、その中には、「スタイリストの場合、勤務する美容室を替える店替えの人も含まれる」ということで、美容師そのものを辞めてしまう「離職」のみをピックアップしているものではありません。

アシスタント期間内での退職が多い

しかしながら一方で、「アシスタントの多くは離職していた」とも、上記には添えられています。

ちなみに、美容師におけるいわゆるアシスタント期間は、入社・入店後3~4年程度となるのが通常です。

すなわち、アシスタント期間内での退職であることにほぼ間違いない、上記「入社1年目の退職率平均45%」については、そのうちかなりの多くが、離職した、との想像が可能です。

また、「3年目72%」については、おそらくはその半数以上が、同様に離職者であることが想像されるといっていいでしょう。

スタイリストまで我慢できるかが大きな鍵

なお、美容師は、スタイリストになってからがやっと一人前です。

アシスタントでいるうちは、お客様の髪は洗えても、ハサミを入れることは通常どのお店でも許されません。

加えて店によっては、「お客様の指名を得られてこそやっと本物の美容師だ」。

そんな評価を布いているところも少なくはないはずです。

つまり美容師は、就業3年ほどで、その約半数が「本物」にも「一人前」にもなれずに淘汰されてしまう、実にきびしい職業である可能性が高いわけです。

夢を抱いて2年間を専門学校に通い(通信課程の場合3年以上)、苦労して免許を取得し、お店の採用試験に受かっても、その半分は数年で挫折せざるをえないとなれば、「美容師は職業自体がもはやブラック」と見て、敬遠する人が出てくることも無理はないといわざるをえないでしょう。

近年の美容師免許・新規免許登録件数の推移は以下のとおりです。

平成23年度 17,855
平成24年度 17,623
平成25年度 18,173
平成26年度 18,428
平成27年度 19,005

参照:美容師免許・新規免許登録件数

増加傾向にあるように見えますが、実はそうではありません。

上記の少し以前、平成21年度までは、実に11年間にわたって、この数字は2万を超えていたのです。

なお、ピークだったといえるのは、この頃でしょう。

平成16年度 29,304
平成17年度 29,452

すなわち近年においては、免許登録者が、ピーク時よりも1万人ほど減っているわけです。

「美容師は職業自体がブラック」とのイメージが浸透してなのか、さらには少子化の影響もあってか、主に若い美容師へのなり手が、どんどん少なくなってきています。

ところが一方で、美容室の数の方はといえば、近年このように増え続けています。(厚生労働省「平成27年度衛生行政報告例・結果の概要・生活衛生関係」)

平成23年度 228,429
平成24年度 231,134
平成25年度 234,089
平成26年度 237,525
平成27年度 240,299

参照:全国にある美容室の数

すなわち、職場は増えているのに、働き手は増える傾向が見られません(少なくとも免許登録者数の推移からは)。

現在、深刻な人手不足が業界を襲っているということは、もちろん現場からの生の声にも明らかですが、こうした数字からも、そのことは明瞭に見て取れます。

人手不足なのに、高い確率でアシスタントが辞めてしまう美容室の現場からは、時折こんな悲痛な声が聞こえてきます。

  • せっかく採用しても、1年も経たずに辞められてしまう
  • いや、うちは数ヶ月がザラ。早い人で1週間ももたない
  • 3年近くアシスタントを続けていた人でも辞めてしまう
  • なぜスタイリストになれるまで頑張ろうとしないのだろう

