安定した経営基盤が魅力の農林中央金庫。
「中途採用で、農林中央金庫に転職たいのだけど…」
と検討中の方も中にはいるはずです。
そこで今回は、農林中央金庫の平均年収や求める人材、口コミ・評判、転職するコツについて詳しく案内いたします。
この記事を見れば、農林中央金庫の実態がわかり、転職してよいかの判断材料になりますので、ぜひ最後までお読みください。
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農林中央金庫とは
農林中央金庫は中央金融機関で、日本最大の機関投資家でもあります。
農林中金の略称でも知られ、農業協同組や森林組合、漁業協同組合など協同組織の全国金融機関であり、日本の農林水産業の発展を支えています。
本社は東京都千代田区で、国内に19の支店があり、農林中央金庫法に定められている事業を行っています。
歴史は古く、大正12年に産業組合中央金庫として設立され、昭和18年に現在の名称になっています。
もともとは特殊法人として扱われていましたが、昭和61年より特別民間法人になりました。
農林中央金庫はその金融機関ですが、その特性から管轄は金融庁ではなく農林水産庁となっています。
農林中央金庫の組織情報
下の表は農林中央金庫の組織概要になります。
名称 | 農林中央金庫(英文名称:The Norinchukin Bank) |
---|---|
設立年月日 | 大正12年12月20日(1923.12.20) |
経営管理委員会会長 | 中家 徹(なかや とおる) |
代表理事理事長 | 奥 和登(おく かずと) |
資本金 | 4兆401億円(2021年3月31日現在) |
連結総資産額 | 107兆6,478億円(2021年3月31日現在) |
会員 | JA(農協)、JF(漁協)、JForest(森組)およびそれらの連合会、その他の農林水産業者の協同組織等のうち、農林中央金庫に出資している団体。(2021年3月31日現在 3,384団体) |
従業員数 | 3,515人 (2021年3月31日現在) |
事業所 |
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農林中央金庫の事業内容
農林中央金庫は食農ビジネスの展開をしています。
食品の製造、物流、販売、消費などの食、農全体に関する価値向上を目指しています。
農林水産業のメインバンクとして企業を支え、産地の企業連携や販路拡大、海外職能企業への投資ネットワークなどのサポートも行っています。
具体的には地域へのツーリズムを通じインバウンドを起こし、
- 日本農業経営大学校からの新規就業による担い手育成
- ICTや経営コンサルタントを活用した経営高度化のサポート
- アドバイザーによる企業価値向上
- 海外展開の為の現地パートナーの選定
などを一元的にサポートすること食農バリューチェーンの架け橋となっています。
現代においても日本の農業は国を支える重要な産業です。
農林中央金庫として農林水産業を支えることは、日本に暮らす人への食を通じた地域への貢献として最重要課題とも言えます。
業界の現状と動向
農林中央金庫は農業協同組や森林組合、漁業協同組合など母体が巨大組織であることから、ほかの金融機関と異なり安定的な組織運営が可能なのが強みです。
ただし農協をはじめ、各協同組合は日本政府の方針で改革などが実施される可能性もあります。
その結果いかんでは、農林中央金庫の安定性もゆらぐ可能性もゼロではありません。
農林中央金庫の年収・給料
農林中央金庫は平均年収を公表していません。
インターネット上の情報では、約840万~890万円といわれています。
東京商工リサーチは、2016年度の銀行員の平均年収を約615万円としています。
それと比較すると農林中央金庫の平均年収は、かなり高い水準といえます。
ただし農林中央金庫は典型的な年功序列の組織のため、キャリアの浅い頃の年収はここまで高水準ではありません。
参照:農林中央金庫
農林中央金庫が求める人材
農林中央金庫は、その設立経緯からも分かる通り、ほかの金融機関とは異なる目的・性質を持っています。
それは日本の農林水産業の発展に寄与するというものです。
単に利益を追求するのではなく、農林水産業全体、あるいは国民経済全体を見通した上で事業に取り組み、かつ物事を柔軟に判断できる多様な人材が求められています。
理事長のメッセージにもその思いが込められています。
全役職員が、「一人は万人のために、万人は一人のために」という協同組合の助け合いの精神を共有し、独自の使命に自負を持って取組んでいます。皆で助け合って仕事をしていくというだけではなく,きちんと収益を確保することも必要です。それでも、誰のための収益か、を常に根底に持ち仕事を遂行する、そういった人材に来てほしいと考えています。
