ウォーターサーバーを検討している方の中には、水代が高いと感じる方も少なくないでしょう。
そんな方におすすめなのが、空気から水をウォーターサーバーです。
しかし、
「空気から水をなんて安全なの?」
「どうやって空気から水を作っているの?」
と疑問に思う方も多いはずです。
そこで今回は、世界各国で広がる空気から水を技術の内容や、日本でも利用できるウォーターサーバーなどについてご紹介していきます。
この記事を読めば、空気から水をことの必要性と安全性がわかるはずですよ。
ぜひ読み進めてくださいね。
目次
世界は深刻な水不足問題に直面している
異常気象が続く現代で、水不足が世界中で問題視されています。
異常気象による水不足は、飲み水といった生活用水に支障をきたすだけではなく、大規模な山火事などといった災害を引き起こす原因ともなっているのです。
そこで注目されたのが、空気から水を作る技術。
空気から水を作ることができれば、汚染された水を飲まざるを得ない人々をクリーンな水で救うことができます。
今、世界中から空気を水へ変える技術が、目を集めているのです。
空気から水を作る仕組みを徹底解説
空気を水へ変えると聞いても、ピンとこない人も多いですよね。
「空気からつくられた水は飲んでも大丈夫なの?」
と疑問を浮かべる方も多いでしょう。
そこで、ここでは空気できた水は安全かどうか解説していきます。
空気から作った水は汚染されていないの?
一番気になるのは、安全かどうかではないでしょうか。
空気といっても、山間のきれいな空気なのか、大気汚染がひどい空気なのか、環境によって異なりますよね。
大気汚染がひどい状態では、水も汚染されているのでは?と疑ってしまうもの無理はないでしょう。
結論から言えば、汚染されているといったことはありません。
その理由は、水ができるまでの過程にあります。
水の生成過程とは?
今では、世界各国で開発をされている空気から水を作る技術ですが、基本的な精製方法はほぼ同じです。
- 空気を取り込みエアフィルターでホコリなど汚れを取り除く
- 汚れを取り除いた空気を冷却し、水滴に変える
- できた水を特殊なフィルターを通してろ過し、安全な水を精製する
空気からできた水をそのまま提供されるわけではなく、水に含まれる細菌や放射性物質など粒子状物質をフィルターによって取り除かれるため、きれいな水を飲むことができるのです。
空気から水を作り出す世界の5つの技術
今、世界4ヶ国で空気から水を作り出す技術が開発されています。
そこで、それぞれの国の技術などを見ていきましょう。
【イスラエル】深刻な水不足の解消に貢献する高い技術力
国の60%が砂漠地帯というイスラエルでは、常に水不足が問題でした。
しかし、海水を飲み水に変える技術から、ついには空気を水へ変える技術を開発し、今では家庭用のウォーターサーバーもあります。
空気から水を作る技術開発の、いわば先駆者ともいえるのです。
水を作る工程としては、空気を冷却しできた水分をフィルターでろ過するという、基盤を作った国であり、今ではベンチャー企業にまで発展しています。
【アメリカ】砂漠の空気から水を作る装置を研究中
カリフォルニア大学バークレー校では、夜間に空気中の湿気を集め日中に水を作る装置を研究しています。
夜間は日中に比べて湿気を多く含みますよね。
湿気を帯びた空気を夜間に集め、高温になる日中に温めることで、空気中に含まれる水分を水蒸気化し水を集めるという方法です。
これにより、寒暖差が激しい砂漠地帯でも水を作りやすくなります。
今はまだ大量の水を作ることはできませんが、自然の力を利用した水の精製法は、活気的といえますね。
【アメリカ】空気中の水分を吸い寄せる技術を実験
マサチューセッツ工科大学の機械エンジニアでは、霧を集めて水を精製するための方法として、効率よく霧を詰める手法を実験しています。
マサチューセッツ工科大学の理想としては、霧がみずから集まってくるというもの。
しかし、霧は集めようと思っても隙間をすり抜けていくばかりです。
そこで、イオン放射器に霧を通すことによってイオンによって帯電し、網に吸い寄せられるように集めることに成功しました。
これによって、霧を利用した水の精製効率は99%にもなったのです。
【チリ】網を使って集めた空気中の水でビール作り
難病に苦しむ娘のために、チリのヘクターは、網を使って集めた霧をパイプに流し込んで飲料水として利用する仕組みを開発しました。
この仕組みを利用して、ビールまで作られています。
実は、チリの仕組みをアレンジして利用しているのが、マサチューセッツ工科大学です。
【オーストリア】空気から水を作る水筒を開発
オーストリアが開発したのは、空気から水を作る水筒「フォンタス(Fontus)」です。
