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モンスターファミリーの対応法や対策・利用者家族のモンスター化予防策を考察

モンスターファミリー

介護施設で勤務する上で重要視しなければならない人間関係の中に、「利用者家族との人間関係」があります。

モンスターペアレントやモンスターペイシェントという言葉。

誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

「モンスターペアレント」とは学校や塾・保育園等での現場で、「モンスターペイシェント」は医療機関で問題視されています。

実は介護業界にもあるのです。

「モンスターファミリー」という言葉が。

今回は、そんなモンスターファミリーはなぜ生まれるのか、どう対策したらよいのか、どのようにすればモンスター化を防ぐことができるのか?という点について考えていきます。

モンスターファミリーって、そもそもどんな人?

法律的な解釈は特になく、「モンスター〇〇」とは一般的に造語として考えられています。

自己中心的な思考や理不尽な要望、法律や規定などを無視した業務範囲外の要望などを職員等に強制し、ひいては暴言・暴行・ハラスメント行為によって他の業務に影響を及ぼします。

それによって結果的に当該施設の運営そのものに支障をきたしたり、職員を退職に追い込んだりしてしまうことにより現場の崩壊につながる状況になります。

そういった原因を生み出すのが「モンスター〇〇」です。

介護の世界にも、“モンスター”はいます。

それは、「モンスターファミリー」です。

介護施設を利用する要介護者の家族やその近親者が、このような状況を引き起こすのです。

モンスターファミリーは存在する!

大切な家族なので、施設での過ごし方や接し方について気になるのは当然のことです。

希望や要望などがあれば事前に職員に対して伝えることは大切で、家庭での過ごし方や受診結果などを知らせていただくことで施設での対応なども違ってきます。

しかし、限度を超えた要望や、健康状態などを考えると到底無理な要望を言ってくる利用者のご家族も時にはいらっしゃいます。

また、施設によってはできない対応といったものがあります。

これらを度外視して、無理に自分の意見を押し付けるような偏った要望といったものが現実にはあります。

モンスターさんにも極力寄り添って理解してもらう姿勢が大事

こういった家族の方に対してまず、お話して、

  • 対応が難しい理由を具体的に伝えてご理解していただく
  • 医療的に難しいことを伝える
  • 施設の設備的に難しいと伝える

などというようにケースに合わせてお話することになります。

それでも“モンスターを脱却できない方”は一定数いる

でも、こういった説明で理解していただけない方も多いです。

ケアマネジャー、生活相談員などと相談の上対応といったことを行って直接職員に負担がかからないように対応を取りますが、それでも、無理な要望をしてくるモンスターファミリーさん、といった人も存在します。

集団で過ごす場所ですので一定のルールがありますが、それでも無視されてしまうのです。

少しずつ歩み寄って理解してもらう

スタッフの人員などで細かな対応ができない部分も確かにありますが、基本的に介護施設で働く介護職員はみな必死にできる限り気持ちよく過ごしてもらいたいとい思って仕事をしています。

できる限り健康状態が維持できるように、少ない人数でも仕事が回るように創意工夫してお仕事をしているわけです。

なかなか、普通の方にとっては分からないこともあるのでそういった小さな誤解などがありますが、普段から、ご家族の方とお話をすることで少しづつお互いの考え方について理解ができることがほとんどです。

それでもなお、思い入れが強い方などの一部の方がいわゆる「モンスターファミリー」となるわけです。

モンスターファミリーの態度や考え方はどういった感じ?

