「会社の飲み会めんどくさい・・」がホンネの若手社員や「会社の人と飲むなら家族や友人と過ごしたい」と密かに思っている人も多い昨今。社内行事として避けて通れないことも多い酒の席は多々あります。
年末は忘年会、年が明ければ今度は新年会と年末年始は飲み会続きというビジネスパーソンも多いことでしょう。お酒が入ることで気持ちがいつもよりオープンになれば、お互いの距離感をいい意味で縮めることができます。
普段はあまり目立たない人が酒の席でスマートに振る舞っている姿を見せるなら、大幅な印象アップにつながることもあるでしょうし、酒の席で起こした一度の失敗が自分のキャリアに水をさすこともあります。
実は恐ろしい場でもある仕事上の飲み会でのマナーについて紹介していきます。若手社員には必見です。
タイプ別仕事上の飲み会で気をつけるべきポイントと心構え
一口に飲み会といっても誰と飲むかによって気をつけるべきポイントと心構えは全く変わってきます。会社内の飲み会での失敗なら単なるイメージダウン程度で済むかもしれません。
しかし得意先の人との飲み会の場合、失敗の内容によっては会社の命運を分ける取り返しのつかない事態を招くこともあるのです。ある意味、仕事以上に気を引き締める必要があるともいえる「飲み会」タイプ別の注意点をおさらいしてみましょう。
上司や同僚との飲み会(会社内)
参加者が同僚だけなら気遣いは不要だと思うかもしれません。しかし、油断は禁物。よほど親しくて信頼できる人だと確信できない限り、不用意な発言は慎むべきです。
あなたの話を聞いた同僚のヒソヒソ話を社内で他の人が耳にしてしまう可能性だってあるのですから、余計な情報提供はしないほうが無難でしょう。
- 職場の不満、先輩や上司の悪口
- 自身のプライベートの詳細
- 飲み過ぎによって迷惑をかける行為
などは極力慎むべきですね。
相手が上司であれば、より一層注意が必要です。上司の度量にもよりますが、飲み会での対応次第で職場での機嫌がよくなり仕事がやりやすくなることもあれば、逆に機嫌を損ねて仕事に支障をきたすこともあります。
上記のポイントに注意することはもちろんですが、他にも
- 「自分が輪の中心でなければ気が済まない」タイプなら、とにかくヨイショする
- 「相談されることが好き」なタイプなら、あたりさわりのない相談を持ちかけてみる
- 興味があること、好きなことの話題をふる
などの対応を心がけて上司を常に楽しい気分にさせるよう心がけましょう。
ちなみに上司が良く使う「今日は無礼講だから」という言葉は信用しないほうが賢明ですね。その言葉を信じて上司に暴言を吐いてしまいひどい目にあった人もいます。無礼講と言われてもあくまでも仕事の一貫だと肝に銘じておきましょう。
得意先の人と飲み会(社外)
得意先の人との飲み会は完全に仕事なのだと割り切っておいた方が良いでしょう。特に「接待」の要素がある飲み会ではその傾向が強くなります。抑えるポイントは2点。
- 得意先の人を楽しませて良い気分にさせること
- なかなか気が利く、対応がいいと感じさせること
得意先側に「仕事にもいい影響が得られるかもしれない」と感じさせることができれば成功です。
もしも調整役を任されたのであれば、その会の目的や出席者などについて上司に確認をとり入念な準備をしておきましょう。挨拶の依頼やタクシーの手配、お土産など細かい点にも配慮が必要です。
会社の代表として参加する気持ち
会社側で毎年恒例のやり方などが決まっている場合もあるかもしれませんので確認を取りながらすすめるようにしましょう。飲み会が終わった後のお礼のあいさつなども忘れないように。最後まで気を抜かないことが大切です。
また相手を楽しませて良い気分にさせるためには「相手を知る」ことが必要不可欠です。相手が何を好み、どうすれば喜び、何を求めているのか理解できていれば話題にも不自由しませんし、気配りの行き届いた対応ができるというもの。
事前の下調べをすることはもちろん、普段からさまざまなことに関心を持ち、会話の幅を広げておきましょう。さらに挨拶や紹介などの場面で取引先の人に恥をかかせないような配慮も必要です。
失礼のない範囲でフォローができるよう機転をきかせましょう。
若手社員が身につけるべき社内飲み会でのマナー
社内飲み会で若手社員が身につけるべきマナーは案外たくさんあります。特に若手社員が頭を痛めるのは若手だからこそ指名される機会が多い「幹事」です。
やるべき準備やうまくやるポイント、店選びの判断基準など、悩める幹事さんが知りたいことをまとめてみました。幹事以外の人が気をつける点についてもお話ししたいと思います。
幹事になったらどうする?若手幹事がやるべき準備のポイントは日程調整と店選び!
