小林製薬の製品を普段使いしていたり、そのユニークでかゆいところに手が届くような商品に魅せられている人の中には
「私も小林製薬で生活の悩みに根ざした商品開発に携わってみたい」
という方も多いでしょう。
ただ、実際に就職や転職をしたいと思っても、
「私の能力でやっていけるの？」
「中途で入った際の年収はいくらなの？」
「職務内容は厳しすぎない？」
と、いろんな不安が出てくるものですよね。
そこで今回は、そんな小林製薬の
- 企業情報や事業内容・事業の強み
- 年収情報や平均年収推移
- 採用されるために求められる人物像
- 社員による職場の評判・口コミ
- 転職成功させるためのたった1つのコツ
について詳しく紹介していきます。
この記事を読むことで、小林製薬の内情や採用されるために必要なことがわかるようになるので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
小林製薬とは
小林製薬は大阪市中央区に本社を構える医薬品メーカーです。
小林製薬といえばユニークな命名の商品名とテレビCMで誰もが知る存在。
現在は医薬品にだけでなく、オーラルケアやスキンケア、芳香消臭剤など日用衛生用品の分野の幅広い商品を扱っています。
また小林製薬は明治25年に創業した歴史と伝統ある企業です。
長きにわたり培ってきたノウハウと、時代にとらわれないユニークなアイデアで安定した収益を上げてきました。
そんな小林製薬の企業情報や事業内容についてまずは詳しく見ていくことにします。
小林製薬の企業情報
小林製薬の会社概要を下の表にまとめたのでご参照ください。
| 社名 | 小林製薬株式会社 |
|---|---|
| 設立年月日 | 1919年8月22日 |
| 資本金 | 34億5千万円 |
| 本社所在地 | 〒541-0045 大阪市中央区道修町4丁目4番10号 KDX 小林道修町ビル |
| 代表者 |
代表取締役会長 小林 一雅 代表取締役社長 小林 章浩 |
| 従業員 | 連結 3,451人 単体 1,607人 |
| 主な事業 | 医薬品、医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売を行う製造販売事業 |
小林製薬の従業員数
小林製薬の事業セグメントごとの従業員数は以下の表のとおりです。
| 事業セグメントの名称 | 従業員数 |
|---|---|
| 国内事業 | 2,113人（334人） |
| 国際事業 | 911人（1人） |
| 通販事業 | 68人（56人） |
| 報告セグメント計 | 3,092人（391人） |
| その他 | 112人（121人） |
| 全社 | 247人（16人） |
| 合計 | 3,451人（528人） |
※（ ）内の人数は、パートタイマーを含み、派遣社員を除く臨時雇用者の人員の数です。
連結だと3000人を超える規模の従業員数を抱えています。
小林製薬の事業内容
小林製薬の主な事業は「”あったらいいな”をカタチにする」という理念のもと、生活や健康に関する商品を開発することです。
以下のようなインパクトあるヒット商品を次々と生み出しています。
- 『消臭元』
- 『熱さまシート』
- 『ブルーレットおくだけ』
- 『サラサーティ』
- 『ポット洗浄中』
- 『アイボン』
認知度の高い商品ブランドを多数保有し、企業としても全国的な知名度を誇ります。
売上比率は日本国内が8割を占めています。
取り扱い分野としては、医薬品やオーラルケア製品の他、芳香剤、生活雑貨、スキンケア製品などを製造販売しており、ユニークなネーミングと相まってブランディングに強みがあるのが同社の特徴です。
また、海外には見当たらない独自の商品があり、それらの商品を中心に、アメリカやアジア圏での海外展開を推進しています。
小林製薬拠点や事業展開エリア
小林製薬はメーカーですので店舗はありません。
事業者は大阪府内に本社、中央研究所、工場を構えています。
その他に国内各地に事業所があり、各地方ごとに拠点があります。
さらにグループ会社も国内各地方ごとに存在しています。
そして海外でも事業を展開しており、海外にもグループ会社を持っています。
主な活動地域はアメリカ、中国、台湾、オーストラリア、東南アジア諸国です。
小林製薬の強み
小林製薬の強みは、同社のサイトでもうたっている通り顧客の潜在ニーズを発見して新市場を開拓する「ニッチ戦略」「新市場創造型ビジネス」です。
長い歴史の中で得たこのビジネスモデルは、今まで様々なユニークなヒット商品を生み出してきました。
これにより高いシェアを獲得して、高い利益を生み出してきたのです。
このアイデアを生み出す風土作りにも力を入れており、「全社員提案制度」とよばれる全社員が商品アイデアを出すという制度があります。