モンスターファミリーの特徴
実はモンスターファミリーと一口に言っても、なぜそのような態度をとるようになるのか知りたいところですよね。

ここでは、モンスター化してしまう背景について考察していきます。

自身の家族を大切に思うがあまりモンスター化している

神経質なご家族の方と、まったく無理難題を言うナンセンスクレームのモンスターファミリーとは違います。

高齢者の方の対応については、施設の規則もありますが、その家庭の考え方といったものもありますので、ご家族の意見も尊重しつつの対応がほとんどです。

ご自宅で熱心に介護されているご家族については、施設での対応も気がかりということもあるのは事実。

色々と熱心に対応を確認されたり、ご家庭でも実践される場合もありますので、こういったケースと単にクレーマーとは全く異なります。

自身の家族を大切に思うがあまり、なにか変化があればすぐにこちらの責任と考えるものがモンスターファミリーの典型です。

「自分の意見が絶対に正しい」と思っている

また「自分の意見が絶対に正しい」と考えている方も、クレーマーになりうる要素があります。

基本的に「家族を思う気持ち」には違いないのかもしれませんが、自分の意見と相手の意見といった双方の確認ができるかできないかが大きな違いではないでしょうか。

モンスターファミリーというのはどこにでも存在することなんです。

直接家族に関わる介護職員だけではなく、管理者も含めた全スタッフで意識を統一し、モンスターファミリーと向き合う必要があります。

モンスターファミリーの5つの対応方法

そんな介護現場で増えているモンスターファミリーにはどのように対応していけば良いのでしょうか。

5つの対応方法がありますので、具体的に紹介していきます。

1.静かに相手の話に耳を傾け、相手の気持ちに寄り添う

モンスターファミリーの対応は、相手の話を遮ることなく聞くのが方法で、言いたい事は全て言わせる事が重要です。

このときには口調などがきつかったとしても、問題ない要求をしている可能性もあるからです。

また身近に相談できる相手がいない場合が多いので不満などを、吐き出させる事も大切です。

そして同調し相談相手となる事で、相手の不満やストレスなどを解消してあげられるので、相手の気持ちに寄り添うのも大切です。

2.相手が話している最中に口を挟むのことはNG

モンスターファミリーと話をしているときには、話している最中に口を挟まないほうが良いと言われています。

その理由は、言い争いとなってしまう可能性があるからです。

口を挟むことで、相手を苛つかせる原因になります。

そのため、話している最中は口を挟まずしっかりと相手が何を要求しているのか耳を傾ける事が重要です。

また反論してしまうと、逆上する可能性もあるため話がこじれてしまいます。

3.理不尽で不合理なことには妥協せずに対応する

どんな事を要求しているのか相手の話すことを聞くのも方法で、可能な限り対応します。

無理に要求に対応する必要はなく、相談相手になって相手となり妥協案を見つけることが重要です。

しかし限度を超えた要求や理不尽なことには、断固として応じてはなりません。

それはその要求が通ってしまうと、ずっとその人は要求し続けるからです。

つまりこれ以上は対応出来ないという部分については、守り通す事が重要です。

4.個人で対応するのが困難な場合、組織で対応する

個人で対応が出来ないず、困難になったという場合には複数で対応し、現場の同僚や上司など、組織で対応するのが方法です。

1人で対応し解決する必要はなく、無理だと思った場合には複数人出対応する方が良いです。

それは複数であれば、気持ちも落ち着いて安心感を持って対応出来るからです。

5.それでも解決しなければ警察や弁護士に頼る

モンスターファミリーは金品の要求を何度もするなど、悪質になる場合があります。

その時は警察へ相談する方法もあり、警察が悪質だと判断した場合、警告を出してくれます。

さらに同様な事をされたら警察に相談し契約を解除したり、弁護士に相談し損害賠償を求めるなどの対応方法があります。

また話し合いの発言内容を記録しておくと弁護士に相談し裁判になった時には、証拠として認められるので記録しておく事が重要です。

【体験談】介護士を退職に追いやったモンスターファミリーの口コミ

モンスターファミリーからの嫌がらせで退職した体験談

モンスターファミリーが原因で退職した介護士から当サイトに寄せられた体験談を紹介します。

似たような経験がある方や現状モンスターファミリーへの対応で悩んでいる方は、体験談を参考にして対処法を考えてみましょう。