お店選びは幹事がぶつかる最初の試練です。よく外に飲み行く人ならば、幹事になった時のことを意識して普段からいろいろなお店を楽しむこともできますね。一方でそうでない人にとっては、まずリサーチ活動からのスタートになります。
会社の飲み会では、幹事を若手社員が務めるのはよくあることです。慣れていない人には本来の仕事よりキツイかもしれません。それでも任された場合はやり遂げるしかないため、うまくやり抜けるための3つのポイントに絞って解説します。
- 日程調整
- 店舗選び
- 当日の対応
まずは日程調整からスタート
最初にやるべきことは日程調整です。ある意味もっとも幹事の力量が問われるポイントだと言っても過言ではありません。とくに人数の多い大企業の場合は大変です。具体的な注意点について項目ごとに説明しましょう。
- 主役や上司の日程を押さえる
- 候補日は複数用意
- 日程調整メールに締切日をつける
- 大人数の際は1ヶ月以上前から準備
会の主役や上司の日程を優先して押さえる
主役>上司>同僚
会の主役や上司の日程は優先して押さえなければなりません。他の全員の了承を取り付けたとしても、肝心の主役や上司の日程を押さえることができていなければ、最後の最後に日程を変更せざるを得ないなどという悲惨な目にあう可能性があるからです。
彼らの性格やスケジュール、体調などにも気を配っておいた方がよいかもしれません。直前に「うっかりして大事な用事があったことを忘れていた」と言いだす空気の読めない上司も存在するようです。
あなたの職場の上司がこのタイプなら、あらかじめ最悪の状況を想定しておく心の準備も必要かもしれませんね。
なるべく多くの人が参加できるように候補日は複数用意
参加人数が多くなればなるほど候補日を絞るのは難しくなります。まずはいくつか候補を挙げて参加予定者の希望を確認し、参加できない人の役職や人数などを把握した上で最終決断したほうがよいでしょう。
ただし、あまりにもたくさんの候補日を設定すると逆に調整が困難になります。参加する人数にもよりますが多くても4日くらいに絞っておくのが理想ですね。
また候補日を複数挙げた場合は、なるべく早く決定を下すことが重要です。参加する予定の人たちは候補日を「職場の飲み会がはいるかもしれない」と想定し他の予約を入れずに待っているわけですから、その点を配慮しなければなりません。
やるべきことがたくさんあり対応にスピードが要求されますが、ここが最初の頑張りどころです。
日程調整メールに締切日をつけないといつまでも決まらない
幹事としては、できるだけ早めに「日程調整メール」の返事をしてほしいものですが、実際はなかなか返事が返ってこないケースが多いようです。幹事役の苦労は実際にやってみないと、どうもぴんとこないというのが幹事以外のみんなの本音なのかもしれません。
対策としてはメールに締切日をつけることが有効です。朝礼などで喚起するのもいいでしょう。
・日程調整が長引くとストレスに
「検討中」というケースが幹事にとって一番困る返事だとは思いますが、可能な範囲で検討中である理由を確認し、それをもとに最終決断ができる期限を決めておけば幹事役のストレスを最小限にできます。
その際、メールを使用すると微妙なニュアンスが伝わりにくい傾向があり、無駄な時間や行き違いを生じる可能性があります。できれば直接顔を合わせて話をした上で決めた方がよいでしょう。
大人数の際は1ヶ月以上前から準備しておくと安心
特に大人数の際には1か月以上前から準備しておくと安心です。予約が早めにできるのでお店の予約が取りやすいですし選択肢も広がります。アクシデントが発生した場合でも落ち着いて対処することができるなどメリットも多いでしょう。
ただし早めに準備することによるデメリットもあります。その一つが予約や約束を忘れてしまう可能性があるということ。特にお店の予約を複数行う場合はキャンセル漏れがないよう注意が必要です。
後で詳しく述べますが最近はキャンセルをし忘れたことにより深刻な被害を被っているお店も少なくないとのこと。くれぐれもお店側に迷惑をかけないようにきちんとキャンセルの連絡を入れましょう。
幹事が抑えるべき店選びの判断基準