フォンタスは日本風にいえば、自動充填式水筒で、ここまでにご紹介した空気から水をつくり水筒に溜めていく仕組みになります。
仕組みとしては、次の4ステップです。
- ファンで空気を取り入れる
- エアフィルターで不純物を取り除く
- 熱電冷却を用いて強制的に結露させる
- ボトル内に水が溜まっていく
熱電冷却も、太陽光を利用して行うので、電池や充電といった必要はありません。
災害時はもちろん、アウトドアなどにも利用できるため注目を集めています。
空気から水を作る4つのメリット
日本では、幸いにもあまり水不足に悩ませることもなく、そしておいしい水を日々飲むことができます。
そのため、空気からわざわざ水を作らなくても・・・という方も少なからずいるでしょう。
では、どうしてわざわざ空気から水を作るシステムが世界中で注目されいるのか、そのメリットを4点お話ししていきます。
1. 水資源を守ることができる
無限に利用することができると思ってしまいがちな水。
しかし、その資源は環境の変化などによって変わっています。
国や地域的に水が不足している場合はもちろん、猛暑など環境のせいで水が不足していても、空気から水を作ることができれば、その資源を守ることができるのです。
水は私たちの生活に必要不可欠なもの。
その資源をいかに守るかが、今後の課題になっています。
2. 水源が汚染されても安心
日本のように、飲み水としても利用できるほど、水源の整備ができていれば問題はないでしょう。
しかし、水源自体が汚染されているため、汚れた水だとわかっていても、飲まなくてはいけない国もあるのです。
この様な国でも、空気さえあればクリーンな水を作ることができ、いつでもきれいで飲料水として適した水を飲むことができます。
例え、水源が汚染されていても、安全な水を確保し利用することができるのは最大のメリットでしょう。
3. 災害時に水道が止まっても水を確保できる
日本は地震や津波など災害大国と言われています。
いつ地震に見舞われて、飲み水を確保することができなるかわかりません。
そうした災害時にも空気さえあれば、安全で誰もが飲める水を作ることができるというのは、とても力強いですね。
災害用品としても活躍します。
4. 水を巡る争いを防げる
水不足に悩む国では、遠くの地域を頼って引水しています。
そのため、中には水資源を巡っての争いがおこるケースもあるのです。
自分の国で自分たちの分の水を確保できれば、そのようなことは避けることができますよね。
空気から水を作ることによって、少なくとも水を巡る争いを防ぐことができるでしょう。
日本でも空気から水を作る技術が注目されている
先ほど「【イスラエル】深刻な水不足の解消に貢献する高い技術力」でもお話しした、技術大国イスラエル。
そのイスラエル発の、空気から水を作る企業「ウォータージェン」が日本へ進出したことによって、日本国内でも大きな注目を集めています。
そのため、日本でも空気から水を作るという開発が進み、自宅で利用することができる一般向けウォーターサーバーとして発売されています。
電源さえあれば、従来のウォーターサーバーと同じように利用することが可能です。
水にはコストがかからず、重い水のボトルの交換や、注文をするといった手間が省ける点も、注目を集める原因でしょう。
空気から水を生むウォーターサーバー「エコロブルー」
水は買うから作る時代への先駆けとして発売されている「エコロブルー」。
本体代が最低でも395,000円(税抜)かかるので、サーバーのコスト面で考えると躊躇してしまう方も多いでしょう。
エコロブルーは、RO逆浸透膜を筆頭に最先端フィルターでろ過し、ミネラル水素水になります。
通常の水よりも美容と健康にいいとされる水素水が日常的に飲めるのはうれしいですね。
サーバーの価格としては、もう少し検討の余地がありますが、毎日の飲料水から美容と健康に気をつけたいという方におすすめです。
まとめ
今回は、空気から水を作るをテーマに、各国で開発された技術や、メリット、日本でも購入できるウォーターサーバーについてなど詳しくご紹介しました。
重要なポイントは次の5つです。
- 世界的に水不足は問題、空気から水を作る技術に注目
- 空気から作られた水は、特殊フィルターでろ過されるため安全
- 空気から作られた水でビールまで作られている
- 空気から水が作れると、水難民を救い、争いを防ぐことができる
- 空気から水を作ることによって、資源を守ることにつながる
「空気から水を作る技術について知りたい」
「空気から水を作ることのメリットを知りたい」
といった方は、この記事を参考にウォーターサーバーの進化を楽しんでみてはいかがでしょうか。
今は、一般的ではない空気から水を作るサーバーも、いずれ身近に感じるほど世界中に浸透する日も遠くないかも知れません。