終身雇用制度は崩壊し、会社も自分もいつどうなるかわからない不安定な時代を生きるのは大変です。転職に対する価値観は世代によって異なるとはいえ今の時代は転職ありきの世の中。
転職がリスクと考えられていた時代を思えばずいぶん状況は変わったのかもしれません。新卒に続いて第二新卒という言葉が使われていることからもわかるように、はじめから転職が前提という共通認識はすっかり世の中に定着しています。
終身雇用の時代なら、自分のキャリアは1つの企業の中でじっくり形成していくというものでしたが、今は転職を機にキャリアアップしていく「キャリアビルダー」が社会で活躍しています。
では、キャリアビルダーとはどのような存在なのでしょうか、さらに詳しく見ていくことにしましょう。
転職を繰り返すのに評価が上がる?キャリアビルダーとは
キャリアビルダーとは、自分のキャリアに対する明確な目的意識を持って積極的に転職を繰り返す人のことを表す言葉です。
キャリアビルダーの転職理由には一貫性があり、自分の思い描くキャリア形成に必要なスキルを身につける努力をしています。
そのため、採用する企業側もキャリアビルダーに対して前向きな見方をすることが多く、転職回数が多くても好意的に受け止めてもらえることが少なくありません。
ジョブホッパーとキャリアビルダーは違う
「転職を繰り返す人」という意味で、キャリアビルダーという言葉と同時によく見かけるのがジョブホッパーです。
誰もが納得するような理由があるでもなく職を転々とするジョブホッパーと、明確なキャリアプランを持つキャリアビルダーの違いは、多くの応募者を見てきたベテランの採用担当者ならすぐにわかります。
もしキャリアビルダーが書類選考を突破して面接のチャンスをもらったとしても、そこで明確な転職理由を提示できなければ先へ進むことはできないでしょう。
でも、転職が多い理由が正当なもので、面接の場でそれをしっかり説明することができるなら、好印象を持ってもらえるチャンスはあるカモ。
キャリアビルダーの転職回数はどのぐらいまでOKか
キャリアビルダーとして許容される転職回数に明確な定義はなく、一般的には転職回数が3回を超えてくると多いと認識されます。
ただし、企業側が転職回数にこだわるかどうかは職種や業界によって違うので、転職回数の多さをプラスに評価する企業もあります。
もともと転職ということにあまり抵抗のない外資系や、古い形にこだわらないベンチャー企業などは、転職理由に注目する場合も少なくないので、転職回数が多いからといってすぐにあきらめる必要もありません。
キャリアビルダーになるにはまずはとにかく自己分析をする
キャリアプランを考えるにあたって、絶対に欠かせないのが自己分析です。自分のことがわからないまま転職を繰り返すなら、やりたいことに一貫性のないジョブホッパーになってしまうでしょう。
そうならないためにも、自分の良いところと悪いところと正直に向き合い、どんな仕事に向いているのか、どんな仕事をやりたいと思っているのかを徹底的に洗い出すようにしましょう。
子供の頃に好きだったことや得意だったこと、学生時代に熱中していた部活や趣味など、自分を知るヒントは人生の至るところにあります。
ここで大切なのは、成功体験ばかりに目を向けるのではなく、失敗や挫折経験にも目を向けることです。
いろいろありすぎてまとまらないようであれば、転職エージェントにサポートを頼んでみるというのもひとつの方法です。
エージェントは効率的な自己分析の方法を熟知しているので、一人で考えているだけでは見つけられない答えを見つけることができるかもしれません。
思い描いているキャリアに一貫性があると、スキルアップに対する意識も強くなるから成長も早くなるよね。人材価値が高まれば、即戦力が欲しい職種、業界にとって喉から手が出るほど欲しい存在になれるカモ。
キャリアビルダーが経験を生かすということ
キャリアビルダーを採用する企業は、その人の経験と知恵に期待しています。他の職場で培ってきた今の会社にないノウハウを良い形で活用したいとも思っています。
しかし、前の職場での経験を生かすのと、前の職場のやり方に固執するのとでは全く違うということをまず認めなければなりません。
前職と比較して残念に思うことがあったとしても、古くからその職場で働く人達を尊重しつつ自分の意見を出していくよう努力することが大切です。
そんな時こそ自分の意見をどうスマートに表現するのか腕のみせどころなのカモ。
繰り返すなら意味のある転職を!攻める転職でキャリアビルダーになろう
しっかりとした目的意識を持ったキャリアビルダーであれば、たとえ転職回数が3回以上であっても採用される可能性は十分にありますが、キャリアアップのための転職とはいえ、何度も転職を重ねていることにリスクがあるのは事実です。
また、転職をするということは前の職場に少なからず負担を残していくことになるので、ただ自分のキャリアアップだけを見つめて次々に行動してしまうと、今度は仕事に対する責任感が問われることになってしまうでしょう。
キャリアビルダーにしてもジョブホッパーにしても、転職回数で注目されるのは間違いありません。それを良しとするかどうかはそれぞれの企業によりますが、転職理由にどの程度の説得力があるかが選考突破のポイントになるでしょう。
転職は一生のキャリアに関わる重要なターニングポイントだから、転職コンサルティングのプロであるエージェントにぜひ相談してみよう。