世界一の商品開発を目指すキャノン。
「キヤノンの年収って高そうだけど実際どうなの?」
「将来性はある?求められる人材はどんな人?」
と、グローバルな事業を展開する大企業で実際に働いてみたい方は、待遇や収入面に関しての実情を知りたい方も多いはずです。
そこで今回は、そんなキヤノンの
- 企業情報と事業内容
- 平均年収とその推移
- 入社する人材に求められる資質
- キヤノンの口コミ・評判
に関する事情を調査したので紹介します。
この記事を読むことで、キヤノンの現状や転職に必要なことがすべてわかるようになるので、ぜひ最後まで確認してみてください。
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そもそもキャノンとは
運動会や旅行の必需品であるカメラやビデオ、オフィスにかかせないプリンターやコピー機などを製造するキヤノン株式会社。
1933年に設立の精機工学研究所が前身のOA機器の複合メーカーです。
キヤノンは1949年に上場し、それ以来、年間での赤字は1度もないという安定した業績をおさめています。
ちなみに、日本語での正式な会社名は、「キヤノン」であり、ヤを小さくした「キャノン」ではありません。
これは、文字にした時のバランスを考えてこのようにされました。
キヤノンの企業情報
キヤノンの企業概要は下表のとおりです。
設立 | 1937年8月10日 |
---|---|
本社所在地 | 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 |
代表 | 代表取締役会長兼社長 CEO御手洗 冨士夫 |
資本金 | 174,762百万円(2021年12月31日現在) |
連結子会社数 | 343社(2020年12月31日現在) |
キヤノンの歴史・沿革
キヤノンの始まりは1937年(創業は1933年)。
「自分たちで世界一のカメラを作りたい!」という思いのもとの集まった町工場からスタートしました。
ここでは、創業当時から現在までキヤノンが成長してきた軌跡を紹介します。
年代 | 沿革 |
---|---|
1933 – 1961 | 1933年の精機光学研究所を開設し、キヤノンの歴史がスタート。 |
1962 – 1975 | 1962年に第一次5カ年計画を策定、事務機分野への本格的な取り組みを開始。 |
1976 – 1987 | 1976年に優良企業構想をスタート。世界の優良企業を目指し始める。 |
1988 – 1995 | 1988年にグローバル優良企業構想をスタートし、第二創業を宣言。 |
1996 – 2005 | 1996年にグローバル優良企業グループ構想をスタートし、キヤノンの革新活動が開始。 |
2006 – 2015 | 2006年にはグローバル優良企業グループ構想のフェーズIIIをスタート。 |
2016 – | 2016年にはグローバル優良企業グループ構想のフェーズVをスタート。 |
キャノンの事業内容
キャノングループはグローバルに幅広く事業を展開しており、現行の主力製品のプリンター等の事務機やカメラ等の映像機器を強化するとともにネットワークカメラやメディカルシステムをはじめとした新規事業の拡大をしています。
- プリンター・事務機
- カメラ・レンズ・映像機器
- ネットワークカメラ
- メディカルシステム
- 商業印刷機
- 産業機器
- 材料
- コンポーネント
グローバル展開するにあたって、海外の文化、習慣、言語等の問題がありますが、顧客、地域社会に対してもちろんのこと、国や地域や自然に対しても良い関係を作るように努めています。
また、キャノンが今まで培ってきた経験で他社との技術の差別化を図り、常に新しい提案をしてきました。
それを支えてきたのが実力主義や健康第一主義等の人間尊重の姿勢です。
今後もキャノンが発展するように次世代にも継承している点に注目です。
キヤノンの従業員数
キヤノンの従業員数はグループ全社で181,897人(2020年末時点)も在籍しています。
事業セグメントごとの従業員数を下表にまとめたのでご参照ください。
事業セグメント | 従業員数 |
---|---|
オフィスビジネスユニット | 91,109人 |
イメージングシステムビジネスユニット | 48,943人 |
メディカルシステムビジネスユニット | 12,602人 |
産業機器その他ビジネスユニット | 20,789人 |
全社(共通) | 8,454人 |
合計 | 181,897人 |
従業員数の推移は下のグラフのようになります。
2017年度から減少傾向が見て取れます。
キヤノンの年収・給料はどのくらい?