さらに国内にとどまらず海外にも事業を展開しており、アメリカ、中国、東南アジアなどに進出しています。
参照：小林製薬の強み
小林製薬の業績推移
小林製薬の2016年度から2021年度における業績推移は以下の表のとおりです。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2016.12 | 1200億5100万円 | 174億900万円 |
| 2017.12 | 1567億6100万円 | 229億2500万円 |
| 2018.12 | 1674億7900万円 | 262億8900万円 |
| 2019.12 | 1583億4000万円 | 256億5800万円 |
| 2020.12 | 1505億1400万円 | 259億4300万円 |
| 2021.12 | 1552億5200万円 | 260億6500万円 |
業績に波がなく、安定しているのがわかりますね。
業績が安定している主要因は、業界首位の芳香消臭剤の新製品売上が好調なのと、国内の既存製品や米国での売上も堅調なためです。
競合も多い家庭用品という事業分野で、現状より業績を成長させるには頭打ち感のある国内のみならず、海外での売上比率を伸ばせていけるのかどうかが鍵を握りそうです。
小林製薬の年収情報
有価証券報告書によると、小林製薬の平均年収はおよそ701万684円となっています（2021年12月31日時点）。
製造業・メーカーとしては年収は良い方ではないでしょうか。
なお同報告書では他にも平均勤続年数が12.8年、平均年齢は40.7歳、従業員数は1,607人という情報がありました。
小林製薬の平均年収の推移
以下の図は小林製薬の直近9年間の平均年収推移を表したグラフになります。
平均年収は概ね650万円前後で横ばって推移しているものの、わずかに増加しているのが見て取れます。
2021年期では直近9年間では初めて700万円台を超え、最高値を付けています。
小林製薬が求めている人材・人物像
小林製薬がおこなっているキャリア採用のうち、薬剤師の有資格者を対象とした職種は、安全管理職と薬事職の2職種となっています。
安全管理職
まず安全管理職は、国内外の医薬品等の安全管理や要指導医薬品PMS、医薬品添付文書等の表示確認といった専門的な知識やスキルを必要とする業務です。
そのため医薬品や医薬部外品の安全管理 の業務、薬事関連の業務のなど実務経験が必須となっています。
勤務地は大阪市中央区の本社の勤務で、勤務時間は8:30～17:15（うち休憩が45分）となっています。
ただし条件として「全国転勤可能な方」となっていますので、将来的には全国各地にある事業所への異動の可能性も考えておいた方がよさそうです。
薬事職
次に薬事職ですが、製造薬事職と国際薬事職に分かれます。
このうち製造薬事職が薬剤師を対象としています。
製造薬事職は信頼性保証部において医薬品等の承認を管理する業務、CMC試験の信頼性の検査、商品の表示や広告など医薬品医療機器法等に関わるコンプライアンス関連の業務など、多岐にわたる職務を担当します。
いずれの業務についても専門知識が必要で、薬剤師の資格と製薬メーカーで品質管理または品質保証の実務経験が必須となっています。
勤務地は大阪府茨木市にある中央研究所となり、勤務時間は8:30～17:30（うち休憩は60分）となっています。
また1〜2週間、国内外への出張があります。こちらも「全国転勤可能な方」が条件となっておりますので、全国の事業所への異動の可能性があります。
参照：小林製薬・キャリア採用
小林製薬の採用までの流れ
小林製薬のキャリア採用では、最初に書類選考が実施されます。
本社人事部あてに写真付き履歴書と形式自由の職務経歴書を送付します。
それをもとに選考が行われ、合格者のみに次の選考の日時が連絡されます。
書類選考合格者には採用担当者との面接と筆記試験が実施されます。
その後、合格者のみに連絡があり内定となります。
書類選考、二次試験とも不合格者には連絡がいかないようですので注意してください。
なお専門職に関しては転職エージェントを介した非公開求人があるという話もあります。
薬剤師の資格を生かし、役立つ商品を世に出したい方におすすめ
小林製薬は製造業ですので、薬剤師の活躍の場はどうしても裏方的な業務になります。
薬剤師の資格や薬剤師としての知識・スキルを、製造業として消費者のニーズを満たした商品を世に出すことに魅力を感じる人に向いているでしょう。
ワークライフバランスも取りやすく働きやすい職場であるので、長く努めやすい企業であることもポイントでしょう。
小林製薬の休暇制度や福利厚生
休日は土・日・祝日が休みです。
福利厚生として特徴的な制度として「リフレッシュ休暇制度」があります。
