私たちにとって身近な水といえば水道水ですが、健康や美容にこだわっている方が選んでいるのはミネラルウォーターです。
ですが、ミネラルウォーターを取り入れたいと感じても商品によって特徴が違うため、どれにしようか迷ってしまいますよね。
「そもそもミネラルウォーターってなに?」
「いろいろな種類があるけど何が違うのかわからない…」
そんな悩みを持っている方のために、ミネラルウォーターの特徴やおさえておきたいポイントなどをご紹介します。
この記事を読むことによってミネラルウォーターについての理解が深まり、自分に向いているのはどんな水か判断できるようになるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
ミネラルウォーターって何?
ミネラルウォーターは食品衛生法では「水のみを原料とする清涼飲料水」と定義されていて、その源水は次の7種類です。
- 浅井戸水
- 深井戸水
- 湧水
- 鉱泉水
- 温泉水
- 伏流水
- 鉱水
採水された源水の種類と地域によって成分や味が変わってきます。
また、ミネラルウォーターという名前から想像できるとおり「ミネラル」が含まれている水が多いのも特徴です。
ミネラルとは、カルシウムやマグネシウムなどのことで、骨や歯を作るほか、神経伝達などとも関わっています。
美容やダイエットとも関わりの深い栄養素ということもあり、多くの方から注目されているのです。
ミネラルウォーターを用途別に使い分けるべき3つの理由
ミネラルウォーターは含まれている成分によって最適な使い道が変わります。
用途に合った水を選択すべき理由について3つご紹介しましょう。
1. ダイエットや料理など、水で生活が変わる!
ミネラルウォーターに含まれている成分の中には、脂肪吸収を抑えてダイエットをサポートしてくれたり、料理のあく抜きに使える水もあります。
反対に、取り入れたとしても水道水と同じくらいのダイエットサポート効果しかなかったり、料理に使うと独特の風味が気になる水もあるので、ダイエット目的で水を探しているなら最適なミネラルウォーターを選びましょう。
2. 同じ水でも様々な味を楽しめる
一般的に「水」と言えば、無味無臭のイメージが強いですよね。
ですが、ミネラルウォーターに多く含まれているカルシウムやマグネシウムといった成分は水の味を大きく左右するため、選択するミネラルウォーターによって様々な味を楽しむことができます。
3. 赤ちゃんなど、体に影響が出る可能性がある
含まれているミネラルの量が多いと消化機能に負担をかけてしまいます。
そのため、ミネラルの含有量が多い「硬水」と呼ばれるミネラルウォーターは内臓の機能が不完全な赤ちゃんには向いていません。
「ミネラルウォーター=身体に良い」から水の種類を確認しないまま、安易に赤ちゃんに与えないようにしましょう。
ミネラルウォーターは4種類!その違いを解説
ミネラルウォーターは、大きく分けて4種類あります。
それぞれの水の基本情報と実際に販売されている商品名について表でご紹介しましょう。
ナチュラルウォーター | ナチュラルミネラルウォーター | ミネラルウォーター | ボトルドウォーター |
---|---|---|---|
特定の水源から採水した水を沈殿、ろ過、加熱殺菌などした水 | ナチュラルウォーターに地中の鉱物など自然由来のミネラル成分が溶け込んだ水 | 天然水のミネラル成分を調整したり、ナチュラルミネラルウォーターをブレンドした水 | 他の3つに該当しない水。水道水や蒸留水などもこれに含まれる |
▼ナチュラルローソン ナチュラルウォーター▼屋久島縄文水▼能勢の水 | ▼evian▼CRYSTAL GEYSER▼サントリー 天然水 南アルプス | 月のしずく | ▼キリンビバレッジ アルカリイオンの水▼東京水▼神奈川のおいしい水 森のハーモニー |
ちなみに、ナチュラルミネラルウォーターもただ単に「ミネラルウォーター」と呼ばれることが多いです。
ミネラルウォーターには様々な種類があり、どれを選ぼうか悩んでいる方もいるでしょう。
そこで、注目しておきたい2つのポイントについてみていきます。
1. PH値
pH(ペーハー)とは、水質を表す数値のことです。
pH値によって酸性、中性、アルカリ性の3つに分類されます。
