ウォーターサーバー各社が使用している水の賞味期限を調査してみた

ほとんどのウォーターサーバーは毎月決められた日に新鮮な水を届けてくれます。

ですが、冬場だったり、旅行に出かけていたり、などの事情があってあまり消費できないことも。

どうすれば良いか分からなくて困った…といった経験は一度はあるでしょう。

「ウォーターサーバーの水の賞味期限ってどれくらいなんだろう？」
「水の種類によって賞味期限が変わるものなの？」

と考える方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ウォーターサーバーの水の賞味期限について、賞味期限が早い理由や保存可能な期間などを含めて紹介していきたいと思います。

この記事を読んで、水を消費する目安はもちろん、備蓄水としての活用にも役立つ知識を身につけてください。

水が腐るってほんと？

本来ならば水は、無機物のため腐りません。

水の色の変化や異臭がした時に「腐っている」と思いがちですが、実は水の中に溶け込んだ雑菌や微生物などの不純物が腐っているのです。

雑菌や微生物が水の中に溶け込んでしまう原因として、次の3つなどがあげられます。

• 賞味期限が過ぎてしまった
• 劣悪な保管状態を続けた
• 容器が劣化したまま水を放置した

水の賞味期限を守って利用することは、簡単でありながら水の品質を保つために最も重要なことです。

安全においしく水を飲むために、まずは賞味期限に注目してみて下さいね。

ウォーターサーバーで使う水の賞味期限の意味

まずはウォーターサーバーの水に賞味期限が設定されている理由・意味について考えてみましょう。

ウォーターサーバー用の水は美味しさを追求しているため賞味期限が短め

ウォーターサーバーは「美味しい水を自宅で手軽に楽しみたいから」という理由で導入するケースがほとんどです。

そして水は時間が経つにつれて味が変化します。

賞味期限が短めに設定されているのは「美味しいうちに飲み切るための目安」だからです。水の品質云々ではなく、味を重視しての期間設定となります。

災害時用の水の賞味期限が長い理由

ウォーターサーバーの水やミネラルウォーターには塩素が含まれていません。

そのため、水道水よりも雑菌が繁殖しやすく水質が悪化するスピードが早いので、注意が必要です。

ちなみに、ウォーターサーバーの水の賞味期限は、6～12ヶ月程で設定されています。

一方で「災害時用の水」は5年など、年単位で設定されているものが多いです。

その理由は蒸留水をボトリングしているから。水道水を煮沸させ、水蒸気を集めて冷却し、水を作ったものが蒸留水です。

この工程を経ることで、不純物はほとんど取り除かれ、極めて純粋な水が生まれます。雑菌など水を傷める原因がほぼ混入しないため、年単位の長期保存が可能というわけです。

後述するRO水をもってしても、ここまでの長期保存は不可能。災害時を想定して、念入りに作られた水だからこそ実現できます。

水の種類によって賞味期限が変わる

ウォーターサーバーの水は大きく分けて次の2種類があります。

それぞれ賞味期限が違います。

ここからは水の種類ごとの賞味期限について説明します。

RO水の場合

RO水は水道水などの水を「RO膜」という特殊なフィルターに通し、不純物や雑菌、ミネラルさえも取り除いた純水です。

余計なものがほとんど含まれていないため、賞味期限は長めで、おおむね6ヶ月～12ヶ月ほどとなっています。

天然水の場合

天然水は採水地から採水したものにほとんど手を加えません。有害物質や雑菌を取り除く処理は行いますが、ミネラルなどはほとんどそのままの形で残っています。

RO水と比べるといろいろと水に溶け込んでいるため、賞味期限は若干短く、おおむね3ヶ月～6ヶ月ほどです。

開封前と開封後で賞味期限が変わる理由

ウォーターサーバーの水は開封前と開封後で賞味期限が大きく変わります。その理由は単純に開封すると雑菌が入ってしまう可能性が上がるからです。

それぞれの賞味期限はどうなっているのか見てみましょう。

未開封時の賞味期限

RO水、天然水と水の種類にもよりますが、未開封時は密閉され、雑菌などが入りづらい状態。そのため6ヶ月が目安になり、長期保存が可能です。

開封後の賞味期限

開封後は雑菌などが混入するリスクがあり、水が早く傷む可能性があります。そのため賞味期限は2週間～1ヶ月程度と短くなります。

1日あたりの使用量の目安

利用するウォーターサーバーのボトルサイズにもよりますが、大体7L～12Lでボトリングされています。