- 上司優先の好みを把握
- 予算と支払い方法は先輩社員から
- 的確な店選び
- ニ次会の店の目星をつける
上司を中心に参加者の好みをチェック
まずは飲み会に参加する人達の食の好みをチェックします。全員の好みを反映するのは難しいので、上司が多めに払う会社もあるので、上司の好みを起点に考えると無難です。
また前回、前々回の飲み会の調査も必要です。同じような内容が続くと不満が出やすくなります。
予算と支払い方法をチェック
参加者1人につき、予算はいくらにするかを決めましょう。忘年会や新年会のような恒例行事は、幹事経験者に聞けば予算の幅がわかるでしょう。前もって集金する場合も、漏れがないようにしっかりと。
お店を細かくチェック
インターネットで検索すれば、すぐにお店は見つかります。しかし、いくら口コミ評価が高くても、本当にその通りかどうかは行った人にしかわかりません。
可能であれば実際お店に足を運び、会社からの距離や最寄り駅からの距離、お店の雰囲気、清潔感、価格帯などをチェックしましょう。
お店を予約をする際のポイント
予約の際には、日時と人数、予算を伝え、変更が生じたら速やかにお店に連絡を入れましょう。メニューなどについての細かな要望に応えてくれるお店ならば、予算やメニューについて個別対応してくれる可能性もあります。
大人数の場合、当日キャンセルなどが発生します。いつまでに伝えればいいのか、人数変更でキャンセル代はいくらなのかを確認しておくとよいでしょう。
また予約のキャンセル漏れによる飲食店の深刻な被害が報道され、注目を集めています。忘年会・新年会の時期はどの会社の幹事もお店探しに奔走しています。
できるだけいいお店を確保しようと複数のお店を同時予約する人もいるようですが、迷惑になるお店のダブルブッキングが起きないように十分注意しましょう。
ニ次会の店の目星をつける
予約までは人数もわからないのでなかなか難しいですが、「これぐらいの人数ならあの店」程度で目星をつけておくとさらにデキる印象が上がるでしょう。
当日の幹事は参加者が気持ちよく過ごせるよう配慮する
飲み会当日、幹事は他の参加者よりも少し早めにお店に到着し、金額とコース内容を確認しておきましょう。この日ばかりは参加者気分を捨て、裏方に徹する気持ちでいることが大切です。
飲み物や料理の注文など、必要に応じてすぐ動けるよう下手に座っておくのが基本です。飲み会がスタートしたら、もちろん自分も一緒にお酒と料理を楽しんでかまいません。
しかし全体の様子には常に気を配り、飲み物や料理の追加オーダーの必要があれば進んで行動しましょう。酒量は幹事の役目を最後までしっかりと果たせる程度に抑えましょう。なお最初の飲み物のオーダーは勝手に行うのではなく、参加者に確認してからにしましょう。
席順は上座・下座に気をつけよう
飲み会での席順は社会人としてのマナーを問われる上、間違えると場の空気を悪くしてしまう可能性があるため必ずポイントを押さえておく必要があります。基本となる考え方は以下の通りです。
- 上座(かみざ)は入り口からみて一番奥のほうの席。一番偉い人や主役が座る席
- 下座(しもざ)は入り口から一番近い席。幹事はここに座るのが一般的
最近は「気にしなくていい」という会社も増えていますし、新入社員歓迎会などでは逆に新人を上座に座らせる場合もあるようです。その場合は上司に確認をとって臨機応変に対応すればよいでしょう。
ただし、どのような場合でも注文役である幹事は入り口付近に配置したほうが注文自体をスムーズに行えます。上座、下座に関係なく入り口付近に座るようにしましょう。
乾杯の挨拶や締めの挨拶などの準備
あらかじめ挨拶をお願いしておくことはもちろんですが、挨拶直前に「このあとお願いします」などと一声かける心配りがあるといいですね。またスピーチの時間が長引きそうな上司には、依頼する段階で時間の目安を伝えておくと時間短縮に効果があるようです。
基本的な挨拶の順番
- 開宴の挨拶…司会進行役を行う幹事が簡潔に
- はじめの挨拶…一番役職の高い人が行います
- 来賓の挨拶…来賓がいる場合
- 乾杯の音頭…三番目に役職の高い人が行います
- 主役の挨拶…歓送迎会の歳、主役の挨拶