ここではキヤノンの年収や給料について詳しく紹介していきます。
年収は年齢とともに上昇傾向にあり、30歳で590万円ほどだった年収も、40代では768万円、50代では836万円と大幅なアップも期待できます。
では平均年収の推移はどのようになっているのでしょうか。
キヤノンの平均年収推移
企業が公開している有価証券報告書データ(2020年12月末)によると、キヤノンの平均年収は744万9,670円でした。
平均年齢は44.4歳と中堅どころが活躍する企業です。
平均勤続年数も19.7年と長めで、安定して働けるということがわかりますね。
直近10年間の平均年収の推移は下のグラフのようになっています。
年月 | 平均年収 |
---|---|
2010年12月末 | 752万5,139円 |
2011年12月末 | 766万4,397円 |
2012年12月末 | 758万7,424円 |
2013年12月末 | 755万7,322円 |
2014年12月末 | 769万8,013円 |
2015年12月末 | 787万1,354円 |
2016年12月末 | 763万2,393円 |
2017年12月末 | 782万3,732円 |
2018年12月末 | 778万7,060円 |
2019年12月末 | 760万6,026円 |
2020年12月末 | 744万9,670円 |
上場企業の中でも313位と上位に位置し、生涯年収ランキングでは23位(約3億円)と、大手企業ならではの高水準でもあります。
キヤノンが探しているのはこんな人材です
キヤノンは、数々の有名カメラはもちろんのこと、オフィスに必要な機器、産業機器など様々な事業を展開しています。
キヤノンは、「共生」と会社の理念として掲げています。
文化や慣習、言語、民族などの垣根を越えて、共に働き、共に生きる、幸せな社会を目指します。
そんなキヤノンでは、高い目標をもって、
- 未知の分野への挑戦ができる人
- 自分はもちろん、周りの力も最大限に発揮させることのできる人
- 好奇心旺盛で積極的にスキルの吸収ができる人
にぴったりの企業です。
キヤノンは常に社会に対して、新たらしいビジョンの提案をしてきました。
また、キヤノンの新しい挑戦を常に支えてきたのは人です。
そんな人間尊重の精神のもと、共に働く仲間を求めています。
好待遇で安心して働ける会社で自分を磨き続ける
新しい技術を生み出すということは、その分だけ夢も広がっていきます。
今までもキヤノンは未知の分野に足を踏み入れ、技術イノベーションを巻き起こすことで、人々の生活を支えてきました。
活躍する人材を開発するには、個々が自ら伸びていこうとする力と上司や周りからの育成機会の環境がとても重要になってきます。
常に自己を成長させ、新しいことを学び続ける意欲をもって取り組むこと。
これこそが、キヤノンの求める人材育成の基本となってきます。
確かな技術は未来を作り、それには人の力が必要です。
そんなキヤノンの「未来地図」を一緒に描きたい人に、おすすめの企業です。
キヤノンへの応募から採用までの道のり
まず、書類選考を行います。
書類は書面ではなく、キヤノンのホームページ内にあるエントリーシートより行います。
結果は3週間ほどで連絡があり、合格後、1次選考に進むことになります。
1次試験では、部門と人事との面接、適正審査を行います。
こちらは結果がでるまでに2週間ほどかかります。
1次試験と突破すれば、いよいよ最終選考となります。
身が引き締まりますね。
ここでは、部門の担当役員と人事との面接となります。
最終選考で合格し、内定通知を受け取れば、晴れて採用となるのです。
内定から入社までは2カ月ほどかかるので、それまでにしっかりと準備を整えておきましょう。
その後入社のための研修に参加し、配属先へ出社することになります。
また、入社後に健康診断があります。
キヤノンでは、関東以外の地域から面接に参加する場合、条件はありますが、交通費や宿泊費の一部が支給されます。
募集は通年行っており、入社時期も調整の相談にものってくれます。
また、現職の引き継ぎなどにも支障がでないよう、配慮してくれます。
キヤノンに入社後の待遇や福利厚生
キヤノンは、週休二日制に加え、GW、夏季休暇、年末年始休暇もしっかりとあります。
また、社員が自ら1年中で連続で休みを設定することができる、フリーバカンス制度があります。
また、女性の制度も非常に充実しています。
- 産前産後の休暇
- つわり休暇
- 出産祝い金
- 不妊治療の助成金