pH7が中性で、ここから数値が高くなると酸性、低くなるとアルカリ性です。
それぞれ次の特徴があるため、おさえておきましょう。
- 酸性…ぬるっとした感覚や苦さ
- アルカリ性…酸っぱい
中性の場合は、酸性・アルカリ性寄りかによって感じ方が変わります。
2. 採水地
採水地によって大きく変わることといえば、硬度です。
海外で採水されたミネラルウォーターにはミネラル成分が豊富で硬度が高く重い飲みごたえの硬水と呼ばれる水があります。
日本の水道水は柔らかい飲み心地の軟水なので、硬水は飲みにくいと感じる方が多いです。
それから、水の殺菌方法と、それによる分類も国によって違います。
日本でミネラルウォーターとして販売されている水は加熱殺菌しなければなりません。
しかしヨーロッパ生産の水の場合は加熱殺菌するとミネラルウォーターと呼べなくなるなどの違いがあるため、国内産と外国産では分類が変わることもあるのです。
気になる方は注意しておきましょう。
【硬度別】3種類のミネラルウォーター
ミネラルウォーターの硬度について軽く触れましたが、水1Lの中にどれくらいのカルシウムとマグネシウムが含まれているかによって硬度が変わります。
大きく分けると硬度は次の3種類です。
- 軟水…0~100mg/L未満
- 中硬水…100mg~300mg/L
- 硬水…300mg/L以上
口当たりなどの違いが出てくるので、詳しくみていきましょう。
軟水
先述しましたが、日本の水道水はほぼ軟水です。
さらっとした飲み心地で味やにおいなどの特徴がないのが魅力。
そのため、素材や出汁の味を楽しむ日本料理との相性が良い水です。
また、肌や髪に優しく体に負担をかけにくいため、赤ちゃんでも安心して取り入れていくことができます。
そのかわり、含まれているミネラルの量は多くありません。
中硬水
軟水と硬水の中間の硬度にあたる水です。
軟水よりも多くのミネラルが含まれていますが、硬水ほど風味や飲みにくさを感じません。
「硬水を取り入れたいけれど、どうしても飲めなかった」という方は中硬水から試し、徐々に硬水に移行していくと無理なく継続しやすいです。
硬水
軟水とは違い、水でありながら重く飲みごたえがあります。
ミネラルが豊富に含まれているのが魅力です。
ミネラルであるマグネシウムには消化器系を刺激して便秘を改善したり、血液の流れをさらさらにして動脈硬化を予防するような働きもあります。
ただ、独特の苦みや風味があるため、料理に使うと風味が変わってしまうので注意が必要です。
【用途別】おすすめのミネラルウォーター9選
ミネラルウォーターは用途に合わせて使い分けるのが理想的です。
ここでは、以下3つの用途でそれぞれおすすめのミネラルウォーターについてご紹介しましょう。
- 料理向け
- 赤ちゃんのミルク向け
- 美容・ダイエット向け
【料理向け】CRYSTAL GEYSER(クリスタルガイザー)
大塚製薬が販売するカリフォルニア北部の「シャスタ」で採水された硬度38の軟水です。
水分補給にも適していて飲みやすく、独特な風味もないため日本料理にも適しています。
軟水は昆布やかつおだしの風味を引き出す働きが魅力です。
日本の水に近い海外の水を選びたい方にも向いています。
【料理向け】キリン アルカリイオンの水
日本の大手飲料メーカーであるキリンが販売している商品です。
硬度は、60前後なので飲みにくさを感じることはないでしょう。
また徹底した品質管理・検査が行われているため、安心して飲むことができます。
味も癖もないので様々な料理に活用できる水を探している方におすすめです。
【料理向け】BADOIT(バドワ)
フランスの微発泡天然水で、硬度はかなり高い815なので、硬水にあたります。
ですが、これだけ硬度が高いにもかかわらず癖がないのが特徴。
一般的な日本料理ではなく、煮込み料理に活用してみましょう。
肉のアクを出したり、野菜は歯ごたえを残した状態で仕上げる働きがあります。
欧米の料理をおいしく仕上げられる水を探している方にうってつけだといえるでしょう。
【赤ちゃんのミルク向け】いろはす
日本コカ・コーラが販売している「いろはす」は、6つの水源で採水されているため、地域によって硬度が違うのが特徴。
7~40.3となっており、いずれも軟水です。
身体に優しく、まだ消化器系がしっかりしていない赤ちゃんにも負担をかけません。