- 締めの挨拶…役職の二番目に高い人が行います。一本締めや三三七拍子などを最後に行うケースが多い
写真係を買って出る
幹事は、立場上あまり酔っ払ったり羽目を外したりすることができません。どうせ気を抜けないなら写真係を買って出ると、他の人の負担が減らすことができるため感謝されるでしょう。
写真をとることでみんなが楽しんでいる様子をみて、さらにやりがいを感じられるかもしれません。
ただし飲み会の規模が大きくなると幹事のやるべきことがかなり多くなるため写真係を引き受けるのは難しくなります。そのような場合は、あらかじめ他の誰かに依頼しておいたほうがよいでしょう。
最近は写真にこだわりを持つ人が多く、SNSなどの普及によりプライバシー面にも配慮する必要があります。トラブルを未然に防ぐことができる写真やネットの技術や知識に長けた人を選んでお願いするようにしましょう。
店を出るのは最後に
一次会がやっと終了。ほっと胸をなでおろしたいところですが、ここで気を抜いてはいけません。参加者のほとんどは酔っ払っており、注意力や判断力の低下によるトラブルが頻繁に発生するからです。
飲み会最後のトラブル例
- 間違えて他の人の靴を履いて帰る。
- 忘れ物をする。
- 酔ってトイレで吐く、寝てしまう。
- タクシーや代行がつかまらない。
- 駅の方向が分からない。
- 二次会の場所がわからない。
などの事件が起こり、大半の人が幹事に助けを求めてくるのです。
店を出る参加者に対しては二次会や帰宅方法の案内、挨拶などを行いましょう。アクシデントがあれば速やかに対応します。あらかじめ頼りになる数人に声をかけておき協力を依頼してもいいかもしれません。
その後、店に戻って忘れ物のチェックや体調の悪い人がいないかなどの確認を行って最後に店を出ましょう。お店の人へのお礼も忘れずに行いたいですね。
こんな幹事はダメ幹事
ではダメな幹事とはどんな幹事なのでしょうか。最悪のケースとしては以下のような例が挙げられます。
- 全体の進行や状況を全く把握できていない。
- お金の管理や保管がきちんとできない。
- なんでも人任せにする。
- 自分が酔っ払ってしまう。
- スケジュール管理ができない。
- 幹事を任されたことを不満に感じており常に文句を言う。
ここまでひどい人はいないだろうと思うかもしれませんが、少なくとも私は数回お目にかかったことがあります。悪い意味で印象に残る幹事にならないよう気をつけましょうね。
そこまでひどい状態ではなくても
- 進行に不備があり、会がスムーズにすすまない。
- 席順などの重要なポイントが押さえられていない。
- 必要な案内が全体に通知できていない。
などの対応のまずさが際立つことで、せっかく幹事という大役を引き受けたにもかかわらず、マイナスイメージだけを植え付けられてしまう場合もあります。
場合によっては、仕事における期待値を下げてしまうことにもなりかねません。引き受けたからには自分の評価をアップする最大のチャンスだと捕らえて真剣に取り組みましょう。
飲み会での振る舞いを見られているのは幹事だけじゃない!幹事以外の酒席のマナー
会社の飲み会で一連の振る舞いを見られるのは、幹事だけではなく他の参加者も同じです。自分は今回幹事ではないからと気を緩めていると、羽目を外しすぎて後悔することになりかねません。またお酒の飲み方がキレイであれば、人としてもビジネスパーソンとしても好感が持てます。
反対にすっかりお酒にのまれて我を失ってしまうような人は、せっかくの好感度を下げてしまうかもしれません。忘年会や新年会は堅苦しい場ではないので、仕事中と同じ緊張感を保つ必要はまったくありません。
とはいえ酒席での立ち居振る舞いと言動をそれとなくチェックされている意識は持っておいたほうが安全です。
上司や先輩のグラスに気を配り、お酌もスマートに
上司や先輩にお酌をする際は片手で瓶を持って雑にお酌するのではなく、両手で瓶を持って丁寧にお酌するなど少しの気遣いとキレイな所作が相手の心をつかみます。
自分が飲む時もコップやお銚子を雑に持ってガブガブと飲むのではなく、品良くたしなむよう心がけましょう。
