ケアマネージャーが上手く機能するために必要な介護士の理解力
施設ケアマネージャーのメインの仕事はケアプラン作成ですが多くの高齢者が入所している介護施設ではケアマネージャー一人で全てのケアプランにまつわる事を行うのは相当なハードワークになります。
そして入所者一人一人のことを把握して現場に指示を出すためには予想ではなく確認を行わなければいけません。
今までの経験によりある程度のことは予想ができますが相手は人間で十人十色のため必ず確認が重要ですね。となるとケアマネージャー業務は一人では困難になってくるので24時間介護を提供している介護士達の直接入所者に関わっている目線からの意見が何よりも重要になってきます。
得策としては介護士との連携をいかに上手く行うかでケアマネージャーの仕事もはかどるということですね。ですが介護士との連携が上手く取れないケアマネージャーもいます。
理由として日々介護業務に頑張っている介護士は自分ことで精一杯であり、ケアマネージャー業務まで把握している人は少ないのです。ケアマネージャー業務はケアマネージャーにしか分からないのです。そのため介護士に協力を求めるのではあれば自分の仕事内容を理解してもらうよう努めないといけません。
特に汗水垂らして体力的にしんどい仕事内容の多い介護士からすればデスクワークの多いケアマネージャーをどのように見ているか考えてみてください。理解もなければ不満に思っている人もいるのではないでしょうか。人を動かす役目でもあるケアマネージャーは孤独にならないように日頃から介護士とのコミュニケーションが大事になってきます。
力を入れるのは情報量の多い介護士との連携と協力し合える関係を築くこと
ケアマネージャーが介護士に求める協力内容としては入所者の気になるところの発見が一番です。特に生活の中での変化の発見は些細なことでも連絡が欲しいですね。
例えば自分で歩行できている人が最近少し不安定に感じるとの発見があればケアマネージャーは直接確認を行いなるべく歩行ができるように転倒事故予防のケアを考えて早めに介護士に伝えることができます。この情報交換がなければ事故のリスクは高まるだけで、事故が起きた際に介護士に「気づいていたのにどうして教えてくれなかったの!」と言っても後の祭りです。
何にしても早期発見は早めに問題解決に繋がるためケアマネージャーは日頃から介護士の意見に耳を傾けるようにしましょう。又、ケアプラン作成(施設サービス計画書)でも介護士の協力が必要となってきます。特にモニタリングを行う際には日々の状況を介護士からも確認しないと情報収集に困ります。そして情報収集は介護士の負担にならないよう配慮が必要です。介護士は不規則な時間で仕事をしているためケアマネージャーの時間に合わすことができません。
ケアマネージャーが介護士に合わせます。できたら直接話が聞きたいですが夜勤もあるため介護士が簡単に書く事ができるような書類で提出してもらう方法も良いです。介護士には各々入所者に対して居室担当者を大体の施設は割り当てているはずです。この居室担当制を上手く活かすことが大切ですね。介護士も自分の担当者のことをしっかり把握するためには自分で情報を取り書き出すことが一番の良い方法であり定期的に書類作成することは介護士にとっても成長する機会となります。
ケアマネジメントプロセスに介護士も参加していること(チームケアの大切な一員)を伝えて、何十人もの多くの入所者のケアプラン作成には介護士の協力が絶対に必要なのです。
介護士との距離感のちょっとしたズレに注意!
働きやすい環境を作るためにもケアマネージャー自身が気をつけるべき点を考えてみよう!