開封後の賞味期限が2週間の場合、12Lのボトルであっても1日1Lペースで飲めば十分賞味期限内に飲みきれますよね。

健康のためには1日に水分を2L以上摂取するのが望ましいと言われているので、積極的に口にすれば、そう難しくない範囲でしょう。

ワンウェイ方式とリターナブル方式によっても賞味期限が変わる

ウォーターサーバーのボトルには次の2種類があります。

それぞれ使用方法と賞味期限の長さが異なっています。

ワンウェイ方式

ワンウェイ式は、水の消費とともにボトルを圧縮していきます。

空気が混入しないので雑菌繁殖リスクが少なく、リターナブル方式と比べて賞味期限は長い傾向にあります。

水を飲みきったらボトルは自治体に従ってゴミに出すことができます。

リターナブル方式

リターナブル方式はボトルを再利用するエコな方式です。ワンウェイ方式とは異なり、同じボトルを衛生上の処理を行いながら繰り返し使用します。

賞味期限は本来短いのですが、メーカーによっては高機能なエアフィルタなどを取り付け、雑菌を防ぐことによって賞味期限を長くした商品も扱っています。

ウォーターサーバー各製品の賞味期限目安を調査

主要ウォーターサーバー業者の各製品および未開封時、開封後の賞味期限をまとめると次の表のようになります。

商品名	タイプ/水の種類	未開封時	開封後
コスモウォーター		6ヶ月	約2週間
アルピナウォーター		1年	約1ヶ月
フレシャス		6ヶ月	約2週間
サントリーウォーターサーバー		6ヶ月	約2週間
プレミアムウォーター		6ヶ月	約2週間
アクアクララ		6ヶ月	約2週間
うるのん		6ヶ月	約2週間
キララ		6ヶ月	約2週間
アクアクララ		6ヶ月	約2週間
クリクラ		6ヶ月	約2～4週間
アクアセレクト		3ヶ月	約2週間
信濃湧水		12ヶ月	約2週間
ハワイアンウォーター		12ヶ月	1ヶ月

ウォーターサーバーのボトルは10L前後が多く、2週間で飲み切るとすると1日1L程度になり、決して飲み切れない量ではありません。

そして、ウォーターサーバーの水は大きく分けてRO水と天然水の2種類に分かれ、そのどちらの種類かによって未開封時の賞味期限の長さが大きく変わってきます。

なるべく長い期間水を美味しく飲めるようにする工夫

次はウォーターサーバーの水をなるべく長持ちさせ、美味しく飲み続けるためのテクニックを4つ紹介しましょう。いずれもちょっとした心がけひとつで実践できるものばかりです。

ウォーターサーバーの最適な置き場所

ウォーターサーバーの置き場所を考えてみましょう。次の3つの条件をクリアするスペースに設置するのがオススメです。

ボトルの水温が高まると雑菌繁殖のリスクが高まるので、できるだけ温度が一定になる置き場所を考えましょう。

定番のキッチンやリビングは条件をクリアしやすいですね。

使わない時も電源は切らずにそのままで

例えば「日中は家にいないから」などの理由でウォーターサーバーの電源を切り、節電しようという方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれはNG。

サーバーは常に一定の温度を保つように冷却・加熱しています。そのため冷水や温水をいつでも使えて便利なのですが、目的はこれだけではありません。下を見てください。

こまめに電源のオンオフをすると、冷却・加熱時に大量の電力を消費して、かえって電気代がかかってしまいます。経済的にもよくありません。

飲みきれない場合は思い切って捨てましょう。「もったいない！」と思うかもしれませんが仕方がありません。

賞味期限の過ぎた水を飲むと体調を崩す恐れがあるため、注意が必要です。

日常的なお手入れを行う

いわゆる「セルフメンテナンス」です。タンク交換時にボトル差込口や注ぎ口を清潔な布巾などで清掃しましょう。アルコールスプレーなどで消毒するのも効果的です。

特に、蛇口や受け皿は水に触れる部分で雑菌が繁殖しやすいため、定期的に清掃しましょう。

補充用の水の適切な保存方法

補充用の水の保管場所も意識しましょう。日の当たらない冷暗所に保管するのが基本です。

温度変化が少なく、直射日光に当たらない場所がベストです。

まとめ

今回はウォーターサーバーの水の賞味期限について紹介しました。ポイントをおさらいしましょう。

以上3点となります。

「ウォーターサーバーの水はいつまで美味しく飲めるの？」
「どの種類の水やサーバーを選べば良いんだろう？」

という方は今回の記事を参考に、あなたに合った賞味期限のウォーターサーバーを選んでみてください。