製造過程では加熱殺菌をしているほか、無菌充填を徹底しているため、赤ちゃんを含め、家族みんなで安心して取り入れられる水を探している方にも強い味方になります。
【赤ちゃんのミルク向け】南アルプスの天然水
飲料メーカーとして大手のサントリーが販売していて、硬度は30ととても低いです。
ミルク作りにも向いている軟水で、販売している店が多いのもうれしいポイントだといえるでしょう。
サントリーではこの水が楽しめるウォーターサーバーも提供していて、妊娠中・子育て中に活用できて便利だと多くの方から選ばれています。
【赤ちゃんのミルク向け】六甲のおいしい水
こちらも飲料メーカーとして大手のアサヒが販売している水で、硬度は40の軟水です。
熱を使わないろ過製法を用いることにより温度調整の水としてそのまま使うこともできるので、湯冷まし代わりに使えます。
取り扱っている店舗数も多いので、購入しやすい商品を選びたい方はぜひチェックしてみてください。
【美容・ダイエット向け】evian(エビアン)
安全で高品質な製品の開発に力を入れている「ダノン」というフランスのメーカーが販売している水です。
硬度は304の硬水ではありますが、そこまで硬度が高いわけではないので飲みやすいのが魅力。
骨を作るカルシウムと便秘解消効果が高いマグネシウムが約3:1とバランス良く含まれているのもポイントです。
「硬水を飲みたいけれど飲みにくいのは苦手…」という方にはうってつけだと言えるでしょう。
【美容・ダイエット向け】Contrex(コントレックス)
飲料・食品メーカーとして大手の「ポッカサッポロ」が販売を行っています。
フランスの湧き水を採水したContrexは硬度1,468と、とにかく硬度が高いのが特徴。
飲みづらさを感じる方もいますがミネラルが豊富に含まれているので、ダイエットのサポート目的で取り入れられる水を探している方には最適な水です。
【美容・ダイエット向け】Ensinger SPORT(エンジンガー・スポルト)
ドイツでは医薬品として販売されている水も製造している「エンジンガー・ミネラル・ハイルクエレンGmbH社」が製造している水です。
硬度は1,828と非常に高いのが特徴で、多くのミネラルを含んでいることから、体調管理に力を入れている世界的なアスリートも愛飲しています。
1Lで1日に最低限必要なカルシウムの75%を補えるため、健康的な骨を作るために欠かせないカルシウムをしっかり取り入れたい方にもおすすめ。
ミネラルウォーターが常に美味しく飲める「ウォーターサーバー」
毎日の生活にミネラルウォーターを取り入れていきたいなら、市販の水を買うよりもウォーターサーバーを使うのがおすすめです。
重い水を運んでくる必要もないですし、高品質な水を楽しめます。
ウォーターサーバーと市販のミネラルウォーターを比較したので、参考にしてみてくださいね。
<スペック> | ウォーターサーバー | 市販のミネラルウォーター | |
---|---|---|---|
新鮮さ | どのメーカーも新鮮さにこだわっている | 製品により大きく異なる | |
温度調整 | ほとんどのサーバーで温水と冷水が使える | 自分で調整しなければならない | |
費用(24L) | 約3,000円~ | 約2,000円~ | |
手間 | 毎月定期的に自宅まで届くので手間なし | 重い水を運ぶ手間がかかる他、買い忘れないよう管理が必要 |
少しでも費用を抑えたい方は市販のミネラルウォーター、便利さと新鮮さを優先させたいならウォーターサーバーがぴったりです。
ウォーターサーバーに興味がある方のために人気のウォーターサーバーランキングについても解説しているので、チェックしてみてくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ミネラルウォーターの定義や特徴、商品の使い道などについて解説しました。
ポイントをまとめると次の3点が重要です。
- ミネラルウォーターは大きく分けて4種類
- ミネラルの含有量によって硬度が3種類に分類される
- 水の特徴・硬度によって適した使い方が違う
「ミネラルウォーターについて詳しく知りたい」
「どれが自分に向いているのか見極めたい」
という方はこの記事を参考にしながら自分に最適なミネラルウォーターを探してみてくださいね。