1.被害妄想に陥るモンスターファミリー

私は老人ホームで働いているのですが、その中でとても、被害妄想というか、そういう家族がいました。

私たちスタッフが利用者さんにハラスメントをすると疑っているのか、訪問時に取り調べのように事細かに質問をぶつけてきます。

「なんでここに擦り傷ができているの」「なんで今日は食事の時間が違うのなどです。

たしかに擦り傷はできていたのですが、その利用者さんは認知症も入っており腕をぶんぶん振り回す方なのでそれで何かに軽く当たったのだと思います。

決して暴行などはしていないです。

しかしどんなことも疑り深く聞いてきます。

おそらくテレビか何かでそういう介護施設の事件などを目にして疑心暗鬼になっているのだと思います。

ある時はボイスレコーダーをこっそりベッド付近に設置していたようでその音声を再生しながら質問攻めにしてこられました。

それはスタッフ同士軽い冗談を交わしていたのですが「なぜ仕事中に軽率な私語をしているのか、意識が低いのではないか」と詰め寄られうんざりしました。

介護施設では時間によって細かく行う作業が決まっているのにそんな家族の対応でスケジュールが狂います。それで叱責されます。嫌になって退職しました。

私が介護施設で働いていた時に、若い女性の入居者がいましたがその家族がモンスターファミリーでした。

その入居者の女性は一人の時は、介護士が体調や部屋の空調、その他なにか困ったことがあるか聞いても「大丈夫。」としか言わない方でした。

ですが、その女性の家族、特に母親が来ていると

「部屋が暑いのに介護士が空調を調整してくれない!」と言ったり、
「体調が悪いのに一切気にしてくれなかった」

などとまるでこちらが何もしていないかのように話します。

母親も娘の言葉だけを信じてこちらが説明しても一切聞く耳は持たずにすぐに謝罪や無茶な改善要求をしてきました。

また、施設にその母親がよく電話してきて毎日1、2時間はこちらに関係ない愚痴を言ってきました。

さらに電話の対応が悪いと感じると、その件だけで旦那と一緒に来て施設長などに抗議と謝罪を求めにきます。

殆どの入居者の方々はまともというか、多少の差はあれど常識やこちらの都合も考えくれる方なのですが…。

そのようなモンスターファミリーが一人でもいるとそちらの方に大部分の業務時間を取られるので自分の予定どうりの業務がなかなかできませんでした。

私はパートだったのですが、おかげで定時までにその日の業務が終わらず毎日2、3時間は残業が当たり前でしたが、一切残業手当はでませんでした。

また人手不足もあり、契約では週休2日になっていたのですが、土曜日は絶対に出勤しなければならず、また日曜日も休日出勤を無償でさせられたこともあります。

そんな中でモンスターファミリーの方からも愚痴を延々と聞かされたり、こちらがいくら注意をしても本人が守らなかったのに、何かあればこちらの責任にされました。

その上、四六時中、「娘から目を離すな」等々無理な注文を付けられたりして、精神的に参ってしまい、結局その職場は限界で退職をしました。

2.老人ホームで、利用者の家族でクレーマーというか、困った家族がいました。

利用者は認知症なので意味の通らない発言をすることがあるのですが、それを真に受けてスタッフに追及してくる方でした。

その家族は利用者と近い親類ではない人で甥だったのですが利用者が施設に入ると関心をもって頻繁に訪問してきたようです。

それで利用者が

「たたかれたー」
「ごはんたべてない」

などと独り言をいうと、本当なのか、あなたがたが虐待してるんだろう、と詰め寄ってこられます。

利用者は認知症だから事実と異なることを言っているんだと言っても納得いただけません。

利用者の子供など近い親類が来られているときであればその甥の方に説得いただけます。

ただ、お一人で甥の方がこられたときはそういうわけにもいかず、私が同じ説明を繰り返していました。

しかしながらご納得いただけません。

正直こちらの甥の方もなにかしら障害があるのではないかと疑いました。

そうした袋小路の状況ですべてが嫌になって休職後に退職しました。

3.自分が困った時に真っ先に駆けつけて介護を手伝ってくださいという理不尽な要求

そのモンスターファミリーは、タバコを買ってきてと言ってきたり、ラーメンを食べたいから付き合ってやってくれなどよくわからない要求をたくさんされましたね。

最初はモンスターファミリーという意味をよくわからずに、理不尽な患者様の家族がいるもんだなぁと思いながら仕事をしていました。

しかし、日を重ねるごとに要求がひどく多くなり、しまいには軽くですが暴力を振るわれることもありました。