農林中央金庫は、大学で勉学に励んできた方だけでなく、スポーツやボランティアに打ち込んでいる方々など、様々な考え方や素養を持った皆さんに力を発揮していただける銀行です。これからも出身学部や性別、新卒・中途を問わず、人材のダイバーシティを積極的に推進していきたいと考えています。
参照:農林中央金庫/理事長メッセージ
農林水産業は今後、IT技術の導入や業務の効率化などの変化が激しくなると予想されています。
新たな需要を先読みし、変化に応じた取り組みを行えるような、先見性のある人材も求められています。
農林中央金庫の採用活動
農林中央金庫では積極的に中途採用を行っております。
公式サイトに採用特設ページを設けており、募集要項などの詳細を確認することができます。
いずれの職種でも一定年数の金融機関での実務経験が必須です。
年数に関しては職種により異なります。
募集されている職種は
- 総合職
- 特定職
- 地域専門職
- 地域業務職
の4職種です。
職種により職務内容が異なるのはもちろんですが、それ以外にも勤務地や転勤箇所および転勤の有無、キャリアパスなども異なりますので、事前に公式サイトで確認が必要です。
参照:
農林中央金庫/キャリア(中途)採用サイト
農林中央金庫/職種について
農林中央金庫は安定的に働きたい人や、社会の役に立つ仕事がしたい人におすすめ
農林中央金庫は古い企業であり、金融機関という特性上、年功序列で競争を好まない社風です。
母体も農林水産業の協同組合のため経営も安定しており、業務も残業は少なく休日出勤もほとんどありません。
また子育てをしやすい環境を積極的に整備しており、育児と両立したい方やワークライフバランスの整った環境で働きたい方など、安定した環境で働きたい人に農林中央金庫は向いているといえます。
農林中央金庫は、日本の農林水産業を支える重要な組織でもあります。
日本の産業をサポートしていく社会的意義がある業務を行いますので、仕事を通して社会の役に立ちたいと思っている高い志を持った人にもおすすめです。
農林中央金庫の待遇と福利厚生
基本的に勤務時間は8:50〜17:10となっており、休日は土・日曜祝日の完全週休2日制です。
年間休日は120日となっています。
通勤手当のほか住居手当が支給され、さらに独身寮および世帯寮が完備されています。
育児休業制度は、最長で子供が2歳になる日まで取得可能です。
ほかにも小学校1年生までの子供を看護するための看護休暇制度が年5日取得できます。
介護休暇制度もあり、要介護状態の親族を介護するための休暇を最長366日間取得可能となっています。
育児短時間勤務制度も整備されており、小学校1年生までの子供がいる場合、1日の勤務時間を短縮できます。
その他の特筆すべき制度として、ボランティア休暇制度がありかす。
これは地域貢献活動をするために年5日まで休暇を取得できる制度です。
このように農林中央金庫は特に育児・介護に関する制度が充実しており、家族のある方には働きやすい環境ではないでしょうか。
なお農林中央金庫は、平成23年に「子育てサポート企業(くるみん)」の認定を受けています。
採用後の人材育成
農林中央金庫では、段階に応じて体系的な教育を実施しています。
入社間がない頃は能力開発期間として職場内研修が行われます。
それに加えて能力評価制度やキャリア開発面接によりサポートしていき、それとは別にeラーニングによるスキルアップをはかります。
また自己啓発として資格取得助成制度が整備されています。
その後は入社年数ごとにキャリア開発研修が実施されるほか、業務別に実践研修が集合研修のスタイルで実施されます。
農林中央金庫の口コミ・評判
ネットで調べたところ次のような口コミや評判が見られました。
いい意味と行っていいのかもしれませんが、年功序列で事なかれ主義がはびこっています。
社宅制度は抜きん出ている。
おかげで平均以上の住居に住めていると思う。
この制度ありきでの年収は結構良い水準。
ただし最近はハラスメント対策は足元で注力していて社内環境が少しずつ変わりつつあります。
日本最大の機関投資家としての側面を持っているため保守的な印象があります。
また、非常に大きなお金が投資として動くので転職後も大きな仕事を任される点もやりがいを感じます。
農林中央金庫への転職難易度
農林中央金庫への転職難易度は高いと言えます。
その理由としては以下のものが挙げられます。
・中途採用の場合は、前職の実績を十分に評価される
現在農林中央金庫は人員拡大フェーズにありますが、巨額の資金を運用する特徴から、人材の中途採用は慎重に行っています。