お酒を飲む時にそこまでしなければならないのかと疑問に思うかもしれませんが、会社の酒席は半分仕事の延長と考えると、ビジネスマナーとして当然のことです。
抑えておきたい3つのマナー
- お酌
- 返杯
- 乾杯
お酌
基本的には上座や主賓から順番にお酌をして回るようにしましょう。また意外と知られていませんが、お酒を持って移動するのはマナー違反になります。手ぶらで移動してその席にあるお酒を注ぐようにしましょう。
席でお酌する際は、中身が半分以下になった頃、本人に確認した上で注ぐのがベストです。少しでも減ったら注ぎ足そうとするのは逆に相手側の負担になりますので注意しましょう。
ビールでお酌する機会が多いと思いますが、注ぐ際にはラベルを上にして手でラベルを隠さないようにして右手で瓶の下の方を持ち、注ぎ口に左手を添えるのが基本です。手の指をそろえると見た目が美しいため、特に女性は心がけるといいですね。
返杯
返杯された場合は例え飲みたくない場合であっても一口だけ口をつけるのがマナーです。飲まずに置くのは相手の方に失礼に当たります。
しかし中には飲み干すよう強要したりするようなやっかいな人もいますので、あまり飲めない人やお酒が弱い人などは、それなりの予防策が必要でしょう。
下戸の人の返杯を回避方法
- お酌する際には自分のコップを持ち歩かない。
- 返杯を強要されたら「後でコップを持ってきます」と言ったままその場を離れる。
- 常に動き回り他の人のお世話をすることで返杯されるスキを与えない。
などの方法で返杯を回避しているのだそう。なかなか大変ですが、いちいち説明するのが面倒だと感じるなら自分なりのうまい対策を見つけておいた方が良さそうですね。
乾杯
正式なシーンでは音を立ててグラスを合わせないのがマナーですが、飲み会などのカジュアルな場面ではグラスを合わせて乾杯するのが一般的です。
目上の人との乾杯では、目上の人のグラスより自分のグラスがやや下になるように注意しましょう。またグラスに手を添えると上品で丁寧な印象を与えます。せひ心がけて欲しいですね。
ただ最近の傾向として、このマナーに関して「あまり気にしていない」「逆に不自然」などという印象を持つ人も増えているようです。集まっている人の考え方や雰囲気を察して柔軟に対応することが実はもっとも望まれるマナーなのかもしれませんね。
飲み会での会話は内容にも気をつけましょう
飲み会での会話では楽しい話題、みんなが笑顔になれる話題を心がけたほうがよいでしょう。また、一部の人だけが理解できる話ではなく、その場のみんなが共有できる話題のほうが望ましいですね。
時々、店の食事や対応を非難する人がいますが、飲み会の場では避けた方がよさそうです。苦労して予約をしてくれた幹事さんにも失礼に当たりますし、なにより食事を美味しく食べようというみんなの気持ちを台無しにしてしまいます。
会社の文句や悪口には気をつけて
またお酒がすすんで気が緩むと、ついつい会話が人の悪口や噂話などに発展してしまいがちですが、たとえ自分に関係がないという人であっても聞いて気分のいい話ではありません。
雰囲気も悪くなりますし、自身の評価を落とすことにもつながりますので、飲み会では控えた方がよいでしょう。
中には酔っぱらって理性がきかなくなり、自分の自慢話を延々と続けてしまったり、人に説教をしたり、セクハラまがいの発言をしたりして飲み会を最悪の場にしてしまう人もいるようです。
お酒を飲むと人が変わると言われたことのある人、普段は我慢強い人、あまり自己主張しない人などは注意したほうがよさそうです。心当たりがあるなら、飲み会の内容によっては楽しむのはあきらめてお酒を自粛する必要があるかもしれません。
大した話ではなくても、隣の人とヒソヒソ話しているだけで雰囲気が悪く見えるので注意した方がいいね。
最後はお礼の挨拶をキッチリと
飲み会が終了したら上司にしっかり挨拶をしましょう。次に会社で会った時にも、お礼を述べておくと丁寧です。何事もなかったかのように振る舞うより、一言あったほうがお互い気持ちがいいものです。
プライベートでお酒を飲みに行くのが好きな人ならビールや焼酎などのグラス系だけでなく、日本酒やワインのキレイなお酌の方法や飲み方を覚えておくのがすすめです。