体調が良くならないのはお前の介護がしっかりしてないからだと言われたりしたことやちゃんと食事を与えているのかといったかなり攻撃的なクレームまで受けました。

その時は基本的に周りの職員を呼んでみんなで対応するのですが、なかなか本人たちも納得していない事が多く、散々文句を言われた後に帰っていかれます。

そんなことが半年近く続きまして、軽いうつ病になってしまい今の職場を離れることを決断しました。

やっぱり、ご自身の家族だけ特別に考えてしまって、周りが見えず、モンスターファミリー化する方が多い傾向があります。

ただ、モンスターファミリーが原因でご自身が退職へ追い込まれるという事態は避けたいですよね。

最終的な解決法の一つとして、転職という手段もあります。

新しい環境で働くというだけで、気分も変わり、またやる気を持って仕事に取り組めるでしょう。

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モンスターファミリーはなぜ増えるのか?

介護の現場は大変なことも多いですが、中でも最近負担になってきているのが、介護者の家族によるクレームや要求です。

モンスターファミリーによる精神的な負担が大きくなっている理由を探っていきましょう。

1.昔と今は介護を取り巻く環境がガラッと変わったから

昔は介護といえば自宅で家族がするものでした。

その意識が根強く、細部にわたるまで介護する、その方法が当たり前を考えている家族が、まだまだ多いです。

介護施設は昔は多くなかったので、世話をしてもらえるならありがたいことという意識でしたが、最近は介護施設利用が当たり前になってきています。

そのため、丁寧に自分たちがやってきていた方法と同じか、プロなんだからそれ以上を求めるようになってきています。

昔と今とでは介護の現場も変わってきています。

介護しつつもできることは自分でという促すことで、健康や意識を高める方法を受け入れられない、知らない人も多く、クレームをつけてくることも多いです。

2.自己負担額が増え昔より利用者の「お客様意識」が強くなったから

今は介護施設を利用するにも費用が掛かるようになっています。

介護保険が必要になってからは、負担額が増えると同時に、施設も病院と提携したり食事にも力を入れるなどして、利用料そのものが高くなっています。

そのため介護施設イコール高額な利用なので、質も当然高くと要求してきます。

確かに値段が上がっているので気持ちはわかりますが、介護の現場が潤っているかというとそんなことはありません。

ですが、その事情は利用者の家族にはわかりませんので、値段の上昇と同じだけ質のアップを求めてくるのです。

介護をサポートしてもらっているという意識から、お金を高額払っているお客様へと意識が変わってきているのも、モンスターファミリーの増える理由でしょう。

利用者家族のモンスター化を予防する方法

細かな要求があるご家族の方もおられるので、その方と同様の対応となります。

基本的に施設では、体調の変化や傷や怪我などがあれば直ぐにご家族にご連絡することになっています。

ご家族が不審に思わないように、普段からの関係性を大切にすることで、余計な誤解を生まれないようにすることが、モンスターファミリーを作らない為の予防策になるのです。

しかし、こういった対応をしていても、なかなか上手くいかない場合があります。

あまりに目に余る言動をされるようでしたら、施設で検討して退所や利用中止といった対応も可能です。

また施設によっては、市町村の苦情処理窓口から聞き取り調査を受ける流れに発展し、話が複雑になってしまうケースもあります。

細かい対応の行き違いはトラブルになるケースが多いです。

でも現段階では、施設側はそういった第三者を交える事で、透明化を図り、トラブルを回避していくしかないのかもしれません。

モンスターファミリーへの対応を現役介護士さんに聞いてみた

現場レポート
モンスターファミリーが出現した際、介護士はどのような対応をとっているのでしょうか。

現場でのリアルな声を紹介します。

1.モンスターファミリーの無茶振りに困っている介護士さんの体験談

介護老人保健施設で働いています(男)。

いつも面会時に、派手なスーツやアクセサリーなどで威圧感を与えるような格好で来られます。

面会はほぼ毎日で、 気に入らない部分を見つけては、スタッフに怒鳴りつけます。

また介護の方法についても 、難癖を付けてきて「プロのくせにこんなのも出来ないのか。」と呆れたような口調で職員の方プライドを傷つけて来ます。

どんな対応をしましたか?