人が辞めれば、美容室はそのたびに費用をかけて、求人広告を打たなければなりません。

多くの美容室で現在慢性的に発生しているともいえる人材募集のための多大なコストは、ときに経営を圧迫するほどの重荷となってきています。

一方で、アシスタントにどんどん辞められてしまう美容室の勤務実態を見ると、

  • 早出の掃除や居残りでの洗濯
  • 休日を返上しての広告宣伝活動の補助、研修
  • 顧客の都合に合わせての頻繁な終業時間の延長、営業開始時間の繰り上げ

など、決まった勤務時間などあって無きにひとしい、過酷な状況がたびたび見て取れます。

しかもその上、小規模な事業所を中心に、「年金も健康保険もウチでは用意できない。自分で入ってくれ」などというケースが、美容室ではいまだに見られることも事実です。

これでは、ブラックな職場を警戒する若い人材に、就職の二の足を踏まれてしまうのは当然のことといっていいでしょう。

ちなみに、低賃金の代表のように言われることの多い美容師ですが、腕を上げ、たくさんの顧客の指名を得て、大きな売り上げを店にもたらすような存在になると、状況は一変します。

同年代の一般的なサラリーマンの収入を圧倒してしまうこともしばしばです。

そのため一部の経営者は、「頑張れば夢をつかめる仕事なのになぜ?」と、アシスタント勤務半ばで早期退職する若者の行動に首をひねりがちですが、ここに両者における深い意識の溝が存在しているようです。

なぜならば、そうした経営者の多くは、自らがいま従業員に課しているようなきびしい環境を勝ち抜いてきた人なのです。

長時間勤務と低賃金に喘ぎつつも、歯を食いしばって我慢し抜いてきた、いわば生き残りの人たちです。

その心のよりどころとして、彼らの多くはアシスタント勤務を自らを磨く「修行」の期間と考えていた雰囲気が窺えます。

給料を貰いながら勉強をさせてもらう、お店に対しては恐縮すべき立場に立つ者こそがアシスタントであると考える人が、そのため、経営者となっても少なくありません。

すなわち、きびしい職場環境における上下関係によく見られがちな、「僕は(私は)頑張れた。君たちはなぜ頑張れない?」が、美容室にあっては現在も多くの割合で、当たり前の価値観となっている様子です。

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美容師の人に実際に働いていてブラック企業だと思うことを聞いてみました

休憩時間はほとんどなし…。(美容師 女性)

Q.ブラックだと感じたところを教えてください
朝の9時半に出勤して、退勤は夜中1時というのが当たり前だった。

練習で遅くなるというのは美容業界ではよくあることだが、私が働いていた美容室は”朝まで営業”とホットペッパーに載っていたため当たり前に夜中からお客さんが来ていた。

ひどい時には朝の4時まで働いて、翌朝普通に仕事。

そもそも朝まで営業しているお店だなんて、従業員一同誰も知らなかった。社長が勝手にホットペッパーに載せていることに気づいて知った。

従業員も実は私以外は誰も美容師免許を持っていなかったため、誰も文句を言えなかった。

日本では認められていない濃度の薬剤を使用していたため、他ではできないカラーもおまかせあれ、と謳っていた。

実際、従業員の数も少ないため、8面あるのに第一線で動けるのは3人のみ。

休憩時間なんてほとんど無いに等しかった。

フルコミッションだから休日返上は当たり前(美容師 女性)

Q.ブラックだと感じたところを教えてください
美容師業界は、賃金が安く、最初の頃は居残り練習も多く、休日出勤が当たり前の会社が多いです。

しかし、それは当たり前の事で本当のブラックとはいえないと思います。

なぜなら今、美容師はフルコミッションで働く人がとても増えています。

これはスキルを身につければフルコミッションでもお客さんがつき生活できるような業種だという事なのです。

つまりそれだけスキルというのが自分のためになるので居残りで教えてもらえるというのはとても有り難い事なのです。

なので私は美容師業界で本当にブラックだと思うのはそういう教育体制が出来ていなく、中途半端なままスタイリストにもなれてしまって、本当に自分の技術で食べていくという成長が望めない会社やサロンの事だと思います。

夜中の2時に帰宅することもザラ。(美容師 男性)

