近年、東日本大震災を経て、各地の水道水で有害な放射性物質が検出されたことから、ますます安全な水への関心は高まっています。
ウォーターサーバーの導入は、放射能の心配がない水を確保する有効な手段のひとつです。
しかし中には、「本当にウォーターサーバーは安全なの?」などと不安に思う方もいるでしょう。
そこでこの記事では、ウォーターサーバーの水の安全性や安全に使うコツなどを解説します。
この記事を読むことで、より安全な水を手に入れるきっかけとなるはずです。
ぜひ目を通してみて下さい。
目次
ウォーターサーバーは水の安全性に定評がある
ウォーターサーバーは、
の2種類の安全な水を利用できます。
元々ウォーターサーバーは、オフィスなどで使われる業務用として開発されたため、一般的ではありませんでした。
しかし東日本大震災が発生したことで、水道水から放射性物質が検出され、水の安全性に不安を抱く人が増加したのです。
「水の安全性を確保したい」という背景から、家庭用としてウォーターサーバーを導入する方が増えました。
知っておきたい日本の水道水の3つの特徴
水道水を飲める国は、世界196ヶ国中15ヶ国しかありません。
その中でも、飲用に適した水に恵まれている日本の水道水の安全性は、世界最高水準です。
ここでは、日本の水道水の3つの特徴をまとめてみました。
1. 厳しい水質基準をクリアしている
水道水には、厚生労働省が厳しい水質基準を定められています。
大腸菌を始めとする細菌類や有害物質、農薬などが含まれていないかを厳しく調査し、基準をクリアしなければ水道水は供給されません。
また、東北大震災以後は、放射性ヨウ素、放射性セシウムの検出検査も定期的におこなわれています。
2. 凝集沈殿処理により放射性物質を除去している
水道水の原水は、不純物を含み濁っていることが多いです。
そこで、原水に不純物の沈殿を促進させる「凝集剤」を加えることで、濁り成分を沈殿させ除去し水を澄ませます。
これが、「凝集沈殿処理」と言う過程です。
凝集沈殿処理は、水中の砂や泥だけでなく、放射性セシウムなどの有害物質も除去できます。
3. 塩素特有の臭いがすることも
日本の水道水の消毒には、塩素が使用されています。
この塩素特有の臭いのせいで、飲用水としてはあまり好まれないのが現状です。
しかし、蛇口を出る時点で塩素が残留していることは水道法で定められています。
塩素の作用によって、雑菌や病原菌の繁殖を防ぐことができているので、塩素は必要不可欠なものです。
ちなみに近年では、各水道局で残留塩素の濃度を低くできるよう、様々な試みが行われています。
2種類のウォーターサーバーの水の放射能への対策を解説!
ウォーターサーバーの水には、
- 天然水
- RO水
の2種類がありますが、それぞれ別の方法で放射能の危険を回避しています。
詳しく解説するので、目を通しておきましょう。
採水地を厳選している天然水
水道水には51項目の水質基準が設けられてますが、実は基準値以下の数値の有害物質は含まれている可能性があるのです。
一方、天然水が採れる採水地の基準は、とても厳しく設定されています。
汚染源から遠く、水質自体にも有害物質の影響が出ていないことが条件です。
また天然水の採水地では、定期的に水質検査をおこない、放射性物質をはじめとする有害物質が検出されていないかを確認しています。
水質検査をクリアした厳選された水源の天然水であれば、おいしく安全性の高い水が飲めるのです。
天然水の殺菌方法などの情報は、次の記事で紹介しているので、あわせてチェックしておきましょう。
放射性物質を除去できるRO水
RO水は、水を「RO(逆浸透膜)処理」で真水にして、必要に応じてミネラルの添加をおこなった水のことを言います。
RO処理は、ミネラルや不純物など水中に含まれる物質を99.9%除去できる方法で、放射性物質にも有効です。
水道水が原水の場合、先述した「凝集沈殿処理法」により、浄水過程でセシウムが除去されます。
加えて、このRO処理を施すことで放射性物質のリスクはほぼ完全になくすることができるのです。
なお、RO水の特徴などについては、下記のページで詳しく解説しています。
ウォーターサーバーは雑菌が繁殖しやすい
水道水は、塩素消毒がされているため、雑菌が繁殖しにくくなっています。
しかしウォーターサーバーの水は、水道水のように薬品での殺菌は施されていません。