等々の手当てが出たりと、子育てのためのサポートが万全です。
さらに、就業意欲にあふれた女性がもっと活躍できるよう、子供が満3歳になるまでの間に自ら申請した期間、育児休暇をとることができます。
また、復職にともなう女性の不安を解消するために育児休業者支援プログラム「ひまわりCLUB」が整備されています。
希望すれば子供が小学3年生になるまで時短勤務で働くこともできます。
そして、勤続5年ごとに表彰が行われ、表彰者は勤続期間に合わせた3日から10日の特別休暇が与えられます。
福利厚生は、任意の持株会、財形貯蓄・グループ生命保険などが用意されています。
個々のライフステージに合わせて選ぶことができるため好評です。
キャリアアップを支援する多彩な研修制度
キヤノンでは、入社後に様々な研修を受けることができます。
個々のキャリアに応じた研修制度が用意されており、技術分野を深めるための研修やビジネススキルアップを目指す研修、PCや語学のための研究など多岐に渡ります。
また、経験を積めば「技術者海外留学制度」や「アジアトレーニー制度」などの選抜型の研修も行われています。
この他にも数多くの研修制度があり、自分の気になる分野を登録しておけば、希望にあった研修内容が届くメーリングサービスも行っています。
キヤノンの人事制度・昇級制度
キャノンでの昇給制度は、役割と成果重視で行われます。
この役割というのは個々人の、職務と職責で決まります。
役割の遂行はすなわち成果、人事評価に繋がり昇給に影響してくるのです。
また役割には等級があり、それによって昇給も変化します。
最初は「T」という育成等級からスタートし、「G1」「G2」「G3」という等級ごとの昇格試験を実施し、この試験に合格して等級が上がると給料も上がるという仕組みです。
育成等級の期間は下表のように入社時の教育歴によって変化します。
▼育成等級の期間
入社時教育歴 | 給与年齢 | 適用期間 |
---|---|---|
大学院(修士課程) | 24歳の12月末まで | 9ヶ月 |
大学 | 24歳の12月末まで | 2年9ヶ月 |
高専・短大 | 21歳の12月末まで | 1年9ヶ月 |
高校 | 19歳の12月末まで | 1年9ヶ月 |
大学院卒業の場合、適用期間は9ヶ月ですが、高校卒業の場合は1年9ヶ月となっています。
この後試験を受けることによって、役割等級も上がっていくのです。
そして役割等級が上がれば、賃金も上がるという仕組みになっています。
この役割による賃金体系はどうなっているかといえば、役割による職務評価に加えて、個人の実績つまり人事評価、加えて会社の業績を加えて月例賃金が決定します。
賞与などにもこれは影響してきます。
ただし、社員の口コミ情報には、
- 昇級試験はかなり頑張らないと受からない
- 試験合格までの勉強時間に3~5年かかる
- 試験に受かっても昇級できない人が結構いる
といった厳しい意見も見られます。
役割等級試験を設置することで、会社側が昇給額や昇給させるタイミングをコントロールしやすくさせる「人件費抑制施策」という見方もできます。
実際にそういう側面があるからこそ、社員から辛辣な意見が出てくるのでしょう。
もちろん、継続的な成長を目指すキヤノンにとって、純粋な年功序列制度よりは実力のある人を引き上げられる仕組みは必要不可欠です。
成果・実績を重視する報酬制度を設定することで、従業員の視点からも公平な人事が見えるようになることはよいことでしょう。
参照:キヤノンの人事制度の概要
キヤノンの口コミ・評判
キャノンで働く人の口コミをネットで調べたところ、次のような口コミや評判が見られました。
ただ管理職までなると、結構高額になるとは聞きました。
特に20代のうちは安月給でこき使われる印象です。
昇格試験に受かってもすぐには給料は上がらず、ダラダラと何年間も安い給料に不相応なひとつ上のレベルの仕事をやらされます。
会社側の「給料を如何にして抑えるか」という仕組みがあちらこちらにあるような気がしますね。
でも終身雇用なので、ゆったり仕事できるのは魅力ですね。
良くも悪くも、所謂コンサバティブな社風が残っていると言う感じのキャノンです。
「給料が安すぎ」という辛辣な意見もありますね。
老舗だけあって、社風にもそれが現れているのですね。
残業がないと嬉しく思う反面、残業代が稼げないと嘆く人も見受けられます。
のんびりと焦らず仕事をしたい人向けの会社、と言っていいでしょう。
キヤノンへの転職難易度
新卒はともかく、転職つまり中途採用の場合、専門職ポジションでの採用が殆どになります。