介護士はケアマネージャーのことをどのように見ているのでしょうか。実際の声をいくらか挙げてみると、ケアマネージャーは資格保有者で頭が良い人だからスゴイ。介護現場で5年以上経験があるため介護のプロであり現場のこともよく理解してくれている。資格手当もあり優遇されている。
出世した人達であるなど介護士はケアマネージャーのことを雲の上の存在のように思っている人も少なくはないようです。ですが中には、いつも座ってパソコンばかりして楽そう。勤務時間も規則正しくて羨ましいといった介護士業務と比べて不満を持っている人もいました。介護士とケアマネージャーの業務を比べること自体間違っていますが介護士の気持ちも分からなくもありません。
例えば疲れきった介護士が休憩になってスタッフルームに入って来た際にケアマネージャーが座ってデスクワークをしていたり、先にスタッフルームに居た別の人とちょっとした会話を楽しそうにしている姿を目の当たりにするとイラつくこともあるはずです。このようにデスクワークが中心になるケアマネージャーは誤解されやすいことを知っておくべきです。
このことを知らないケアマネージャーは介護士との距離感が離れすぎてしまう可能性が高いですね。又、ケアマネージャーの中には今まで自分も介護現場で頑張ってきてやっとケアマネージャーになることができたとの思いが強ければ強いほどデスクワークに徹底してしまう人もいます。
こういった環境の中でケアマネージャーが上手に居場所を作るためにはやはり自分の仕事内容を介護士に理解してもらっておくことや環境整備が必要になってきます。
介護士からの理解もなく誤解が生じて仕事がスムーズに行かなくなれば人数的に圧倒的に少ないケアマネージャーの居場所は無くなっていきます。ケアマネージャーの仕事内容を会社経営陣からも皆に説明しておくことの重要さを感じます。
介護士との程よい距離感を取る方法
環境設備として一番ベストなのはケアマネージャーの部屋をきちんと確保することです。介護現場で体力勝負でもある介護士とデスクワーク中心のケアマネージャーとの居場所が御茶混ぜになっていてはお互いに働く上で環境は良くないです。
施設によるとハード面の問題もあり他職種の人達が同じ所で仕事を行うしかないという所もあります。それはそれで様々な情報収集がその場でできたり気が合えば個人的に仲良くなり良いかもしれませんがこれはその場のメリットしかないです。
介護施設での離職理由の大きな原因は人間関係です。距離が近すぎるとプライベートの話で仕事中にも関わらず話が盛り上がったりしてランチに誘われることもあります。本人は仕事仲間との程よいコミュニケーションのつもりがただの友人作りに変わっていることに気づかなくなり、しかも介護士に何か強めの意見をしなくてはいけなくなった際に仲が良いと言えなくなってしまいします。
逆にケアマネージャーの部屋があるのならデスクワークはそこですればベストですが一日中全く顔を合わせないのも良くないです。時間を自分で作り現場に足を運び介護士と直接話をすることを進めます。人間関係問題が発生しやすい環境をあえて作らないようにお互いの距離を近すぎず遠すぎずにすることが大事になります。
ケアマネージャーの部屋の確保が難しいのであるなら前述したようにケアマネージャーのことを皆に理解してもらうことしかないです。経営陣も「そんなこと皆わかっているからいちいち言う必要ない」と思っているとかなり危険です。優秀なケアマネージャーが社内の人間関係で退職に追い詰められることは勿体無いですよね。ケアマネージャー自身も現場で頑張っている介護士の気持ちを時には思いやることが必要です。お互いによい距離感を保てれるようにして欲しいですね。
現場に入らないケアマネージャーは必ず失敗する!自分の目で確かめることが重要!
ケアマネージャーは情報収集から始まり直接確認するかしないかで大きく変わるよ。
ケアマネージャーはケアマネジメントプロセスを上手く活用して入所者の生活を支えていきます。その中で介護士からの情報はとても重要になりますが、仕事が忙しいという理由で介護士の情報だけで事(書類作成等)を済ませてしまうケアマネージャーがいます。これは非常に危険な行為で大問題です。
要するに入所者に何か変化などがあった際に自分の目で確認しないままケアマネジメントを進めてしまうのです。となれば介護士への指示出しも予想での指示になってしまい事故が起こるリスクが高くなります。これはケアマネージャーとしてのプロ意識が欠損している人がする行動です。
介護施設では24時間入所者をお預かりしています。家族としても安心を理由に施設に任してくれていますので事故が起きる前にちょっとした変化でも確認しておくべきです。ケアマネージャーの殆どの人が介護現場経験者のため入所者を直接自分の目で確認するだけで瞬時に状況判断等ができます。
直接確認がなければ介護士も「見ていないのにこの指示で大丈夫かな?」と不安になるはずです。家族から「今日見たら○○なのは大丈夫ですか?」と聞かれた際に自信を持って答えれないといけません。ケアマネージャーは必ず自分の目で確認するという超基本姿勢を忘れてはいけません。