決められた条件の勤続年数を満たした社員に付与され、休暇だけでなく旅行補助金も支給されます。
これはとてもうれしい制度ですね。
他にも「クラブ活動制度」というものもあります。
小林製薬ではクラブ活動が活発でたくさんのクラブがあります。
5人以上の社員が集まって半年間の活動を経蔵すると正式なクラブと認定されます。
認定されると活動費の一部を会社が援助します。
小林製薬の口コミ・評判
製薬会社の大手である小林製薬であり、転職できるのなら是非してみたいと思えるような会社であります。
小林製薬で働いている人、働いていた人の口コミや評判はどのようなものがあるのでしょうか？
小林製薬の社員や元社員による実際の口コミ情報を見てみると、次のような意見が散見されました。
大企業でありますので、基本的に従業員の待遇は良く、仕事量も多くてやりがいはあるようには感じます。
また働きやすさの面では、人柄がいい人が多く困ったときは相談やサポートに積極的な風潮が合うようです。
人間関係は良好な会社で、さらにワークライフバランスが取りやすいという話もあります。
ノー残業デーも設定されており、自らの配分でバランスを取ることも可能ですが、職種や配属先、時期により変わってくようです。
育児中の社員への配慮もあり、出産後も活躍されている女性も多数いるという口コミもありました。
一方で、保守的な側面もあり、新しいことに積極的にトライしていくのには、やや不向きなようです。
小林製薬への転職難易度
小林製薬への転職をするのなら、部門によっても異なるでしょうがやはりやや難しいのではないかと思われます。
理由としては
- 人材については、基本的に高度な人材を求めているので、それなりの能力が必要。
- 研究職になれば、専門知識が特に必要なので、必然的に人材は絞られる。
- 安定志向的であり、人材流出も少なめなので、中途採用をそこまで求めているわけではない。
と言ったところが挙げられます。
多少困難な面はあるでしょうが、転職エージェントによく相談をした上で希望するといいです。
小林製薬への転職成功確率をアップさせる唯一の方法
前職においての実績や、専門的な分野の知識があるかどうかをアピール出来るかが鍵になってきます。
営業職なら、どれくらいの販売実績や販路拡大をしたという内容を具体的に例示しながら説明するとよいでしょう。
研究職なら前職で研究していたことや学習してきたことをアピールすることが採用に繋がります。
アピールポイントは転職エージェントに在籍しているプロのキャリアコンサルタントとよく相談して、しっかりと内容を検討・吟味することによって、転職成功率を上げることが可能になります。
小林製薬の転職に強いおすすめ転職エージェント4選
小林製薬への転職を考えている人におすすめできる転職エージェントは下記4つになります。
- リクルートエージェント
- doda
- パソナキャリア
- JACリクルートメント
上記した転職エージェントをおすすめする理由について詳しく紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
１．リクルートエージェント
リクルートエージェントとは、転職を専門としているエージェントで豊富な実績が魅力です。
一般に公開されていない、有料な非公開求人案件も多い特徴があります。
転職の際に、苦手な人が多い面接の対策についてもしっかりとサポートしてもらえます。
内定率も非常に高く、専門のコンサルタントによる充実したサポートが魅力。
「求人案件が豊富で選択肢が幅広いのが良かった」というような利用者の方の声も多いです。
リクルートエージェント公式サイト：https://r-agent.com/
２．doda
パーソルキャリアが運営する『doda』は国内大手の転職エージェントです。
現在転職を希望していて、なかなかいいエージェントにめぐり会えないと感じている方はぜひ登録してみましょう。
提案力・求人数ともに業界トップクラスであり、利用者からの評判も高い上に、担当者の当たり外れが少ないエージェントであるなど総合的に高い評価を受けています。
その他、職務経歴書・面接対策といった実践的なサポートまでついてきて至れり尽くせりの対応に充分満足していただけるでしょう。
doda公式サイト：http://doda.jp/
３．パソナキャリア
「パソナキャリア」は、はじめて転職活動を行う人に対して分かりやすく丁寧な説明とフォローを行う事で、多くの利用者から高い評価を得ています。
実際の口コミでも「親身にサポートしてくれる体制がすごい」という声が多く、パソナキャリアは大手の「リクルートエージェント」「doda」より規模が小さいながら、サポート体制に関する評判が高いのが特徴です。