まず専門のスキルが有るかどうかが、ネックになってきます。
また専門職の場合、非公開の求人が多いので、普通の求人情報だと見つけにくいという問題もあります。
これらを踏まえての転職難易度を言うなら、難易度はかなり高いと言って差し支えないでしょう。
キヤノンへの転職成功確率をアップさせる唯一の方法
専門のスキルは持っているので、なんとかキャノンに転職をと思っても、普通には求人情報が見つかりません。
非公開がほとんどだからです。
なので転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントなら、非公開求人の情報も多く持っています。
またその企業に特化した面接対策も用意しています。
そして何よりも、給与などの待遇についての交渉もお願いできるからです。
キャノンへの転職、転職エージェント利用でスムーズに行いたいものですね。
キヤノンへ転職したい人が必ず登録した方がいい転職エージェント4選
キヤノンへ転職をしたい、と前向きに考えている方におすすめなのが以下4つの転職エージェントです。
- リクルートエージェント
- doda
- パソナキャリア
- JACリクルートメント
これらの転職エージェントのおすすめポイントや利用すべき理由について、詳しく紹介していきます。
1.リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は業界の中でも一番と言っていいほど求人件数が多いので、転職を考えている人ならまずは登録しておくべきです。
実際に利用した人たちからも
「他の求人サイトにはないような求人があった」
「転職のときに考える選択肢が広がった」
など肯定的な意見がたくさん寄せられています。
ただし、アドバイザーの質が人によって違うという口コミもありますので念のためdodaやパソナキャリアなど他の転職エージェントにも登録しておくと良いかもしれません。
リクルートエージェント公式サイト:https://r-agent.com/
2.doda
『doda』はパーソナルキャリアが運営している転職エージェントで、提案力や求人数の高さに定評があります。
さらに担当者の当たり外れが少ないということもあり、転職に不安を抱えている人にはオススメできます。
さらに転職に有利になるように面接の対策や履歴書の添削などもしてくれるのもdodaの強みとなります。
他の転職エージェントに登録したけどなかなか担当者と合わないということもありますので、そんなときのためにdodaにも登録しておきましょう。
doda公式サイト:http://doda.jp/
3.パソナキャリア
数ある転職エージェントの中でも、大手に数えられる会社の1つが、パソナキャリアです。
その何よりの特徴は、利用者への手厚いサポートやフォローであると口コミでも評判です。
リクルートなどに比べると求人数自体は少ないものの、サポートが手厚いというのは、利用者には非常に安心して利用ができるということですね。
特に転職エージェント利用自体がが初めての人には、パソナキャリアのサポートはとても心強く思えることでしょう。
パソナキャリア公式サイト:http://www.pasonacareer.jp/
4.JACリクルートメント
数ある転職エージェントですが、JACリクルートメントはその案件のレベルの高さで群を抜いています。
扱っている求人はハイクラスなものが多く、外資系企業や国内の大企業など高レベルへの転職を考えている人には、ピッタリの転職エージェントです。
求人数の多さでは他の転職エージェントに引けを取りますが、その質においてはトップクラスの転職エージェントなのです。
専門職や管理職での転職を考えている人には、利用するに値する転職エージェントと言えましょう。
JACリクルートメント公式サイト:http://www.jac-recruitment.jp/
まとめ
今回はキヤノンの企業情報や年収推移、求められる人材、口コミ・評判について紹介しましたがいかがでしたか?
最後にもう一度、キヤノンの詳細情報についておさらいすると、
- 年収は上場企業平均より高めの水準。ただし平均年齢も高め
- 未知の分野に好奇心を持ってチャレンジできる人が歓迎されている
- 若い年代の人は昇給が見込めないこともある
の3つが挙げられます。
「私はキヤノンの事業と適性がありそうだから働いてみたい」
「キヤノンへの転職を前向きに考えている」
といった方は、ぜひこの記事を参考にして転職成功をさせるために動き出してみてくださいね。