又、デスクワークに没頭してあまり介護現場に入らないケアマネージャーがいます(勿論デスクワークしか行えれない日も当然ある)。ケマネジメントプロセスでは介護士の協力が必要と述べていますが介護士は日々の過酷な介護業務に疲労困憊しています。その中で介護士からの情報をもらうにはタダではダメです。では何をしたらよいのでしょうか?答えはケアマネージャーは時間を作って自ら介護現場に入ることに尽きます。
成功しているケアマネージャーは現場へ足を運んでいる
以前にあるケアマネージャーを見たことがあります。ケアマネージャー1年目の人でしたが介護現場に入らず常にパソコンと向き合っていました。1年目ということでいろいろと大変だったと思いますが介護士からすればそんなことは理由になりません。
食事時になれば食事前の準備、排泄介助、食堂への誘導に追われそして食事介助を必要とする人が施設にはゴロゴロいます。それに加えて体調不良者が出れば居室対応になり日々のオペレーションは崩れてしまいかなりの精神的負担が介護士には重くのしかかります。
又、介護士に欠勤者が出ている日なんかはとんでもない一日になっています。ですがそのケアマネージャーは全く気にせずでした。当たり前ですが誰もコミュニケーションを取ろうとせずケアマネージャーの存在に遺憾していたのでケアマネジメントプロセスが成立することはなかったです。勿論このケアマネージャーは1年も持たずに退職されました。
介護現場で一番人手が必要な時間帯に少しの時間でもケアマネージャーが介助に入ることができればどうでしょう。オペレーションの崩れは防ぐことができて介護士の負担を和らげることができます。
又、現場に入れば入所者と直接関わる時間となるため些細なことや知らなかった事を自分の目で確認ができる最高の時間となります。そして何より介助者が一時的に1名増えることは入所者の安心安全が断然向上されます。
介護施設は皆で支え合う所です。介護は介護士だけがすればいいとの考えは間違っています。困っている介護士に手を差しのべることができるケアマネージャーは素晴らしい存在だと思います。そしてケアマネージャーが自分の時間を削ってでも現場に入り介護士と同じ時間を共有することで介護士の心は開かれてケアマネージャーの要求にも必ず応えてくれます。
勿論ケアマネージャーにも自分の一日の流れがあります。時には現場が大変な時間帯に面談が入ったりする事もあります。そんな時には自分の仕事を最優先します。あくまでも臨機応変な対応として自分もチームケアの一員として介護士の大変さも充分に把握しているので助けれる時には助けますよという気持ちが周りに伝わればそれでいいのです。思いだけでなく実行しないと意味がないですが。ギブアンドテイクですね。
分かりやすいプランを作れ!実行できないプランを作成しない!
何故か理解してくれない人が多いケアプランその実態は…
ケアマネージャーの仕事といえばケアプラン作成だということは既に皆さんご存知ですが、ケアプラン作成は専門的知識を活かして誰もが分かりやすいプラン内容でないといけません。ですがケアマネージャーの中には専門用語を並べ立てた難しい堅苦しい文章でプラン作成をしている人がいます。まるで物を購入した時に付いている説明書のようでは殆どの人が読む気にならないのが当たり前ですね。
ケアプランは統一したケアを行うための物であり、介護を提供する人達だけが分かればよい物ではありません。入所者本人(特に自立度の高い理解力のある人)や家族が読んでも分かるような文章で作成しなければ意味がないです。本人、家族がプラン内容を理解して署名をいただくことで初めてそのケアプランに沿ったケアを提供することになります。
福祉業界以外の人が読んで分かるようなプラン作りをお願いしたいですね。又、一人一人に合ったケアプランのはずが他の入居者のケアプランと内容がまるで似ていてコピーしたような物もあります。ケアプランはパソコン入力で作成できるためコピー機能を使用すれば簡単に同じものを作れてしまいます。
中には似たようなADLの状態や精神的サポートが必要な入所者もいます。ですがあくまで入所者は人間であり完全に同じ人はいません。しっかりと一人一人に合った内容を考えるようにしてもらいたいです。
ケアの中心となる役目が果たせなくなっているケアプラン
ケアプランは実行できる内容であることが求められます。極端ですが歩行訓練を必要としている人がいるとします。その人は手引き歩行でベッドから洗面所ぐらいの距離ならなんとか行えるレベルですが、この人のケアプラン目標を「居室から食堂までを毎回手引き歩行を行う」としてしまったらどうでしょうか。
入所者本人がその目標を望んでいるのであれば皆で支え合う必要がありますが、そうでないのであれば本人は苦痛でしかないです。無理に進めてしまうと転倒事故を起こしたり、引きこもりになったりうつ病を生じてしまうかもしれません。更に介護士にとっても負担が増えるだけで誰も実行してくれないです。
下肢筋力低下予防を考えるのはケアマネージャーとしては当たり前のことですが、ハードルを上げ過ぎてしまうと危険です。もっと現実味のある入所者にそれほど負担が掛からないプラン内容を考えるべきですね。それには本人と家族の意向をしっかり確認することと介護士がどこまで対応が可能かというところ(介護施設内の状況の把握)も相談しておかないといけません。安易にケアマネージャーの思いつきだけでプランを作る癖がついている人は気をつけるべきです。
ケアプラン作成を介護士が行う間違った考え!