大手転職エージェントと併用する形で「パソナキャリア」も利用することにより、より良い転職活動が行えるようになるでしょう。
パソナキャリア公式サイト：http://www.pasonacareer.jp/
４．JACリクルートメント
イギリスの首都ロンドン発祥の日系転職エージェントであるJACリクルートメントは、数多くの求人企業と長年に渡って築き上げた信頼関係により、他では見ることのできない希少な求人を取り扱っています。
総勢約800名にも及ぶ経験豊富なコンサルタントが、英文、和文を問わずレジュメ作成についてのアドバイスなどの支援を行っており、他では得られない企業の文化や風土に加えて事業戦略なども把握している高い専門性を備えています。
JACリクルートメント公式サイト：http://www.jac-recruitment.jp/
小林製薬の「薬剤師職」に転職したい方が絶対登録しておくべき転職サイト4選
小林製薬への転職を考えている薬剤師の方は以下4つの薬剤師専門転職サイトを利用するのがおすすめです。
- 薬キャリエージェント（エムスリーキャリア）
- ファルマスタッフ
- リクナビ薬剤師
- マイナビ薬剤師
それでは各社の特徴やストロングポイントを見ていきましょう。
１．薬キャリエージェント（エムスリーキャリア）
『薬キャリエージェント』は、薬剤師転職支援サイトの中でも、医療機関で圧倒的な知名度を誇ります。
医療業界に特化してビジネスを展開してきたエムスリーキャリアが運営母体で、特に病院とのつながりが深く、転職先の諸事情にも詳しいのが嬉しいポイントです。
薬剤師の転職先として人気の高い、病院薬剤師、調剤薬局、企業薬剤師の求人数の多さは他に追随を許しません。
希望に応じた職種でうまくマッチングさせる技術が好評で、転職までのサポート体制は万全です。
転職活動で成功したい方は、是非一度相談してみてはいかがでしょうか。
薬キャリエージェント公式サイト：https://agent.m3career.com/
２．ファルマスタッフ
転職サイトでも、大手の調剤薬局が直接転職支援まで行っているところと言えば、『ファルマスタッフ』でしょう。
薬学業界のことに精通した会社そのものが、直接転職支援サービスを提供まで行っているため、薬剤師の転職事情ことは知り尽くしているというわけです。
面接のことや、業界の詳しい中身のこと、各仕事先の仕事内容など、より多くの内情を知っているからこそ、的確な転職アドバイスを期待できます。
クチコミも高評価のものが多く、薬剤師の転職にはとても適した転職サイトです。
ファルマスタッフ公式サイト：https://www.38-8931.com/
３．リクナビ薬剤師
リクナビ薬剤師は業界最大級ともいえるリクルートが運営をしている薬剤師専門の転職エージェントサイトとなります。
登録してからの面接、フォロー、情報提供、アドバイスにおいて非常によい評判のところです。
初めての薬剤師転職の時などにはそのフォロー力が十分に発揮されることでしょう。
面談をして自分の強みとか希望なんかを引き出してもらうこともできるので、まさしく薬剤師転職の強い味方となってくれるサイトです。
リクナビ薬剤師公式サイト：https://rikunabi-yakuzaishi.jp/
４．マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師はその充実したサポートによって多くの薬剤師転職を手助けしています。
まず、業界最大手のリクルートによる運営ということで、そもそも転職活動に関するノウハウ、情報力などが非常に強く、転職希望者の状況に応じた様々な提案ができます。
全国規模の業者でもあるので、地方の求人も多く、幅広い地域がカバーされているのも強みです。
より高いステップアップができるようにサポートしてもらうことができます。
マイナビ薬剤師公式サイト：https://pharma.mynavi.jp/
まとめ
今回は小林製薬の企業情報や事業の現状、平均年収情報、採用条件や社員からの評判・口コミなどを解説しました。
最後にもう一度、このページの内容をおさらいすると、
- 高い知名度を誇る商品ブランドを保有する優良企業
- メーカーとしては平均年収が高い水準
- まだ顕在していない消費者ニーズを捉えた商品開発へ強い意欲を持つ人材が求められている
の3点が挙げられます。
「ユニークな商品群に魅力を感じていたし、今度は自分が製品開発を担いたい」
「企業の姿勢に共感していて、ぜひ小林製薬で働いてみたい」
という方は、この記事を参考にして就職や転職成功へ向けた準備を始めてみてはいかがでしょうか。
まずは小林製薬への転職に強いエージェントを複数利用して効率の良い転職活動を心がけましょう。
そうすれば失敗しない転職活動を行えるようになるので、ぜひ積極的に取り組んでみてくださいね。