会社の飲み会で評価を上げる人、落とす人
会社の飲み会で評価をあげる人、落とす人の違いとは何なのでしょうか。具体的な例を挙げてみましょう。
評価を上げる人
- 翌日の朝一番で、幹事だった自分に「とても楽しかった」「お疲れさまでした」「ありがとうございました」などと言ってくれた同僚がいて、とても嬉しく感じた。
- 堅苦しいイメージがしてあまり好きなタイプではなかった後輩の女性。酔っ払ってはしゃぐ姿がいつもと違って可愛いと感じた。(男性社員より)
- テキパキと指示をして常に周りに気を配る幹事さんを素敵だなあと感じた。
- あまり接したことのない後輩だったが、たまたま飲み会で席が近くになり話してみると気が利くし人柄も良さそう。将来有望だなあと感じた。
評価を落とす人
- 仕事はそつなくこなす部下だが、飲み会でのマナー(上座や下座、お酌、料理のとりわけ)などのマナーがまったくできておらず、がっかりさせられた。
- 普段大人しくて真面目な同僚が飲み会では人が変わったようにずっと会社の不満を訴え続けていた。かなり抑圧されているのではと感じて、ちょっと怖くなった。
- 好意を持っている女性が妙にお酌するのに慣れていて、ちょっと嫌な感じがした。(男性社員より)
- 頼みもしないのに食事をとり分けてくれる同僚女性。常に男性目線を意識しているようで、ちょっと重い感じがする。(女性社員より)
これらの例から言えるのは上司や先輩からの評価を上げるためにはマナーや気配りが必要不可欠ですが、同僚の評価を上げるためにはマナーさえ重視すればよいわけではないということ。
もちろん会社での飲み会ですので上司や先輩の評価をメインに考えるべきですが、同僚に対しては微妙な匙加減が必要だともいえそうです。
またお酒の席で普段見せない一面をみせてしまうこともあるようですが、それが好印象になるか否かで大きく評価が分かれてしまう点にも注意が必要ですね。
本来は楽しいはずの飲み会ですが、会社での評価に影響を与える緊張感を伴うイベントであることも忘れないようにしましょう。
「会社の飲み会で社員士気を高める」のは日本だけ
YesかNoかをはっきり言いにくい日本人にとって、お酒の力を借りて少々大胆になれる会社の飲み会はストレス発散とコミュニケーションの場であり、欧米にはほとんどない風習です。
日本と欧米のどちらが正しいということではありませんが、グローバル化が進む現代社会において理解すべき大切なことです。
社内で飲み会を開催するのは、悪いことではありません。しかし業務時間外に仕事の延長である飲み会があることで、疑問を抱く人が増えているのも事実です。
こうした考えを持つ人は「付き合いが悪い」と非難し排除するのではなく、価値観のひとつとして受け入れる柔軟性を持つ必要があるでしょう。
仕事仲間とのコミュニケーションは円滑に業務を進めるために不可欠なものですが、飲み会でしかそれができないような風潮は時代と共に改められるべきなのかもしれません。
部下が上司を気づかうことはビジネスパーソンとして当然のことだけど、上司や先輩だからお酒が入ればなにをしてもいいわけではないよ。
職場の飲み会を有意義なものにできるかどうかは、幹事だけじゃなく参加者全員にかかっているカモ。
https://shifit.co.jp/tenshokukamo/tenshoku/news-questionnaire/nomi-nication.html
飲み会でのマナーを身につけデキる若手社員になるまとめ
最近、飲み会でのマナーをそれほど重視しない企業も増えてはいるようです。大部分の企業ではマナーを守ることで評価がアップすることが多いですし、なにより自分自身の貴重な知識や経験となります。
そう考えれば面倒くさいと感じていた飲み会も「楽しみながらマナーについて学習する貴重な機会」だと捉えることもできるかもしれません。
どう捉えるかはあなた次第ですので、どうせ参加しなければならないのなら、ポジティブに捉えたほうがいいですよね。ぜひ、飲み会でのマナーを身につけてデキる若手社員だと呼ばれることを目指して下さい。
将来、自分の部下が飲み会について悩んでいる時、最適なアドバイスをしてあげられるかもしれません。