ケアプランは誰が作成するものなのか、もちろんケアマネージャーですよ!
介護施設では入所者の人数が多いためケアマネージャー一人で全てのケアマネジメントプロセスを行うことは難しいとこれまで話してきましたが、その中のケアプラン作成はケアマネージャーが責任を持って行う重要なことです。
中には多忙で難しいからといって介護士(居室担当者)にケアプラン作成をさせているケアマネージャーがいます。これに関しては施設によってやり方が様々なため何とも言えませんが、私は介護士にケアプラン作成を行わせることは間違っていると思います。
勿論ケアプラン作成は入所者のことをしっかり把握ができて良い勉強になり将来的にケアマネージャーを目指している人には特に良いことです。ですが介護士がケアプラン作成をするのであればケアマネージャーはいったい何をするのでしょうか。介護士が作成したケアプランをただまとめるだけではあまりにも専門職の仕事としては雑すぎます。
又、介護士が作成したものをアレンジする方法もありますが土台を自分以外の人が作成しているのは結局視点がズレたりしてきます。そのため介護士がケアマネジメントプロセスに参加するのはアセスメントやモニタリングでの情報収集時のみでありケアプラン作成はケアマネージャーが行うべきです。
ケアプラン作成まで乗っかかっている介護士の負担
当たり前のように介護士にケアプラン作成をさせている施設やケアマネージャーはケアマネジメントプロセスの理解に欠けておりケアプランの重大さが全く分かっていないので早く考え方を変えてほしいですね。
施設の中にはもう何年も介護士がケアプランを作成しており皆理解しているので今更やり方を変えることなんかできないと伝統を守るかのように捉えている所は残念ながら手遅れですね。そこで働く介護士は気の毒です。諦めるか転職するか・・自分で判断してください。
ケアプラン作成は専門知識も必要で想像以上に大変な業務です。そして介護士は過酷な肉体労働をしていますが、いつケアプラン作成を行っているのでしょうか?そして必要な専門知識を持っているのでしょうか?おそらく休憩時間や休みの日、又は夜勤中の少しの時間を切り詰めて作成しているはずです。
会社からの指示と言われたら逆らうことは怖くてできない人もいます。嫌々ケアプラン作成を行っているのでしょう。必要な専門知識もない人がプランを作成してそのプランを下に介護業務が動いていることを考えただけで怖いです。
介護士のことを大切にしている施設なら介護に集中してもらうために少しでも時間があれば休憩を取り体を休めてまた次のケアが質の高いものになるように介護士の負担を軽減していくことを一番に考慮するはずです。今以上に介護士の負担を増やすメリットはどこにもないのです。まして離職率の高く介護士の確保ができない理由にもなっていることに気づかないといけません。
意識の問題ですがケアマネージャーは自分で課題を見つけるために介護士に情報をもらうことをして責任を持ってケアプラン作成を行なっていることを勘違いしてはいけません。あくまで介護士に情報収集のために協力してもらっているだけなのです。介護士に感謝しないといけません。ケアマネージャーに合格すれば研修があります。そこでケアプラン作成を学びます。まだ学んでもいない介護士に作成させることは素人に大事な仕事をさせていることになります。施設の運営方針など色々な問題もあるかもしれませんがケアプラン作成はケアマネージャーが行う任務です。
デスクワークが苦手なケアマネージャー
ケアマネージャー業務はデスクワークに係る時間が多いです。そのためパソコン操作ができないと先ず仕事にならなりません。介護士は仕事上パソコンに触れる機会が少なく、特に30代以上の世代の中には今までパソコンと縁がなかったという人が少なくないです。
エクセル、ワードそれぞれ基本操作ができれば問題ないのですが、これができない人はパソコンの勉強をするしかないですね。
ですが勉強しようとしない人もいるので会社としては困ったものです。誰かに聞けばいいとの考えがあるようで周りの人の仕事の迷惑になっていることに気づいていないのです。
ケアプランは手書きでも作成できますがパソコンと比べると係る時間に雲泥の差があります。ケアマネジメントプロセスを行うにあたってもパソコンを活用して資料保管等の大切なこともあるのでケアマネージャー業務に就きたいのであればパソコン操作を身につけて欲しいです。
又、他スタッフと同じパソコンを共有しているのであれば知識のない人はデータを誤って消去してしまう可能性もあります。自分の大切なデータはしっかり管理しないといけないですね。そしてパソコン操作はある程度できるのに文章能力のない人がいます。どの書類を見ても短文で誤字脱字が多く主語述語がなく何が言いたいのか分からない、伝わらない文章では困ります。