スタートの年収水準も高めになっていることから即戦力の中途採用基準になっているため、難易度は高めです。
また、勤務後も評価が高いかは別の話である点に注意しましょう。
農林中央金庫への転職成功確率をアップさせる唯一の方法
農林中央金庫は転職難易度が高めの企業です。
しかし、このような企業に対しても転職を成功させるには転職エージェントを利用することに尽きます。
その理由として、挙げられるのは次の3点です。
- 農林中央金庫の非公開求人を貰えるチャンスがある
- 農林中央金庫に特化した面接対策や経歴書対策が受けられる
- 待遇交渉なども依頼できる
これらは独力で農林中央金庫に転職する際に決して得られないものばかりです。
そういった意味で、農林中央金庫への転職は転職エージェントの利用を検討してみるのがおすすめです。
農林中央金庫へ転職したい人が必ず登録した方がいい転職エージェント4選
農林中央金庫への転職を志望している人におすすめの転職エージェントは次の4つです。
- リクルートエージェント
- doda
- パソナキャリア
- JACリクルートメント
上記のうち2、3社へ登録して転職活動を進めると転職成功率が上がります。
その理由や各転職エージェントのおすすめポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.リクルートエージェント
リクルートエージェントは業界最大手で転職支援実績はNo.1の転職エージェントです。
他の転職エージェントにはない求人案件を探せる確率はとても高いです。
しかし一方でキャリアアドバイザーの対応を不十分に感じる転職者の声も多数あります。
担当のアドバイザーとの相性が良くない可能性を考慮して、他の転職エージェントを併用することでバランスを取りましょう。
『リクルートエージェント』は『doda』や『パソナキャリア』と併用することをおすすめします。
リクルートエージェント公式サイト:https://r-agent.com/
2.doda
人材サービスに定評のあるパーソナルキャリアが運営する転職エージェントがdodaです。
求人数も非常に多く、そのため転職先を見つけやすいと好評を得ています。
加えて実践的なサービス、履歴書の書き方や面接時に気をつけることなど、具体的にサポートをしてくれると利用者の口コミでも評判です。
またこうした転職エージェントの肝となる担当者、外れると問題が起きやすいのですが、その当たり外れが少ないということでも人気を得ています。
転職を考える時には、登録しておくことをおすすめします。
doda公式サイト:http://doda.jp/
3.パソナキャリア
初めての転職にチャレンジしたいという方にはパソナキャリアがおすすめです。
この会社をおススメする最大の理由は、サポートとフォロー体制が充実しているからです。
どんなに社会経験を積んだとしても初めての経験では誰もが少なからず不安を抱えるはず。
そんな時にあなたを支え、寄り添ってくれる存在が必要となるでしょう。
実際、利用した多くの方がサポート体制の素晴らしさに高い評価を与えています。
求人数ではリクルートエージェントのような大手には及ばないもののサポート体制がかなり充実しています。
そのため、パソナキャリアをサブとして併用すれば、効率的な転職活動に役立つでしょう。
パソナキャリア公式サイト:http://www.pasonacareer.jp/
4.JACリクルートメント
『JACリクルートメント』は外資系企業や国内大手企業などのハイクラスやグローバル求人に特化している転職エージェントです。
一般的な転職エージェントとは異なり、求人している企業ごとに担当者が付いているため、
・その企業の独特な社風や風土
なども熟知しているところに強みがあります。
他社ではあまり見ない好待遇で質の高い求人を探し求めている方にお勧めのエージェントです。
JACリクルートメント公式サイト:http://www.jac-recruitment.jp/
まとめ
以上農林中央金庫の組織情報や平均年収、求められる人材、口コミ・評判などを紹介しました。
あわせて農林中央金庫へ転職する際の難易度や転職成功率を上げるコツも解説しましたがいかがだったでしょうか。
農林中央金庫への転職は、給与や待遇、やりがい、安定した経営基盤等でメリットが大きいですが、ご自身のこれまでの実績を評価されることや人材抜擢を鋭意検討していることで転職難易度は高いことがわかりました。
「農林中央金庫に転職して自分の力を試したい」
という方は、この記事を参考にして、ぜひ転職成功への第一歩を踏み出してみてくださいね。