常日頃より、面会時間前には必ず問題が無いか入念にチェックするようにしていました。

またクレームがあった項目については、全職員に申し送りが出来るようにし、二度とミスのないよう徹底しました。

家族様の指摘は私達の技量を伸ばす事につながると部下には言い聞かせながら対応するようにしていました。

結果はどうでした?

失敗でした。

どんなに事前に細かい対応をしていても、必ず何らかの粗を見つけ、怒鳴りつけて来ます。

中でも酷かった事は、入所者様は寝たきりで、自分で起き上がることすら出来ない方であるのに「歩かせろ。」と言われた事です。

今の状態では歩かせる事は出来ないのではないかとお話しすると「そんな事はない。俺はいつも歩かせてる。いらん事言わんとさっさとしろ。」と引き下がりません。

そこで「いつも歩かせておられるのなら、一度その場を見させて欲しいのですが。」と提案する事にしました。

すると「お前らはプロやろ?それを素人に手本を見せてもらおうとするんか。そしたらお前らは素人以下やな。ここで仕事してたらあかんのちゃうの?」とあざ笑うかのように罵声を浴びさせられました。

毎日こんなやり取りで、仕事に行くのが嫌になります。

2.「なんでもかんでもクレームしてくる」と困っている老人ホーム勤務の介護士さん

老人ホームで働いています(女)。

家族が大切すぎて、どんな小さいことでもクレームにしたがる。

どんな対応をしましたか?

そこまでのサービスは行っておりませんとばっさり断る。

その結果はどうなりました?

成功でした。

家族愛が強すぎて、どんなこともクレームにしてしまう家族がいました。

とにかくおばあさんがわがままで、起こすときにベッドに足をかけてほしくないなど、細かいことを家族にかなりオーバーに説明。

それをきいた家族も冷静に話せばいいのに、いきなりキレた口調でどなりこんできました。

そこまで、一人一人に気をつかうサービスはないので、気に食わないならここには来ないで下さいと冷静に話すと、あきらめたようで帰っていきました。

3.“家族経営でセクハラ・パワハラし放題”のモンスターファミリー

訪問介護の仕事をしています(女)。

私が働いていた事業所は、一族経営であり、その親族が利用者になっていました。

小規模事業所を立ち上げワンマン経営者に納まった所長がパワハラ・セクハラし放題。

家族である事務方の従業員は所長のイエスマン。

家族揃って「あなたは差別的だ」とヘルパーを責めたててきました。

どんな対応をしましたか?

同性の同僚と3人で、所長家族に直談判しました。

「いくら何でも、家族の分の料理洗濯は法律的にアウトではないか」「所長は冗談のつもりだとしても、セクハラは職場環境を著しく悪くするものだと分かって欲しい」と話しました。

結果は?

失敗だった。

ご家族(奥さんと中学生の娘)の分の買い物や料理や洗濯も、当然のように毎回させられていました。

ご家族の下着も洗わされ、手作業で染み抜きまでさせられ、12時間休憩なしで働きづめでクタクタ。

所長(=利用者)からのセクハラもあり、さすがにこれは酷いと同僚と3名で直談判(あくまでもお願いという態で)をしたら、所長の家族全員が「障がい者差別だ」「ヘルパーはいつでも仕事を辞められるけど、障がい者は障がいからは逃げられないのに」等と言ってきて、3人ともクビにされました。

モンスターファミリー対策のまとめ

色々な家族の方がいますので、それぞれ対応が異なり難しいことの連続かもしれません。

何とかしてあげたいという気持ちとは裏腹に、実際に家庭にはできないことが多く、施設でお願いしたいといったケースも多くあります。

ご家族の方が「いつも本当によくしていただいて感謝しています。施設で楽しくすごしている表情を見て安心します。」という言葉をいただいた時、施設の職員は本当に嬉しく感じますよね。

こういった地道な努力や信頼の積み重ねで私たちの仕事は成り立っています。

ただ、やはり全てがうまう行くことはありません。

また、介護で疲れているご家族もたくさんいます。

こういったところを見逃さずに、利用者だけでなくご家族に対してもさりげなく気遣うことで、未然にトラブルを防ぐことも可能になります。