ケアマネージャーは人に文章化して物事を伝えます。誰が読んでも伝わるような内容でないといけません。これに関しても自分で勉強するしかないです。一番良いのは読書ですね。読書をする人は気づかないうちに文章能力がアップしているので苦手な人も読書をすることが自分向上への近道だと思います。
現場に入りすぎるケアマネージャー
ケアマネージャー業務が身につかないやり方はあまりおすすめできません。現場に入ることは大事ですが入り過ぎるとケアマネージャーとしての仕事にも支障が出る。
施設ケアマネージャーは元々介護士として施設介護していた人が多いように感じます。ケアマネージャーは介護士に指示を出すために介護現場のことを把握している人なら介護士との意思疎通も楽に行えるためとても良いことですね。
ケアマネージャー業務には介護士の協力が欠かせないことは話しましたが、介護士からの協力を得るためにはケアマネージャーも介護士が困っている時には力を貸さないといけません。困っている時に限らず普段から現場に顔を出して介護士との距離を良い状態で保つ時間を作ることが重要です。
ですが介護現場にヘルプとして入ることは良いのですが入ったらガッツリ介護に専念する人がいます。こういったタイプの人は長続きしないので要注意です。介護士からは頼られてコミュニケーションもしっかり取れて現場のことを考えてくれる素敵なケアマネージャーだと評価されるのは間違いないですが、一方で自分の仕事は放ったらかしになります。
自分の本業を忘れて未だに介護現場で汗水流す人
以前にあるケアマネージャーがいましたが、その人は一日の間勤務の中の4~5時間は現場に入っていました。ひどい時には丸一日現場です。言い分としては「現場は人手が足りないから手伝っている」とのことでした。そしてヘルプ内容といえば入浴介助をしていたのです。
勿論自分の時間は無い様なもので現場ヘルプが終わってから自分の仕事をしていたので残業の毎日です。実際に現場で入所者の介助に入っていることで自分の目で確認できることはかなりあったはずです。ですがケアマネジメントプロセスを行う時間があまりにも無かったのです。
このケアマネージャーは気づいていない様でしたが、こんな状況の勤務を続けており表情は疲れきっており話し方も次第に口調がきつくなっていました。体力精神共に限界がきていたのでしょう。見兼ねた上司から現場ヘルプを減らすよう(ケアマネージャー業務が雑になっているため自分の仕事を優先すること、残業三昧では体を壊すためやり方を変えること、現場ヘルプに入るなら入浴介助ではなくフロアー保持をして常に動けれる状態にしておくこと等)指示がでましたがその人はやり方を変えようとしませんでした。
ここまでして現場を手伝わないといけない状況にも問題がありますがそれは別件でありケアマネージャーとして見るとあまりよくない仕事ぶりでした。結局このケアマネージャーは会社と折り合いが悪くなり退職しましたが仕方がないとも思います。
舵取りポジションのケアマネージャーが常に身軽でいる必要性
ケアマネージャーは現場の舵取りでもあり重要な窓口です。そのキーマンが入浴介助中のため電話が入っても繋がらない、家族の訪問にも挨拶できないでは仕事になりません。
又、この時代どこの介護施設も人手不足が一番の問題になっています。求人を出しても介護の仕事を選ぶ人が少ないのです。となればいつ新スタッフが来るかを期待して待っていてもそれまでに今頑張っている介護士が潰れてしまいます。解決策としてはケアマネージャー一人がヘルプ要員ではなく、施設全体全員で現場をサポートする体制作りが必要です。
そして今いる介護士の人数で行えるオペレーション作りも考えないといけないです。皆理想を持って介護にあたっているはずですが、今できることできないことを見極めないと介護士は潰れていきます。そして難しいところですがヘルプに入りすぎると介護士にはヘルプに頼る免疫ができてしまい介護士の成長に影響が出ます。
現場ヘルプとは本当に必要な時間帯に入ることが鉄則なのです。このように施設ケアマネージャーのポジションは上手く定まっていない現状があります。せっかく資格を取り念願のケアマネージャーになっても続かなければ意味がありません。
施設ケアマネージャーは介護現場との距離感がとても重要になってきます。どちらかに偏るのではなくしっかりと今必要なことは何かを判断して欲しいですね。これは介護士や他職種の人にはわかりません。自分で判断して行動するしかないのです。
ケアマネとしてのスキルアップ!