また、開封した水が外気に触れる際に、雑菌は混入する可能性があります。
さらに、サーバー内部の汚れを落とすメンテナンスは、それほど頻繁にできるものではありません。
そのため、開封して私たちの口に運ばれるまでに、水は雑菌が繁殖した不衛生な状態になってしまう可能性が十分にあるのです。
ウォーターサーバーの安全性を保つ5つの仕組み
近年では、雑菌の繁殖を防ぐことができるウォーターサーバーが増えてきました。
そこで、ウォーターサーバーを安全に使い続けられる代表的な仕組みを5つ紹介します。
こちらで紹介するシステムが搭載された機種ならば、高い安全性を保ちながら使い続けられるでしょう。
1. 空気の混入率を抑えるボトルやパック
「コスモウォーター」や「プレミアムウォーター」で採用しているボトルは、水が減るとボトルが潰れていく構造になっています。
この構造によって、雑菌や不純物を含んだ空気が混入して、水の劣化を防ぐことが可能です。
また、「フレシャス」や「アクアセレクト」では、ボトルの他に軽量のウォーターパックを採用しています。
ウォーターパックも同様に、水を使うと容器がしぼむことで、外気の侵入を防げるのです。
2. 空気を浄化するエアフィルター
「クリクラ」や「アクアクララ」は、ガロンボトルの構造上、ボトル内に空気が混入してしまう設計です。
そのため、空気を取り込む際に雑菌やほこりを取り除くフィルターを通す仕組みを設けています。
取り込まれる空気も清浄するこことで、水の衛生状態を保つのです。
3. 温水循環システム
タンク内の温水を循環させることにより雑菌の繁殖や発生を防ぎ、サーバー内を衛生的な状態に保つシステムです。
このシステムは、「富士桜命水」や、「サントリー天然水ウォーターサーバー」にも取り入れられています。
4. UV除菌システム
紫外線を照射することで滅菌、殺菌ができるシステムです。
アクアクララの「アクアファブ」などの機種に搭載されています。
UV除菌システムは自動的に照射する機種が多く、仕事などで忙しい方でも常に清潔な状態を保ちやすいでしょう。
5. 業者の回収、交換によるメンテナンス
「信濃湧水」や「クリクラ」などは、定期的にウォーターサーバーのメンテナンスを実施してくれます。
回収後に分解してパーツごとに洗浄、消毒したり、新しいウォーターサーバーと交換してくれるサービスが一般的です。
専門的なメンテナンスを受けることができるので、安心感があり長く使い続けられますね。
ウォーターサーバーの安全に使うための2つのコツ
水の衛生面を保つには、搭載されている機能にばかり頼ってはいけません。
ここでは、自分でできるウォーターサーバーの安全性を保つためのコツを2つ紹介します。
1. セルフメンテナンスは雑菌の繁殖を防ぐことに効果的!
搭載されている機能や業者によるメンテナンスの他にも、衛生的に保つためにはユーザー自身でのお手入れが必要です。
特に受け皿や注水口は濡れている状態になりやすく、常温にさらされている状態でもあります。
そのため、カビや雑菌が発色しやすいので、まめに拭いてアルコールスプレーなどを吹き付けておきましょう。
なお、ウォーターサーバーのメンテナンス方法や、衛生的に使えるオススメの機種などを、下記ページにて紹介しています。
ぜひ目を通してみて下さいね。
2. ウォーターサーバーの設置場所に注意しよう
直射日光の当たる場所には、ウォーターサーバーを設置しないようにしましょう。
ウォーターサーバーのボトルは、外部の光にさらされるものが多いです。
直射日光は雑菌が繁殖する原因となります。
また、高温多湿な場所も同様に雑菌が繁殖しやすいため避けるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回はウォーターサーバーの水の安全性と、サーバーの衛生面を保つ機能などについて紹介しました。
この記事の覚えておきたいポイントをまとめると、以下の4点があげられます。
- 天然水は採水地で定期的な水質検査がおこなわれる
- RO水は不純物をほどんど除去しており安全
- ウォーターサーバーには衛生面を保つ機能が搭載されている
- 日頃からセルフメンテナンスをおこなうことが大切
ウォーターサーバーの水の安全性は、多くの方から高い信頼を得ています。
水道水の安全性が心配な方は、上質で安全な水が利用できるウォーターサーバーの導入を検討してみてもいいでしょう。