Q.ブラックだと感じたところを教えてください

新人のうちは、安い給料で働くからです。

お洒落をしながら働く職業でありながら、思うように服が買えないのが辛かったです。

ブランド物は買えなかったので、古着を活用してお洒落をしました。

あとは労働時間です。

基本ずーっと立ち仕事です。

足が痛くなります。

まる12時間以上は立ちっぱなしです。

お店が閉まってからも、自主練習でマネキンを使ってヘアーカットをしないといけないので帰宅時間は夜中の2時とかになっていました。

その後にお風呂に入り、死んだように眠り、また朝早く起きて出勤だったので、大変でした。

なので、精神的にものすごく鍛えられました。

メンタルが鍛えられることで、接客もうまくできるよに繋がったので、業界的にはうまく成り立っているなぁと思いました。

面倒な処理は全て後輩まかせの先輩(美容師 女性)

Q.ブラックだと感じたところを教えてください
長年大手の美容室に勤めているのですが、とにかく忙しくてサービス残業もちらほらあります。

美容師を目指しての業界に入ったのに、やらされているのはトイレ掃除や雑用など、ほんとうに美容師としての知識を学べているのだろうかと疑問に思えて来ます。

先輩も結構下を使う癖があって、めんどくさい処理は全て後輩まかせといった体制をとっているので非常に不愉快な気持ちになることがあります。

また、居残りでカット練習をするのですが、特に自分たちで学んでくださいオーラがすごくて、あまり技術などは教えてくれません

これだったら別の仕事につくかいっそのこと転職した方が幸せになるんじゃないかと思っています。

かなり深い闇に包まれています。

アシスタントの激務は本当に修行か?行き過ぎた冷遇の実態

一方、「こんな少ない給料でこんな激務、とてもやっていけない」として、早々にアシスタントを辞める人は、アシスタント勤務を修行である前に労働であると考えています。

雇用されての労働である以上、その仕事内容や勤務時間に応じた真っ当な報酬が与えられてしかるべきだという立場に立てば、自身が驚くべき低賃金で長時間働かされていることに、多くが愕然とするわけです。

たとえば、月給15万円で、1日8時間×月23日働いていることにしましょう。

時給は約815円です。

ただし、これはおそらく多くの実態よりも甘い数字でしょう。

また、実際に多くのアシスタントに問えば、自身の妥当な時給として、他のアルバイト等と比較して、千数百円程度の金額が挙がるものと思われます。

そこで、上記を1,100円で計算し直してみましょう。

すると、たちまち月給は20万円を超えることとなるわけです。

月に8日程度休めて月給20万円。

それでもまだまだ厳しい条件とはいえるものの、どうにかこのくらいの待遇があれば、多くのアシスタントが、それこそ修行(?)に励む気持ちを自ら鼓舞できるかもしれません。

ただし、美容室とそのサービス・技術レベルに対する日本のカスタマー(顧客)の要求は、おそらく飛び抜けて世界一厳しいといっても過言ではないでしょう。

アシスタント期間3、4年、多い人だと5年以上。

その間での猛練習を積まなければ、市場に受け容れてもらえるような美容師にはなれないことも、また厳然たる事実です。

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まとめ

以上、代表的な「エステサロン」と「美容師」を挙げて、「美容業界はブラックな企業ばかり?」というテーマで解説しました。

ちなみに、エステサロンも美容室も、いま業界として、大きな変化を要求される局面に立たされていると思います。

売上の面においても、人材確保の面においても、競争と淘汰が、これからどんどん激しくなるでしょう。

ブラックな会社がホワイトになったり、ホワイトな会社でも生き残れなかったり、色々なことが今後も起こりそうです。

そして、そんな変化の渦中にある業界で働くリスクを避ける判断も、あえてそこに飛び込む決断も、両方ともアリだと思います。

理想に向けた自分の軸をずらさないで仕事に臨んでみてくださいね!

そうすれば、変化に巻き込まれずに、むしろ変化をリードできる人材になることだって可能になるはずです。